「重複立候補制度」の版間の差分

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重複候補は、小選挙区で落選しても比例区で'''復活当選'''できるため、1議席が割り当てられている単一の小選挙区を基盤とする議員が、区によっては複数いる現象が発生している。なお、選挙制度上は投票が同時に行われる小選挙区制と比例代表制は並立する対等の制度であり、相互補完の関係にある。よって本来小選挙区制の結果ありきの「比例復活」という表現は不適切であるが、上記のように小選挙区の結果が影響することもあり、事実上比例代表制が従属する形になっている。また、マスメディアが盛んに用いる「比例復活」という言葉がこういった印象を強めてしまっている面もある。したがって「復活当選」した候補者は当選後も「小選挙区で負けたのに当選した」というレッテルがついて回ることになる。
 
[[第41回衆議院議員総選挙|1996年衆院選]]では、小選挙区の10人<ref>[[保坂展人]](社民党、比例代表東京ブロック)・[[深田肇]](社民党、比例代表北関東ブロック)・[[家西悟]](民主党、比例代表近畿ブロック)・[[北沢清功]](社民党、比例代表北陸信越ブロック)・[[平賀高成]](共産党、比例代表東海ブロック)・[[伊藤茂]](社民党、比例代表南関東ブロック)・[[春名章]](共産党、比例代表四国ブロック)・[[大森猛]](共産党、比例代表南関東ブロック)・[[山元勉]](民主党、比例代表近畿ブロック)・[[木島日出夫]](共産党、比例代表北陸信越ブロック)</ref>の候補者が、[[法定得票|法定得票数]](有効投票総数の6分の1)未満でも[[復活当選]]をしており、そのうち2人<ref>保坂展人・深田肇</ref>が[[供託金|供託金没収点]](有効投票総数の10分の1)未満でも復活当選していたことが制度上の問題点として注目された。さらに[[2000年]]2月には、供託金没収点未満の得票であった落選者1名<ref>[[菊地董]](社民党、比例代表東海ブロック。[[前島秀行]]の死去に伴う繰り上げ当選)</ref>が比例代表[[繰り上げ当選]]してしまった。この反省から、[[第42回衆議院議員総選挙|2000年衆院選]]からは、小選挙区での得票が供託金没収点未満だった候補者の復活当選は認められなくなった。小選挙区での得票が法定得票数未満での[[復活当選]]については2000年衆院選以降も<ref>2000年衆院選では自由党、社民党、共産党から小選挙区の得票が法定得票数未満での[[復活当選]]者が複数いた。2003年衆院選では共産党から小選挙区の得票が法定得票数未満での復活当選者が2名いた。その後の選挙では法定得票数未満での復活当選に該当した者はいなかったが、[[2014年]]の[[第47回衆議院議員総選挙]][[千葉県第4区]]に共産党から立候補し法定得票数未満の得票で落選した[[斉藤和子]]が[[供託金]]没収点を1217票上回っていたため復活当選。また[[2017年]]の[[第48回衆議院議員総選挙]][[京都府第3区]]に日本維新の会から立候補し法定得票数未満の得票で落選した[[森夏枝]]が供託金没収点を49票上回っていたため復活当選している。</ref>認められている。
小選挙区で当選した比例の候補者、および、小選挙区で供託金没収点未満の得票だった比例の候補者は、その選挙の比例名簿から除外され、下位の順位の候補者が繰り上がる。