「大陸間弾道ミサイル」の版間の差分

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世界初の実用化された長距離弾道ミサイルは、[[ドイツ]]の[[V2ロケット]]であり、[[第二次世界大戦]]中の[[1944年]]に実用化されている。V2を発展させ、[[ヨーロッパ]]より[[アメリカ合衆国本土]]を直接攻撃できる[[弾道ミサイル]]として[[アグリガット (ロケット)|A10]]の開発が行われていたが、開発中に戦争が終結している。
 
V2の技術は大戦後に米ソ両国に受け継がれ、特に[[爆撃機|長距離爆撃機]]戦力で劣っていた[[ソビエト連邦|ソ連]]が開発に熱心であった。世界最初のICBMは初の[[人工衛星]][[スプートニク1号]]の打ち上げに使用されたソ連の[[R-7 (ロケット)|R-7]]である([[1957年]])。[[アメリカ合衆国|アメリカ]]で実用化されるようになったのは、[[アトラス (ミサイル)|アトラス]]であった。アトラスは[[1959年]]に実戦配備が開始された。[[1962年]]には[[タイタンI (ミサイル)|タイタン I]]が実戦配備に付けられたが、R-7やアトラス・タイタンは、[[液体酸素]]をロケット燃料の酸化剤に用いているため、即時発射態勢で待機ができず、発射準備にも時間を要する欠点があった。しかし[[1960年代]]に入って貯蔵式液体燃料方式が普及し、ソ連の大陸間弾道弾やアメリカのタイタン IIはこの方式を採用するなど、即時発射の問題は解決した。アメリカでは1962年からミニットマンの配備を始めたが、これは固体燃料を用いたために即時発射が可能であっただけでなく、小型で安価であったため量産され、1,000基に達した。[[1971年]]には米ソに続いて[[中華人民共和国|中国]]もICBMである[[東風5号]]の発射に成功した。
 
それまでの[[中距離弾道ミサイル]](IRBM)が、ソ連攻撃のためにヨーロッパに配備する必要があったのに対し、ICBMはアメリカ本土配備でもソ連攻撃が可能となった事は、政治的に有利であった。