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===近年の用法===
マクグラス他によれば「福音派」は、今日では大きな4つの前提を中心としているとされる。
*聖書の権威と十分性
*十字架上のキリストの死による贖いの独自性
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*福音伝道の必要性・正当性・緊急性
 
マクグラスは「他のすべての事柄は[[アディアフォラ]]、つまり『無関心事柄』とみなされる傾向がある」としている。すなわち、上記4点以外については多様な見解・立場を受け入れるのである<ref>マクグラス、アリスター・E・ 『キリスト教神学入門』、[[教文館]]、2002年。</ref>
 
== ドイツにおける福音主義 ==
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=== 福音主義evangelischと福音派evangelikalの相違===
ドイツにおいて、福音主義 Evangelisch という呼称は新しい概念'''「[[福音派]]」 [[wiktionary:de:evangelikal|evangelikal]] (エヴァンゲリカール)'''とは区別する必要がある。「福音派」を指すドイツ語のevangelikalは英語のevangelicalから来ている。英語 [[wiktionary:en:evangelical|evangelical]] は元々ドイツ語の evangelisch を意味していた。[[敬虔主義]]から来たこの大きな流れは evangelikal という語で頻繁に表現されている。そこでの信仰理解において個人の敬虔が大きな役割を果たしている。福音派キリスト者と[[キリスト教根本主義|ファンダメンタリスト]]は信仰理解が類似しており、性倫理に関する見解に関してドイツ国内では大きな違いは生じていない。ドイツにおいて福音派 evangelikal は自由教会だけでなく、[[ドイツ福音主義教会]](EKD)(EKD)に属する州教会にも存在している。
 
==教派による福音主義の用語の違い==
===福音派の立場===
====福音主義と福音派====
[[日本福音同盟]]初代理事長の[[泉田昭]]は[[自由主義神学]]に対して福音主義、エキュメニカル派に対して福音派と定義した。福音派の自己認識は、自らは福音主義であり、福音派だというものである<ref>[[日本福音同盟]]『日本の福音派』[[いのちのことば社]]</ref><ref>[[宇田進]]『現代福音主義神学』ISBN 4264020492</ref>
 
[[改革派教会|改革派]]の[[ジョン・グレッサム・メイチェン]]の定義によれば自由主義(リベラリズム)自体がキリスト教ではないので、穏やかな自由主義と表現せず、かろうじてキリスト教である部分霊感と非キリスト教の自由主義が区別される。ただし、部分霊感も聖書の権威を部分的にしか認めないことから、メイチェンは部分霊感も正統的なキリスト教から離れた立場と看做している<ref>[[ジョン・グレッサム・メイチェン]]『キリスト教とは何か-リベラリズムとの対決』[[いのちのことば社]]</ref>そのため、十全霊感を信じない立場の教会を広い意味でリベラル派と総称することがある<ref>[[宇田進]]『福音主義キリスト教と福音派』[[いのちのことば社]]</ref><ref>[[共立基督教研究所]]『宣教ハンドブック』[[いのちのことば社]]</ref>
 
[[日本キリスト教協議会]]に加盟する[[日本基督教団]]等は、[[エキュメニズム]](教会合同運動)にあり、福音主義的ではないとされている<ref>日本福音同盟『はばたく日本の福音派』p.142</ref>。
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==参考文献==
*宇田進 『福音主義キリスト教と福音派』 いのちのことば社 ISBN 9784264014232
*宇田進 『現代福音主義神学』 いのちのことば社 ISBN 4264020492
*J・G・メイチェン 『キリスト教とは何か-リベラリズムとの対決』 ISBN 9784791201075
* Albrecht Geck: ''Warum heißt und warum ist die evangelische Kirche evangelisch?'' In: Frauke Büchner: ''Perspektiven Religion. Arbeitsbuch für die Sekundarstufe II''. Göttingen 2000, S. 228–229.