「出雲国風土記」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
107行目:
すべての郷に地名起源の説話が掲載されているが、ほとんどが断片的にのみ収録されている。ある程度まとまった形で収録された説話には以下のものがある。
;国引き神話:意宇郡の条の冒頭に記載され、郡名の由来に結び付けられている。詳細は[[国引き神話]]を参照のこと。
;毘売埼伝承:安来郷のスサノの地名説話に続けて記載されている。語臣猪麻呂の娘が埼で遊んでいる時に[[サメ|和爾]]に襲われてしまった。猪麻呂は娘の死を悲しみ数日間泣き崩れた後、和爾に復讐することを決心する。武器を持って埼に座り込み、神々に一心に祈ると和爾の大群がやって来て1匹の和爾を取り囲んでいた。猪麻呂がその和爾を討ち取り腹を割くと娘の足が出てきた。和爾は串刺しにされて路傍に立て掛けられた。
;加賀神埼(かかのかんざき):現在の[[加賀の潜戸]]にあたる。ここで[[キサガイヒメ・ウムギヒメ|枳佐加比売命]]が佐太大神を産む時に弓矢をなくした。この時「生まれてくる子が麻須羅神の子ならば、なくなった弓矢よ出てこい」と[[うけい]]をした。すると弓矢が出てきたが、「これは違う」と言ってやり直した。再び出てきた金の弓矢を枳佐加比売命が手に取り、岩屋を射通した。いわゆる丹塗り矢型神話の変形といえる。
;恋山(したいやま):現在の[[鬼の舌震]]にあたる。和爾が阿井村の玉日女命を慕って川を遡上したが、玉日女命は嫌がって岩で川を塞いでしまった。
114行目:
== 登場する神 ==
『[[古事記]]』や『[[日本書紀]]』に登場する神もいくつか登場するが、当風土記にのみ登場する神も多い。ここでは複数の地名説話で名が挙げられた神とその妻や子らのみを挙げる。神名の漢字表記は最初に登場したものを採用し、読みの「のみこと」は省略する。
;八束水臣津野命(やつかみずおみつの):「八雲立つ」の言葉を発し、この国を出雲と命名したとされる。国引き神話において遠方の土地を引っ張って出雲国を形成した。{{要出典範囲|date=2015年8月14日 (金) 05:25 (UTC)|『古事記』のスサノの系譜に名の見える「[[淤美豆奴神]]」と同一神と見る向きもある。}}
:子に以下の神がいる。
:*赤衾伊農意保須美比古佐和気命(あかぶすまいぬおおすみひこさわけ) - 出雲郡伊努郷