「命令形」の版間の差分
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== 通時的にみた命令形の起源==
四段、ラ変及びナ変型は、命令形[[接辞]]「よ」が無いと判別し得ない二段型等と違いエ段だけでも命令の意味が通る。これは、もともと(終止形が生じる以前)文末にあって、古い「言い切り」の形と思われる連用形(この用法は、「歩き、走った。」の「歩き」が連用形というように、文中で区切る『中止法』として残存している。)の末尾/i/に命令形接辞/jo(乙)/がついた結果、連用形末尾/i/が調音の類似により半母音の/j/と統合され、/io(乙)/となって(オ段乙類音は中舌的なオの音(=[[中舌中央母音]]のような音)である可能性が高い)、母音結合によって/je/(エ段甲類音)を形成したことに由来すると考えられている
その他の型(サ変、カ変、二段型など、「よ」が無いと意味が通らないもの)は、そもそもその連用形がイ段乙類音(/ui/のような音と推定される)やエ段乙類音(/e/のような音と推定される)などで、それはもともと母音結合によってできたものと考えられるので、/jo/が下接してもさらなる母音結合を起こさなかったために、「よ」が残存したものと思われる<ref>沖森卓也『日本語全史』ちくま新書.2017</ref>。
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