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'''スウィング・ジャズ'''(仮名表記によっては'''スイング・ジャズ'''などとも)は、[[1930年代]]から[[1940年代]]初めにかけて大流行した、[[白人]]が主体となって作られた大人数編成による戦前の[[ジャズ]]の形態ジャンルの一つ。[[黒人]][[ブラスバンド]]や[[マーチングバンド]]と呼ばれるものとは、[[音楽]]的には直接の関係はないとされるが、ブラスバンドから発展したともいわれている大人数のジャズ、[[ビッグバンド]]の形態をとっている。人気一つビッグバンドとしては、[[ベニー・グッドマン]]、デューク・エリントン、カウント・ベイシー、グレン・ミラーらのバンドがあげられる
 
== 概要歴史 ==
ジャズの系譜歴史中では初期のもの隆盛となっる。スイングジャズは、[[シャッフル (音楽)|スウィング]]のリズムを含んだ特徴の軽快な[[ダンス]]ミュージックであり、だった<ref>http://www.allmusic.com/style/swing-ma0000004423</ref>。ジャズの特徴である[[即興演奏]](アドリブ)や個人演奏(ソロ)よりも、念入りな打ち合わせに基づくビッグバンド全体での演奏([[アンサンブル]])に重点が置かれた。1929年の[[世界恐慌|世界大恐慌]]で、人々アメリカの民衆は甘く、[[癒し]]の音楽を望む傾向にった。さらに、[[ラジオ]]や[[蓄音機]]の登場で、[[レコード]]が普及、一定時間内に終わらせる必要性が出てきた。また、ライブを観に来た客も、レコードと同じ演奏を期待するようになった。そのため、楽器曲の緻密なアレンジ(編曲)が要求され、ミュージック・アレンジャー([[編曲者]])も重要視されるようになった。
 
前時代の[[ディキシーランド・ジャズ]]よりも人数的には大編成であり、ディキシーが即興演奏に重点が置かれるそれに比べ、約束事楽譜にコントロールされたダンス向けアレンジが必要となった。その結果、ライブでもレコードと同じ演奏、甘く軽快でダンサブルな楽曲、大人数の演奏者の調和などにその特色が見いだされる。
 
音楽理論的側面としては、スウィング・ジャズの時代に、大編成のバンドが一般的となり、[[和声]]的にも幾分洗練されてきたことがあげられる。スウィング・ジャズ時代の初頭は和声の本質においては[[ニューオーリンズ・ジャズ]]や[[ディキシーランド・ジャズ]]と大差はないが、[[七の和音|セブンス・コード]]が基本となり、4声を主体とした[[セクションの書法|セクショナル・ハーモニー]]が開拓された。さらに多くの[[声部]]のセクショナル・ハーモニーも用いられた。4声の密集配分のセクショナル・ハーモニーは、ジャズや[[ポピュラー音楽]]の[[作曲]]、[[編曲]]学習者が身に付ける基本的な課題であり 4 Way Close として知られている。また、大編成で多種類の[[楽器]]が用いられたことから、編曲者と演奏者との分業化が進み、[[管弦楽法]]や[[オーケストレーション]]の面でも進歩した(ニューオーリンズ・ジャズ・スタイルでは、演奏者の集合がすなわち編曲者であった)。スウィング・ジャズ・スタイルが発展してくると、[[関係調#遠隔調|遠隔調]]への[[転調]]や内部転調も頻繁に用いられるようになり、和音もディミニッシュト・コードや、テンションなどがより積極的、システマチックに使いられるようになってきた。音楽理論的には、[[クラシック音楽|クラシック]]の前期[[ロマン派音楽|ロマン派]]の音楽と本質的には同じである。
== 音楽理論的側面 ==
スウィング・ジャズの時代には、大編成のバンドが一般的となり、[[和声]]的にも幾分洗練されてきた。スウィング・ジャズ時代の初頭は和声の本質においては[[ニューオーリンズ・ジャズ]]や[[ディキシーランド・ジャズ]]と大差はないが、[[七の和音|セブンス・コード]]が基本となり、4声を主体とした[[セクションの書法|セクショナル・ハーモニー]]が開拓された。さらに多くの[[声部]]のセクショナル・ハーモニーも用いられた。4声の密集配分のセクショナル・ハーモニーは、ジャズや[[ポピュラー音楽]]の[[作曲]]、[[編曲]]学習者が身に付ける基本的な課題であり 4 Way Close として知られている。また、大編成で多種類の[[楽器]]が用いられたことから、編曲者と演奏者との分業化が進み、[[管弦楽法]]や[[オーケストレーション]]の面でも進歩した(ニューオーリンズ・ジャズ・スタイルでは、演奏者の集合がすなわち編曲者であった)。スウィング・ジャズ・スタイルが発展してくると、[[関係調#遠隔調|遠隔調]]への[[転調]]や内部転調も頻繁に用いられるようになり、和音もディミニッシュト・コードや、テンションがより積極的、システマチックに用いられるようになってきた。音楽理論的には、[[クラシック音楽|クラシック]]の前期[[ロマン派音楽|ロマン派]]の音楽と本質的には同じである。
 
== 代表的なミュージシャン ==
;バンド・リーダー
* [[デューク・エリントン]]
* [[カウント・ベイシー]]
* [[ベニー・グッドマン]]
* [[グレン・ミラー]]
;クラリネット
* [[アーティ・ショウ]]
* [[ベニー・グッドマン]]
* [[アーティ・ショウ]]
;ピアノ
* [[デューク・エリントン]]
* [[カウント・ベイシー]]
* [[フレッチャー・ヘンダーソン]]
;サクソフォン
* [[ハーシャル・エバンス]]
* [[レスター・ヤング]]
;トランペット
* [[ルイ・プー・ジェイムス]]
* [[ルイ・アームストロング]]
* [[バック・クレイトン]]
* [[ハリールイエディソンプリマ]]
* [[キャット・アンダーソン]]
* [[ハリー・ジェイムス]]
;トロンボーン
* [[グレン・ミラー]]
* [[トミー・ドーシー]]
;ドラムス
;ピアノ
* [[デュク・エリント・クルーパ]]
* [[カウントバディベイシーリッチ]]
* [[フレッチャジョー・ヘンダジョ]]
;ヴィブラフォン
* [[ライオネル・ハンプトン]](ヴィブラフォン)
;コルネット
* [[ルイ・アームストロング]]
 
;その他
* [[フレディ・グリーン]](ギター)
* [[ウォルター・ペイジ]](ベース)
* [[ジーン・クルーパ]](ドラム)
* [[ジョー・ジョーンズ]](ドラム)
* [[ライオネル・ハンプトン]](ヴィブラフォン)
 
== 参考文献 ==