「超音戦士ボーグマン」の版間の差分

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各種設定やストーリーに制作当時までの[[変身 (ヒーロー)|変身ヒーロー]]アニメの要素を多く盛り込んだほか、当時の近未来に当たる[[21世紀]]前半で、主人公側が超自然的なバックボーンをほとんど持たず、[[サイボーグ]]として強化された肉体やそれを生み出した科学力(火器や乗用メカ)を駆使して戦闘を行う、主人公たちが(表向きではあるが)戦士以外の職業を持つ[[社会人]]であるなど、様々な面で競合他作品との差別化が試みられた。[[キャラクターデザイン]]には当時若手実力派[[アニメーター]]として注目されていた[[麻宮騎亜|きくちみちたか(菊池通隆)]]を起用したため、アニメ雑誌の読者層や高年齢層のアニメファンを中心に絶大な人気を誇った。しかし、[[視聴率]]や[[マーチャンダイジング]]の面で苦戦したため、物語自体は大団円であるものの番組は当初予定されていた物語を消化しきれないまま短縮され、完結を迎えた。
 
菊池のコメントによると、企画段階でのタイトルは『黄金戦隊ボーグマン』で、主人公たちの年齢設定も低かったとのこと。ボーグマンチームは一般社会には正体を隠して活動しているが、各メンバーの個別名称(変身後のコードネーム)が存在せず、バルテクター装着後もお互い本名のファーストネームで呼び合う。企画当初はボーグマンの前に貴金属の名称が付く固有名称がそれぞれに用意されており、リョウ(初期設定の第二稿では夏目想太郎。詳細は後述)の変身した姿はゴールド・ボーグマン」、アニスは「シルバー・ボーグマン」、チャックは「アイアン・ボーグマン」と設定されていた。この当初の設定内容が一部流出し、放映開始前にアニメ雑誌に掲載されたこともある
 
また、当初の設定ではメンバーが5人であとなる予定だった。「[[アニメージュ]]」1988年12月号付録の「アニメージュ文庫Jr. アニスにおまかせ!」で公開された設定資料の第一稿では、リョウ、チャック、アニスの他に「'''ジャネット蘭'''」と「'''マーク・ロンド'''」という二人が存在していた。ジャネット蘭は[[中国人]]で「昇り龍のお蘭」の異名を持つ[[カンフー]]の使い手、マーク・ロンドは響リョウを兄貴として慕う青年という役であったが、結局この第一稿のみで姿を消し、以後は最終的な設定の決定まで三人で固定されることとなった。
 
