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JapaneseA (会話 | 投稿記録)
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=== 歴史 ===
[[ファイル:Funayurei.jpg|thumb|left|200px|男女の[[船幽霊]]/『[[諸国因果物語]]』の1図。<ref>『西鶴と浮世草子研究 第二号 特集[怪異]』付録(1)怪異物挿絵大全 近藤瑞木・佐伯孝弘編 笠間書院</ref>]]
[[昔話]]には「[[子育て幽霊]]」や「[[幽霊女房]]」、「幽霊松」(切られると[[]]を流す[[マツ|]])などの話がある<ref name="Sekai_pedia" />。
 
日本は[[島国]]であるためなのか、[[船幽霊]]など、[[海]]の幽霊の話も多い。その内容とは例えば、[[幽霊船]]が現れて、幽霊が「[[柄杓]]を貸してくれ」というが、それを渡すとその柄杓で水を汲んで水船(水没してゆく船)にされてしまうといい、幽霊には柄杓の底を抜いてから渡さなければならない、とする<ref name="Nihon_pedia" />。[[紀伊国]](現・[[和歌山県]])に伝わる話では、幽霊船が出たら、かまわずぶつかってゆけば消えてしまうとされる<ref name="Nihon_pedia" />。
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=== 幽霊の姿かたち、現れる場所、時刻 ===
日本では幽霊は古くは生前の姿で現れることになっていた<ref name="Sekai_pedia" />。歌謡などの中でそうされていた<ref name="Sekai_pedia" />。[[江戸時代]]ごろになると、納棺時の死人の姿で出現したことにされ、額には三角の白紙の[[額烏帽子]]<sup>(ぬかえぼし)</sup>を着け、[[白装束]]をまとっているとされることが多くなった<ref name="Sekai_pedia" />(■右の画像を参照)。
 
[[元禄]]年間([[1688年|1688]]-[[1704年]]間)に刊行された『お伽はなし』では、幽霊はみな二本足があることになっていた<ref name="Sekai_pedia" />。しかし、[[享保]]17年([[1732年]])刊行の『[[太平百物語]]』では、幽霊の腰から下が細く描かれている。享保年間(1716-36年間)のうちに下半身を朦朧とした姿で描くようになっており、さらに時代を経ると肘を曲げつつ手先を力なく垂れる姿で描くようになってゆく<ref name="Sekai_pedia" />。こうように、江戸時代前期から中期を迎えるまでの間に、今日定型化されている日本の幽霊の造形([[ステレオタイプ]])が形成されていったと考えられる。もっとも、[[大田南畝]]が[[編纂]]した[[横井也有]]の俳文集『[[鶉衣]]』([[天明]]7-8年〈[[1787年|1787]]-[[1788年|88年]]〉刊行)に「腰から下のあるものもないものもある」と書かれている<ref name="Sekai_pedia" />ことから窺えるように、江戸時代後期に差し掛かってもまだ完全には定着しきっていなかったと思われる。
 
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; 幽霊の付く言葉・人
幽霊に直接係わる若しくは模したもの。
* [[幽霊船]] - 日本やヨーロッパに伝承される、幽霊だけが乗船している船。
* [[幽霊屋敷]] - 幽霊が出没するとされる建物。
* [[幽霊電車]]
* 幽霊の日:[[7月26日]]。[[鶴屋南北]]作[[東海道四谷怪談]]が初演された文政8年(1825年)7月26日を記念する日。
* [[幽霊坂]] - 坂の地名。由来は諸説あるが、「幽霊が出た、出そうだ」とされ命名された。
* [[子育て幽霊|幽霊飴]] - 日本で伝承される民話で、『子育て幽霊』ともいわれる
* [[幽霊塔]] - 日本で幾つか翻訳された塔を舞台とした外国の推理小説。
* [[内弁慶外幽霊]] - 内弁慶の外幽霊ともいい、外面と内面の差が激しい性格のたとえ。
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* [[サイモン・マースデン]]『幽霊城 サイモン・マースデン写真集』河出書房新社、2005、ISBN 4309906672
* [[ポール・ギャリコ]]『幽霊が多すぎる』創元推理文庫
* {{仮リンク|デボラ・ブラム|en|Deborah Blum}}『幽霊を捕まえようとした科学者たち』 <!--副題 William James and the Search for Scientific Proof of Life after Deathウィリアム・ジェイムズと死後の世界の科学的探究--> (文藝春秋版、2007、ISBN 4163691308/ 文言春秋文庫版 2010 )
* [[竹田晃]]『中国の幽霊―怪異を語る伝統』東京大学出版会、1980、ISBN 4130830139
* [[一柳廣孝]]『知っておきたい世界の幽霊・妖怪・都市伝説 (なるほど!BOOK)』西東社、2008、ISBN 4791615689