「弟切草 (ゲーム)」の版間の差分

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|isbn = 978-4-924978-11-9
}}</ref>。その後、中村光一と麻野一哉が話し合った際に、麻野はパソコンでかつて存在した『[[表参道アドベンチャー]]』や『南青山アドベンチャー』のようなテキストアドベンチャーの作成を発案し、スーパーファミコンの音源の性能を考慮してサウンドノベルという形態が構築された<ref name="guidebook110"/>。
 
一方でサウンドノベルという方向性になった背景として、当時『[[ドラゴンクエストV 天空の花嫁]]』を開発しており、プログラム・グラフィックなど担当できるスタッフが少なかったことから、これらへの労力を少なくしつつ、スーパーファミコンの特性を活かそうと考え出したと中村光一は語っている<ref name="guidebook69">{{Cite book|和書
|author =
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|chapter = 第三章 知識篇 スペシャルインタビュー 長坂秀佳
|isbn = 978-4-924978-11-9
}}</ref>。その後、ゲーム開発に携わる機会が訪れたが長坂の事情により断念せざるを得なくなる。その後、そのゲーム会社からチュンソフトを紹介され、本作のシナリオ作成の依頼を受けることとなった<ref name="guidebook92"/>。

長坂は『弟切草』というタイトル、「復讐」という花言葉、男女二人が山中の洋館に迷い込むという舞台設定に好感を持ったが、麻野が検討していた「1プレイが10日かかるゲームにする」という案を否定し、一つの話は簡潔でいくつもの話が楽しめる、プレイする度に話が変わるものがいいと提案する。しかし、麻野は実現不可能であると長坂の案を否定した<ref name="guidebook92"/>。その後長坂は、バッドエンドを創らずに、一つの話は簡潔でありさらに感動を与えて終わる、次にプレイした時には異なるストーリーが展開されることを念頭に置いたプランを提出し、チュンソフト側も納得し了承する<ref name="guidebook92"/>。
 
中村からは『弟切草』というタイトルは使用しなくてもよい、中身は完全に変更しても構わないとの提案があったが、長坂は「名刺代わりにお膳立ては使って見せる」と話し、『弟切草』というタイトルの使用や麻野の書いた原作を使用した上で変更を加えていく方法で製作することにした。その中で長坂は、ただの飾りであった鎧を動かしたり、ただの不気味な水槽から怪魚が出ることを考案するなどアイデアを発揮する<ref name="guidebook92"/>。