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|名title=范文

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'''范文'''（はんぶん、{{Lang-vi|Phạm<ref Văn}}、name="sakurai61">{{Lang-zhCitation|Fan和書|last=桜井|first=由躬雄|contribution=南シナ海の世界|title=東南アジア史 WenI 大陸部|pages=61}}, </ref>、生年不詳 - [[349年]]）は、[[チャンパ王国]]（{{仮リンク|林邑国|zh|林邑}}）第2王朝の初代国王（在位：[[336年]] - [[349年]]）。『[[隋書]]』では'''範文'''（{{Lang-vi|Phạm Văn}}）と記される。

『[[水経注]]』が引く『江東旧事』では[[揚州 (古代)|揚州]]の出身<ref name="sakurai62">{{Citation|和書|last=桜井|first=由躬雄|contribution=南シナ海の世界|title=東南アジア史 I 大陸部|pages=62}}</ref><ref name="Coedes44-45">{{Harvnb|Cœdès|pp=44-45}}</ref>とする。少年期に掠われて奴隷として[[交州]]に売られ、[[日南郡]]{{仮リンク|西巻県|zh|西捲縣}}の夷帥であった{{仮リンク|范稚 (日南郡)‎|label=范稚|zh|范稚 (日南郡)}}の家の奴隷<ref name="sakurai61"/>となった。山中で牧牛していた折に二匹の[[コイ|鯉]]を獲らえ、その鯉が鉄に変じたためにその鉄で刀を鍛え、石に向かって「もし石を斬って壊すことができれば、文はこの国の王となるだろう」と願い、果たして石を斬ると干し草のように斬れたので、野心を抱いたと伝えられる。[[西晋|晋]]の[[建興 (晋)|建興]]年間に范稚の命により商人として林邑に入り、林邑商売で北方に行ったときの見聞を元にして、国王の[[范逸]]に宮殿や都市の造営、兵器の製法を教えた。このため范逸の信任を受け<ref name="Coedes44-45"/>、将軍に任じられた。范逸の寵を得た范文は王家の諸子を讒言して他国に亡命させた。

[[336年]]に范逸が死去すると、跡継ぎがなかったため、国内の有力者を脅して自ら国王に即位した。即位した范文は范逸の妻妾をことごとく自らのものとし、従わない者は餓死させた。さらに各地の王子たちを誘き出して、海水に[[ヤシ|椰子]]の毒を混ぜたものを飲ませて殺した。地位を固めた范文は大岐界・小岐界・式僕・徐狼・屈都・乾魯・扶単といった周辺諸国に攻め入って滅ぼし、それらの地を併合した。[[347340年]][[10月 (旧暦)|10月]]に[[東晋|晋]]に遣使して<ref name="Coedes44-45"/>馴[[ゾウ|象]]を献上したが、その時の書は胡字（[[ブラーフミー系文字]]か）で書かれていたという。[[347年]][[1月 (旧暦)|1月]]に晋の領土であった日南郡を奪って[[太守]]の夏侯覧以下五、六千人を殺害し、さらに[[九徳郡]]に進攻した。勢いに乗った范文は晋の[[交州]][[刺史]]朱蕃に日南郡の北の{{仮リンク|ホアンソン山脈‎|label=横山|zh|橫山 (越南)}}を両国の国境にしようと申し入れた<ref name="Coedes44-45"/>が受け入れられず、[[7月 (旧暦)|7月]]に朱蕃が派遣した督護の劉雄に破れて、やむなく兵を返した。翌[[348年]][[4月 (旧暦)|4月]]、[[九真郡]]に進攻し、多くの屍て[[京観]]を築いた。[[349年]]、晋の派兵した征西督護の滕畯に{{仮リンク|盧容県‎|label=盧容|zh|盧容縣}}で敗北して九真郡から撤退し、同年に死去した<ref name="Coedes44-45"/>。

*{{Cite book|author=[[ジョルジュ・セデス|George Cœdès]]|date=May 1, 1968|title=The Indianized States of South-East Asia|publisher=[[ハワイ大学システム|University of Hawaii]][[:en:University of Hawaii Press| Press]]|isbn=978-0824803681|ref={{SfnRef|Cœdès}}}}