なお、本作の演出スタッフ陣や菊池は、翌1989年にもバトルスーツもの作品である『[[天空戦記シュラト]]』([[タツノコプロ]]制作)に関与しており、葦プロも外注として録音製作を行っている。
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; チャック・スェーガー
: 声 - [[井上和彦 (声優)|井上和彦]]、[[大滝進矢]](第24話 - 第26話。病欠時の代役。普段はナレーターを担当)
: [[2012年]][[10月20日]]生まれの17歳。身長185cm、体重80kg。[[アメリカ合衆国|アメリカ]]出身、家族構成は両親と妹。サイソニック学園の体育教師。周囲からはキザで女垂らしと思われがちだが、リョウ同様に正義感が強く誠実な好青年の面も持つ。リョウとは訓練生時代からの親友で、コンビとしての能力は高い。細身に似合わぬ怪力の持ち主だが、[[納豆]]が嫌いという弱点を持つ。設定ではかつては[[傭兵]]だった経験を持っているとされていたが、作品内ではそれについて触れられることは殆ど無かった
: ボーグマンとしての戦闘の際には、広域攻撃用の緑のバルテクターを装着する。武器はバトルランチャー。初期は改造を施したバギーを乗用していたが、後期は戦闘車ビーグルヘッドに乗り換えるほか、ファントムSWATの美姫と恋仲になる。
: 『ラストバトル』では美姫とともにメガロシティ警察に勤務しており、頻発する怪事件の捜査に当たっていた。また、続編OVA『超音戦士ボーグマン2 -新世紀2058-』(以降、『ボーグマン2』)では桂研究所の所長となっており、復活した妖魔と戦う第2世代ボーグマンの指揮を執っていた。
; アニス・ファーム
: 声 - [[鷹森淑乃]]
: [[2014年]][[2月5日]]生まれの16歳。身長164cm、体重47kg。アメリカ出身、家族構成は両親と弟のアントン([[ロサンゼルス|ロス]]に在住)。ボーグマンの紅一点で子供好き。大手外食チェーンの令嬢でもあるが、他の2人とは異なり歌手志望で来日し、子供たちを引率してスペースブロックを見学中に妖魔の襲撃に遭遇し、瀕死の重傷を負ったところをメモリーによって緊急的にボーグマンシステムを組み込まれ、一命を取り留めた<ref>本来、アニスへ組み込まれたボーグマンシステムは彼女専用ではなく、奇跡的に一致したものである。</ref>という過去を持つ<ref>この時引率していた子供たちは全員死亡してしまう。これが自らボーグマンとして妖魔と戦う事を決意させることとなる。</ref>。そのため、パワーはリョウやチャックに劣る。普段はサイソニック学園の音楽と算数教師を兼任。
: ボーグマンとしての戦闘の際には、電子戦用の赤いバルテクターを装着する。武器はバトルソーサー。戦闘用ロボットのガン・ウォーリアを操縦してパワー不足を補うことが多く、移動には他の2人のメカに同乗するか、チャックのバギーを借用する。
: 姓の「ファーム」は、両親が巨大農園を運営しているという初期設定から取られている。
: バルテクター装着シーンで描かれる「[[乳房]]の揺れ」は、原画を描いた菊池が「実現するわけがない」というお遊び半分で提案したものであり、完成映像で忠実に再現されていたことに本人も驚いたとされている。また、版権画では菊池をはじめとする各アニメーターにより、本編で描かれない過激なシチュエーションの半裸や全裸がよく描かれていた。詳細は[[#玩具展開]]を参照。
: 各キャラクターの中でも特に[[ヘアスタイル]]に対してはかなり制作側も拘ったようで、設定資料の第二稿と第三稿では複数のヘアスタイルのパターンが提案されていた。最終的にその後第四稿で最終的なヘアスタイルが決定されている。
: 『ラストバトル』ではリョウに連れ添って渡米し、彼が勤務する宇宙センターの近くでカフェスタンドを営んでいたが、些細な喧嘩が原因で自らはメガロシティへ「家出」する。そのことが、物語の始まりとなる。
; メモリー・ジーン
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; ギルバート・メッシュ
: 声 - [[銀河万丈]]
: GILの首領。年齢は30歳。昔は「ボーグマン計画」に携わっていた科学者の1人だったが、妖魔の力に魅せられてGILを結成した。物語終盤には自分自身が妖魔王復活のための生贄となるが、本人の人格も残っており最終話で妖魔王メッシュを自ら名乗って全世界を妖魔の世界に変えるべく行動を開始。しかしメモリーの発案した転送システムを逆用する作戦により、粒子状に分解されて亜空間に放り出され妖魔王の肉体ごと完全に崩壊、死亡した。人間だったときよりメモリーに執着を見せており、再三自分の組織へと勧誘をしていた。
; ダストジード
: 声 - [[山寺宏一]]
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; ソニックウェポン
: ボーグマンたちの標準装備のソニックガンやチャックの専用兵器のソニックバズーカ、ダストジードとの戦闘で右腕を切り落とされたリョウの新しい腕に内蔵されたスコープブラスター、そしてそれぞれに用意された銃座型の大型火器(バトルショット<!--(バトルマシンガンは仮名であるが、資料によってはこの名称が使われている)-->、バトルランチャー、バトルソーサー)を総称し、ソニックウェポンと呼ぶ。
: ソニックガンのデザインは[[タイアップ]]の関係から、『[[赤い光弾ジリオン]]』のメイン商品であったセガの[[ストロボ]]式光線銃玩具「超高速光線銃ジリオン」の改良形、いわゆるニュージリオンそのものである。商品名は「ソニックガン・ジリオン」だったが、本編中でジリオンと呼ばれることはなかった。ソニックバズーカも『赤い光弾ジリオン』で登場したジリオンバズーカと全く同じデザインのアイテムである。詳細は[[#玩具展開]]を参照。キャラクターデザインを担当したきくちみちたかは、後に自身の画集「The NEXT GENERATION」にて「([[赤い光弾ジリオン]]と)スポンサーが同じとはいえ、さすがにジリオンをそのまま描くのは抵抗があった」と述懐している。
 
== 用語 ==