「アマチュア衛星」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Asq (会話 | 投稿記録)
通信方法の概略
Asq (会話 | 投稿記録)
112行目:
 
*アップリンク(自局から衛星へ信号を伝送する)周波数において電波の発射が可能な[[送信機]]、およびアマチュア局の免許([[無線従事者免許証]]、[[無線局免許状]])を準備する。事前の予約などは特に必要なく、免許を受けているアマチュア局であればいつでも誰でも利用できる。
*アップリンクとダウンリンク(衛星から自局へ信号を伝送する)では異なる[[アマチュア無線の周波数帯|周波数帯]]を用いている(例えばアップリンク430MHz帯/ダウンリンク144MHz帯)。自局の信号が正常に中継されていることを確認するため、アップリンクと同時にダウンリンクの周波数を受信できる設備が望ましい。受信時には[[ハウリング]]を防ぐため[[ヘッドホン]]を使用する。衛星によってはハンディ[[トランシーバー]]附属のホイップアンテナなど簡便な[[アンテナ|空中線]]で受信できる。
*ウェブサイトや軌道計算ソフトによって、衛星が可視できる時刻、方角を確認する。1回のパスにつき可視できる(通信できる)時間は数分から10数分である。多くのアマチュア局が利用できるよう、この間に簡潔な通信(RSTレポートの交換のみで終わることが多い)を行わなければならない。
*交信できる範囲は、自局・相手局とも同時に衛星を可視できる範囲であるため、日本であれば距離1000~2000kmの近隣諸国までである。衛星を可視できる[[仰角]]が低いほど遠距離との通信が可能である。
*空中線を衛星の方向に向け、衛星からダウンリンクされた他局の[[CQ]]呼び出しに応答、あるいは自局からCQ呼び出し(アップリンク)を行い、交信を行う。
*[[ドップラー効果]]を補正するため、衛星が近づく時にはアップリンク周波数をわずかに低く、衛星が遠ざかる時にはアップリンク周波数をわずかに高くする場合がある。
*[[国際宇宙ステーション]](ISS)に設置されたアマチュア局との交信も、アマチュア衛星とほぼ同じ方法で可能である。
*アップリンク・ダウンリンクの周波数で近くに[[不法無線局]]がいる場合、衛星通信に重大な障害をもたらす。不法無線局のほとんどは垂直偏波のアンテナを用いているため、水平偏波のアンテナを用いることにより混信を軽減できる場合があるが、不法無線局の信号があまりに強力な場合は完全に防止する手段が無い。