「国鉄キハ185系気動車」の版間の差分

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== JR化後 ==
[[ファイル:JR shikoku kiha185 blue shiokaze 1989.jpg|thumb|240px|right|9両編成の「しおかぜ」<br />(1989年 / 松山駅)]]
キハ185系はJR移行後も14両(キハ185- 19-26、1013-1018)が製造され、国鉄末期からJR移行後初期にかけて四国特急の[[フラグシップ機|フラッグシップ]]的存在となった。瀬戸大橋線開通後騒音問題対策としてキハ181系より車重が軽い本系列が多く瀬戸大橋線を経由する運用に変更されたが、騒音自体は両系列ともほとんど変わなかったため後に双方とも減速運転することになった。繁忙期の「しおかぜ」は岡山 - 松山間9両編成、松山 - 宇和島間8両編成で運用されたこともあっていた。しかしJR四国は[[1990年代]]以降島内で急速に整備の進んだ[[高速自動車国道|高速道路]]への対抗策として、より高速運転が可能な[[振り子式車両|振り子式]]気動車である[[JR四国2000系気動車|2000系]]の開発と増備を進めた。
 
=== JR九州への売却 ===
2000系の登場以降性能面で見劣りする本形式は次第に第一線から退いていった。
本形式は余剰気味となり一方でJR九州は老朽化・陳腐化していた急行用気動車の置き換えを検討していた。ここで双方の利害が一致し本形式の一部がJR九州に売却されている。
 
=== JR四国における2000系投入後の運用 ===
JR四国は2000系投入後キハ185系の普通車のアコモ改良として座席モケットを交換し背もたれを取っ手付きにして形状を変更した。キロハ186形の普通室は折りたたみテーブルを撤去し座席を交換した。[[1996年]]には一部が[[徳島線]]特急「[[剣山_(列車)|剣山]]」の運転開始にあわせて塗装変更が実施されている。また[[1998年]]と[[2003年]]には同年製造された[[予土線]]、[[土讃線]]・[[瀬戸大橋線]]([[本四備讃線]])の[[トロッコ列車]]([[国鉄キハ32形気動車#キクハ32形|キクハ32形]])<!--キクハ32 501のデビューは、1998年に窪川 - 江川崎間で運転された「清流しまんと51・52号」で車体サイドのロゴも現在とは違っていた。-->の控車としてキハ185-20・26が緑帯の「疑似国鉄色」となった。<!--キハ185-20・26はJR四国時代に増備されたグループで落成時より水色の帯であったため、初めて国鉄色<ref group="注釈">-20・26とも剣山色からの塗装変更であるが、-20の運転席周りの塗装は剣山色のままで国鉄色とは異なっている。</ref>とされた。-->本来の国鉄色は運転窓周りがダークグリーンであり、現在の「疑似国鉄色」とは違う。
 
==== 普通列車仕様への変更 ====
[[1998年]]より特急「[[うずしお_(列車)|うずしお]]」にN2000系気動車が投入され高速運転を開始、本形式はさらに運用数を減らした一方で老朽化したキハ58系はまだ普通列車として使用されていた。そこで[[2000年]]よりキハ185形の一部は、普通列車においてもキハ58系を置き換えるため、[[ジャンパ連結器|ジャンパ栓]]を増設して在来の一般形気動車と併結可能にした普通列車仕様<ref group="注釈">トイレ設置の旧0番台が元の[[鉄道の車両番号|車両番号]]に+3000されて3000番台、トイレなしの旧1000番台が+2100されて3100番台とされた。</ref>に改造され松山運転所に配置された。
 
外観は「剣山」色と似ているが、濃紺帯がなく赤帯に変更され、前面行先表示器を設置したほか、車内設備は特急列車運用への充当をしない前提で収納式テーブルや灰皿の撤去、座席カバーのビニール化、リクライニング機構(バネ式)の固定<ref group="注釈">ただし、シート回転機能は存置されている。</ref>など、普通列車向けの簡略化・省力化の改造がなされた。
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=== JR九州のキハ185系 ===
2000系の増備でキハ185系は余剰気味となったことから急行「[[ゆふ (列車)|由布]]」・「[[九州横断特急|火の山]]」の車両置き換えを検討していたJR九州に20両が売却され1992年に機関車牽引で小倉工場へ[[車両輸送|甲種輸送]]された。1992年7月ダイヤ改正より、特急「[[ゆふ (列車)|ゆふ]]」・「[[九州横断特急|あそ]]」での運用が開始された。
 
==== JR九州への売却車両 ====
JR九州に売却された車両は以下のとおりである<ref group="注釈">ちなみに、JR四国特有の[[オルゴール]]は残置されており、「ゆふ」の手動放送時に聴くことができる。</ref>。いずれもJR四国の車籍抹消は1992年[[2月12日]]付、JR九州の再登録は営業運転開始と同日の同年[[7月15日]]付である。
* キハ185-1 - 8・10・15・16・1001・1004・1008・1011・1012
* キロハ186-3・5 - 7(譲受後全車キハ186形に改造)
 
==== JR九州での改造工事 ====
JR九州へ売却された車両は「[[ゆふ (列車)|ゆふ]]」・「[[九州横断特急|あそ]]」用に赤と銀を用いた塗色へと変更され、キハ185形の一部(-2(2、4、6、8、10、16)は電話室車販準備室を設置した。また先述のように譲受したキロハ186形は[[豊肥本線]]や[[久大本線]]の[[勾配]]対策でエンジンを1基追加して2基搭載し<ref group="注釈" name="shubetsu">この改造によりJR九州における本系列の[[速度種別]]が若干上がった(A1→A12)</ref>、グリーン席を廃止<ref group="注釈">旧グリーン席の区画は通常は指定席扱いとし、座席やフットレストはそのままでモケット張替えのみ実施し、仕切りもそのまま残された。ただし、場合によっては、[[自由席]]となることがある。旧普通席の座席はリクライニングシートに交換された。</ref>したキハ186形に改造した
このとき車内は[[JR九州787系電車|787系]]とあわせたグレーを基調とした内装に変更。シートモケットも787系にあわせた黒色ベースのものとなり車内の雰囲気は大きく変化している。
 
さらに[[2004年]]には「あそ」の廃止と「[[九州横断特急]]」・「[[くまがわ (列車)|くまがわ]]」の運転開始により該当車両では[[ワンマン運転]]対応工事<ref group="注釈">ただし、自動放送はワンマン普通列車用と同じであり、JR九州の在来線電車特急に特有の「3打点音で始まる自動放送」ではない。</ref>が施工されるとともに、客室内装は[[木材]]を多用した明るい雰囲気へと再リニューアル、あわせて[[フォグランプ]]設置、外板塗装の変更といった改装が施された。