「芥川龍之介」の版間の差分

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作品は、短編小説が多く知られている。しかし初期の作品には、西洋の文学を和訳したものも存在する(「バルタザアル」など)。英文科を出た芥川は、その文章構成の仕方も英文学的であると言われている{{誰2|date=2010年6月}}。翻訳文学的でもある論理的に整理された簡潔・平明な筆致に特徴がある。
 
短編の傑作が一方で、長編を物にすることはできなかった(未完小説として「[[邪宗門 (芥川龍之介)|邪宗門]]」「[[道路|路上]]」がある)。また、生活と芸術は相反するものだと考え、生活と芸術を切り離すという理想のもとに作品を執筆したといわれる。他の作家に比べ表現やとらえ方が生々しい。晩年には志賀直哉の「話らしい話のない」心境小説を肯定し、それまでのストーリー性のある自己の文学を完全否定する(その際の作品に「[[蜃気楼 (小説)|蜃気楼]]」が挙げられる。
 
「[[杜子春]]」など古典を参考にしたものや(原話は唐の小説『杜子春伝』)、[[鈴木三重吉]]が創刊した『[[赤い鳥]]』に発表されたものなど児童向け作品も多い。一般的には、[[キリシタン]]物や[[平安時代|平安朝]]を舞台とした[[王朝]]物などに分類される。また、古典(説話文学)から構想を得た作品も多い。例えば、「[[羅生門 (小説)|羅生門]]」や「[[鼻 (芥川龍之介)|鼻]]」、「[[芋粥]]」などは『[[今昔物語集]]』を、「[[地獄変]]」などは『[[宇治拾遺物語]]』を題材としている。また[[アフォリズム]]の制作も得意としており、漢文などにも通じていた。