「伊東氏」の版間の差分

|家紋名称= <ruby>庵木瓜<rtspan style="font-size:70%">いおりもっこう</rtspan><br /ruby>庵木瓜

[[出家]]し法名を寂心、久須美入道（[[久須見氏]]）と号した祐隆は、早世した嫡男・祐家（すけいえ）の代わりに、後妻の連れ子であった継娘が産んだ子を[[嫡子]]とし伊東荘を与えて祐継（すけつぐ）と名乗らせた。一方、早世した祐家の子・[[伊東祐親|祐親]]を次男として[[河津町|河津荘]]を譲り、[[河津氏]]を名乗らせた。

伊東氏と[[日向国]]の関係は、「[[曾我兄弟の仇討ち]]」で知られる工藤祐経の子[[伊東祐時]]が、[[鎌倉幕府]]から日向の地頭職を与えられて[[庶家]]を下向させたことが始まりである。これらはやがて田島伊東氏、門川伊東氏、木脇伊東氏として土着し、[[土持氏]]など在地[[豪族]]との関係を深めながら日向に[[東国]][[武士]]の勢力を扶植していった。

[[室町時代|室町]] ～ [[戦国時代 (日本)|戦国時代|戦国期]]を通じて、伊東氏は[[守護]]の[[島津氏]]と抗争を繰り返しながら次第に版図を広げていった。[[長禄]]4年/[[寛正]]元年～2 ～ 2年（[[1461年]]）には5代当主[[伊東祐堯]]が将軍・[[足利義政]]から内紛激しい[[島津氏]]に代わり守護の職務を代行せよという[[御教書]]（[[偽書|偽文書]]説もある）が下され、続いて[[御相伴衆]]に任じられている。その後7代当主[[伊東尹祐]]、10代当主[[伊東義祐]]の父子には、前述の氏祐以来となるが[[足利将軍家]]（将軍[[足利義尹]]・[[足利義晴]]）より偏諱を受けている。後者の義祐は、兄・[[伊東祐充|祐充]]や弟・[[伊東祐吉|祐吉]]の死去により家督を相続し、[[日南市|飫肥]]の[[豊州家|島津豊州家]]と抗争、これを圧倒して、[[佐土原城]]を本拠に四十八の支城（[[伊東四十八城]]）を国内に擁し、[[位階]]は歴代最高位たる[[従三位]]に昇るなど最盛期を築き上げた。しかし、義祐は晩年から、奢侈と中央から取り入れた京風文化に溺れて次第に政務に関心を示さなくなり、[[元亀]]3年（[[1572年]]）、[[木崎原の戦い]]で[[島津義弘]]に退けられたことを契機に、伊東氏は衰退し始めた。

[[慶長]]5年（[[1600年]]）の[[関ヶ原の戦い]]では、祐兵は病の身であったため、家臣を代理として東軍に送っている。その功績により所領を[[安堵]]され、以後、伊東氏は[[江戸時代]]を通じて[[廃藩置県]]まで[[飫肥藩]]として存続することとなった。

; 太字は当主（※ 日向伊東氏の代数は[[伊東祐持]]を初代としてカウントされる）、実線は実子、点線は養子。<!-- 構成の都合で出生順より組み替え -->

* [[庶家|庶流]]

** [[伊東祐松]]

** [[伊東祐梁]]

** [[伊東祐信]]

** [[伊東祐安]]

** [[伊東祐青]]

** [[新納伊豆守]]

* 佐土原氏
** [[佐土原遠江守]]

** 佐土原祐秀

**[[ 木脇祐守]]氏

**[[ 長倉祐省氏 ([[日向国]])

** [[長倉伴九郎祐政]]

* [[荒武三省]]

* [[荒武宗幸]]

* [[稲津重政]]

* 落合兼呑

* [[落合兼朝]]

* [[落合兼置]]

* [[河崎祐長]]

* [[平良兼賢]]

* [[野村松綱]]

* [[福永祐友]]

* 福永氏本

* [[山田宗継]]

* [[山田宗昌]]

* [[柚木崎正家]]

* [[上別府宮内少輔]]

* [[米良氏]]

** 米良重次

** 米良重直

** 米良弘泰

** [[米良重方]]

** [[米良矩重]]

** [[米良祐次]]

** 米良喜内

** [[米良長門守]]

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* [[坂井孝一]]『曾我物語の史実と虚構』　[[吉川弘文館]]〈歴史文化ライブラリー〉、[[2000年]]（[[平安時代]] - [[鎌倉時代]]初期の節に関してのみ）。

* [[山形県新庄市立図書館]]編『郷土資料叢書第十輯』「戸沢家中分限帳（二）」

* [[工藤氏]]

* [[久須見氏]]

* [[河津氏]]

* [[飫肥藩]]

* [[岡田藩]]

* [[土持氏]]

* [[米良氏]]

* [[北原氏]]

* [[北郷氏]]

* [[豊州家]]

* [[伊東里き]]