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=== 絃(糸) ===
和楽器では普通絃とは呼ばず「[[糸]]」と称する。通常の箏は十三本の絃(ともいう)を有し、奈良時代より変わらないが、江戸時代には更に多絃の箏が作られたこともある。また明治時代以降、[[十七絃箏]]をはじめ、種々の多絃箏が作られている。十三本の各弦には、もともと仁、智、礼、義、信、文、武、翡、闌、商、斗、為、巾という呼びがあった<ref name="digital14" />。しかし演奏する側現代では斗、為、巾以外各弦には数字が当てられ、低音側(奏者とは反対側から一、二、三、四と数え、五、六、七、八、九、十以降の糸は(と)、為(い)、巾(きん)と呼ぶ<ref name="digital14" />。なお、筑紫箏では別の呼び方もある。太さには色々なサイズがあり、以前は黄色く染色したものが普通で、稀に青や赤に染めることもあったが、現在では生成りの白が好まれている。糸の構造は他の多くの和楽器糸と同じく、単糸を更に四本撚り合わせ、糊で固めたもの。材質は本来は[[絹]]製であるが、俗箏では現在は[[ポリエステル|テトロン]]製が主流になっている。テトロンは張力が強く、強く張ると余韻が長く、いい音色がでるからである。また、演奏中に切れる心配が無いこと、絹製に比較するとかなり安価であることも普及している要因である。しかし、絹糸の独特の響きを気に入っている奏者も多く、特に擦り爪におけるシュッという音色ははるかに絹の方が良い。楽箏では今でも絹糸が主流である。
 
=== 爪 ===