「沢村栄治賞」の版間の差分

[[1947年]]、[[読売新聞社]]が[[戦前]]のプロ野球黎明期において豪速球[[投手]]として名を馳せた'''[[沢村栄治]]'''の栄誉と功績を称えて制定<ref name="baseball">{{Cite journal |和書 |title = 江川はどんなにいいピッチングをしても、一生、賞は貰えないのでしょうか？ 沢村賞から投手のタイトルを独占した江川をはずした"東京・運動部長"の怪 |journal = [[週刊ベースボール]] |date = 1981-11-02 |publisher = [[ベースボール・マガジン社]] |pages = 26 - 29}}</ref>{{Refnest|group="注釈"|[[メジャーリーグベースボール|メジャーリーグ]]の[[サイ・ヤング賞]]を真似て作られた賞とする文献も存在するが<ref>{{Cite book |和書 |author = [[玉木正之]] |title = プロ野球大事典 |year = 1990 |publisher = [[新潮社]] |series = [[新潮文庫]] |page = 209 |isbn = 4101070121}}</ref>、その歴史はサイ・ヤング賞（[[1956年]]制定）より古い。}}。

 

 

1981年までは読売新聞社が選考を東京運動記者クラブ部長会に委嘱していた。1982年5月14日、同会は沢村賞の選考を辞退することを決定<ref>『[[読売新聞]]』1982年5月15日17面「運動部長会が沢村賞の選考を辞退」</ref>、同年度より選考委員会方式に改められる<ref>『読売新聞』1982年10月21日17面「『沢村賞』きょう決定 選考委員に金田、村山氏ら」</ref>。1981年度の受賞者は、20勝6敗・防御率2.29・奪三振221の3部門でタイトルを獲得した[[江川卓 (野球)|江川卓]]ではなく、18勝12敗・防御率2.58・奪三振126の[[西本聖]]が選出され、物議を醸した。選考は10月14日、数寄屋橋にあるリトルトウキヨーの9階中華料理屋「ろん」にて、東京運動記者クラブに加盟する44社のうち31社の運動部長が参加。選考において江川と西本の2人に絞られ、最終的に投票によって選考となった。投票に至るまで、参加者の中から「成績的には江川君だが青少年への影響となると……」<ref name="bunshun">{{Cite journal |和書 |title = 沢村賞落選！MVPも？江川の『人格』を許さなかった運動部長16人の怒り |journal = [[週刊文春]] |date = 1981-10-29 |publisher = [[文藝春秋]]}}</ref>や「MVP投票には人格うんぬんされるが、沢村賞の選考には人格の基準はないのか。過去のことは含まず、今年の成績だけを対象にするのか」<ref name="bunshun" />という声や「成績だけで決めるのなら、なにも委員会を開く必要はない」という声が挙がった<ref name="bunshun" />。決を採るため無記名投票が行われ<ref name="bunshun" />、西本16票、江川13票、白紙2票となり、西本の受賞が決定した<ref>『読売新聞』1981年10月15日17面「沢村賞に"熱投" 江川と3票差 優勝の足固めを評価」</ref>{{Refnest|group="注釈"|白票は毎日新聞、毎日デイリーニュースだった<ref name="baseball"/>。}}。