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日本にて1980年代後半から1990年代初頭頃に成立した説が有力だが、その成立の経緯は不明な点が多い<ref name="榎本2009_p61" />。語源についても諸説がある(「[[#「萌え」の成立・普及]]」を参照)。また現在は様々な分野で使用されているが、元々がそれまで適切な表現のなかった、興味の対象によって喚起される様々な感情を一括りにした表現であるために、使用法や解釈を巡る議論は絶えず<ref name="榎本2009_pp30-31" />、ニュアンスには人によって揺らぎがある<ref name="ササキバラ2004_p20" />。当初は専ら架空の美少女キャラクターを形容する表現として使われたが、後年になって当初の定義を離れて対象が多様化している<ref name="デジタル大辞泉" /><ref name="mainichi20110829" />。幅広い概念を含むゆえに共通言語として多用されている面もある<ref name="榎本2009_p16" />。
 
当初は[[ヲタクおたく]]の間で使われるスラングであったが<ref name="デジタル大辞泉" /><ref name="mainichi20110829" />、2000年頃からおたく用語としてマスメディアを中心に取り上げられるようになる<ref name="榎本2009_p61" />。認知度が上がったことにより大衆に浸透するようになり<ref name="mainichi20110829" />、やがて日本語本来の「萌え」の用法よりも一般的となっていく<ref name="榎本2009_p30" />。[[2005年]]には[[新語・流行語大賞|ユーキャン流行語大賞]]に選出された。[[若者言葉]]として定義される場合もある<ref name="デジタル大辞泉" />。
 
2018年には[[岩波書店]]の国語事典『[[広辞苑]]』第7版にも俗語として収録された。既に用法も定着し社会に浸透した言葉であるというのが選定理由である<ref>{{Cite news|author=小国綾子|date=2018-01-04|url=https://mainichi.jp/articles/20180104/mog/00m/040/007000c|title=「広辞苑」10年ぶり改訂 担当者が明かす知られざる魅力|work=[[毎日新聞]]|publisher=[[毎日新聞社]]|accessdate=2018-01-12}}</ref>。
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実業家の[[武井信也]]は、自分が高校生の頃に主催していた[[パソコン通信]]のコミュニティーで発祥し、パソコン通信を介して伝播していったものであるとする説を主張している<ref>{{Harvnb|武井|2013|Ref=CITEREF武井2013|pp=86,202}}</ref>。武井の主張によれば、元はコミュニティーの参加者が仲間に見せるために配信した創作物に対するコメントとして使われはじめたもので、当初は「もえー!!」という平仮名表記が使われていたとしている<ref>{{Harvnb|武井|2013|Ref=CITEREF武井2013|p=202}}</ref>。
 
== 「萌え」とヲタクおたく ==
「萌え」は[[ヲタクおたく]]の代名詞的なキーワードとみなされ、複数の評論家によるおたく論の中で、おたくの定義と結びつけられてきた<ref name="榎本2009_pp18-19" />。
 
ただし、おたくの興味の対象はさまざまであり、興味の対象に「萌え」を感じる者もいれば、感じない者もいる<ref name="榎本2009_p20" />。またフィクション作品においては、[[ステレオタイプ]]な人物像として「萌えー、萌えー」と叫ぶおたくがしばしば登場するが、これらは誇張されたものであり実情とは異なる<ref name="榎本2009_p16" />。現実においてはおたく同士の会話に用いられることはあっても、日常的な会話や独り言として多用されるほどではない<ref name="榎本2009_p16" />。
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=== 経済的価値への注目 ===
[[浜銀総合研究所]]の調査によると、2003年度のコミック・ゲーム・映像などの「萌え」関連商品の市場規模は888億円に達した<ref name="itmedia20050520" />。また、地域おこしのPRとしても利用されるようになったケースもある(詳細は[[萌えおこし]]の項を参照)。しかし、「萌え市場はあくまでもおたく向け。ヲタクおたくが増えない限り成長はなく、数年で数倍、という伸び方はしない。10人に1人がおたくになる時代は来ないだろう」という否定的分析もあり、萌え市場がこれ以上は成長しないとされている。
 
しかし、近年はヲタクおたくを名乗る人が増えており、[[マイナビ]]が2016年卒業予定の大学生・大学院生を対象にした「2016年卒マイナビ大学生のライフスタイル調査」によると、約2.7人に一人は自分のことを「ヲタクおたく」だと思っているという調査結果が出ている。
 
== 「萌え」を巡る議論 ==