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# 「[[クライ・ベイビー・クライ]]」
# 「[[レボリューション9|レヴォリューション9]]」
# 「[[グッド・ナイト]]」}}}}
{{External music video|{{YouTube|aBQIAWh3YBs|「Glass Onion (2018 Mix)」}}}}
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「'''グラス・オニオン'''」 (Glass Onion) は、[[1968年]]に発表された[[ビートルズ]]の[[ビートルズの作品#英国盤公式オリジナル・アルバム|イギリス盤公式オリジナル・アルバム]]『[[ザ・ビートルズ (アルバム)|ザ・ビートルズ]]』通称'''ホワイト・アルバム'''に収録された[[レノン=マッカートニー]]作の曲。
 
== 解説 ==
実質的には[[ジョン・レノン]]の作品で、リードヴォーカルもジョン。A面3曲目に収録されており、アルバムで初めて[[リンゴ・スター]]が登場する<ref group="注">前2曲の「[[バック・イン・ザ・U.S.S.R.]]」「[[ディア・プルーデンス]]」は、リンゴの一時脱退により、ポールが[[ドラムセット|ドラムス]]を担当している。</ref>。彼の威勢のいいドラムで曲は始まり、続いて[[ポール・マッカートニー]]の[[リッケンバッカー・4001|4001S]]による硬く引き締まった[[エレクトリックベース|ベース]]が続く。全編におけるストリングスのアレンジは[[ジョージ・マーティン]]によるアイディア。
 
歌詞の中には「[[ストロベリー・フィールズ・フォーエバー|ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー]]」「[[アイ・アム・ザ・ウォルラス]]」「[[レディ・マドンナ]]」「[[フール・オン・ザ・ヒル]]」「[[フィクシング・ア・ホール]]」といったビートルズの他の楽曲やそれに関連したキーワードが登場する。なお、歌詞に出てくる「Cast Iron Shore」とは、[[リバプール]]南部の沿岸地域のこと<ref>{{cite web | work=allertonOak | year=2009 | title=South Liverpool: Toxteth, Wavertree, Aigburth and Garston | url=http://www.allertonoak.com/merseySights/SouthLiverpoolTA.html | accessdate=2018-11-02 | ref={{SfnRef |allertonOak|2009}} | deadurl=yes | archiveurl=https://web.archive.org/web/20081020113018/http://www.allertonoak.com/merseySights/SouthLiverpoolTA.html | archivedate=2008-10-20 | df=dmy-all }}</ref>。
 
曲中にある、「'''セイウチとはポールのことさ'''(The walrus was Paul)」というくだりが存在する。ジョンは後のインタビューで、ビートルズの曲の歌詞の意味を独自に解釈して決めつける人たちをからかうために、わざと憶測されやすい作詞にしたと解説している<ref>{{cite book | author=[[ビートルズ|The Beatles]] | year=2000 | title=[[ザ・ビートルズ・アンソロジー|Anthology]] | refpage= harv306}}</ref>。しかし、作者の意に反して、[[1969年]]に広まった[[都市伝説]]「[[ポール死亡説]]」の根拠の一つにされてしまった。
 
本作のアレンジはマスターバージョンに至るまで試行錯誤が重ねられ、ガラスの割れる音やアナウンサーの声などの[[SE]]が使われたアウトテイクが、ジョンの弾き語りによるデモテイクと共に『[[ザ・ビートルズ・アンソロジー3]]』に収録されている。
 
曲の題名は、もともとアップルでデビューしたロックバンド「アイヴィーズ」が改名・再デビューするに当たって、ジョンが出したバンド名の候補であった<ref group="注">後に[[バッドフィンガー]]と改名。</ref><ref name="beatles bible">{{cite web |title="Glass Onion" |url=https://www.beatlesbible.com/songs/glass-onion/ |website=Beatles Bible |accessdate=2019-04-11}}</ref>。
 
[[2018年]][[11月9日]]に『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム) 50周年記念ニュー・エディション』が発売され、同作に収録されている「グラス・オニオン」の2018年最新ステレオ・ミックスを用いた[[ミュージック・ビデオ]]が制作された。このミュージック・ビデオは、当時ホワイト・アルバムのアート・ディレクターを務めた[[リチャード・ハミルトン]]とポールによって制作され、ビートルズのメンバー4人から提供された写真やイラスト、アニメ映画『[[イエロー・サブマリン (映画)|イエロー・サブマリン]]』や過去作のミュージック・ビデオの映像などが使用されている<ref>{{Cite news|title=『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』50周年記念エディションから「グラス・オニオン」の新しいMVが公開! - ザ・ビートルズ|url=https://www.universal-music.co.jp/the-beatles/news/2018-11-02-video/|publisher=[[ユニバーサルミュージック (日本)|ユニバーサルミュージック]]|date=2018-11-02|accessdate=2019-04-11}}</ref><ref>{{Cite news|title=ビートルズ、『ホワイト・アルバム』50周年盤より“Glass Onion”のミュージック・ビデオが公開|url=https://nme-jp.com/news/63341/|publisher=NME Japan|date=2018-10-31|accessdate=2019-04-11}}</ref>。
 
== レコーディング ==
この曲は、『ホワイト・アルバム』のレコーディング・セッションの前に行なわれた、[[イーシャー]]にある[[ジョージ・ハリスン]]の自宅で行なわれたデモ録音で演奏された楽曲の1つだった<ref name="beatles bible" />。この当時のデモ音源は[[1996年]]発売の『[[ザ・ビートルズ・アンソロジー3]]』や2018年発売の『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム) 50周年記念ニュー・エディション』に収録されている<ref name="barks">{{Cite web|url=https://www.barks.jp/news/?id=1000160099 |title=ザ・ビートルズ、ホワイト・アルバム50周年記念盤が登場 |work=[[BARKS]] |publisher=ジャパンミュージックネットワーク株式会社 |date=2018-09-25 |accessdate=2019-04-11}}</ref>。
 
1968年[[9月11日]]に[[アビー・ロード・スタジオ|アビー・ロード第2スタジオ]]にて本格的なレコーディングが開始された。この当時本来プロデューサーを担当している[[ジョージ・マーティン]]が休暇により、[[クリス・トーマス]]がプロデュースの元で行なわれた。[[アコースティック・ギター]](ジョン)、[[エレクトリック・ベース|ベース]](ポール)、[[エレクトリック・ギター]](ジョージ)、[[ドラムセット|ドラムス]](リンゴ)の編成でリズムトラックを34テイク録音。このうちの第33テイクが採用され、[[9月12日|翌日]]にジョンによる[[ボーカル]]とリンゴのドラムス、[[9月13日|翌々日]]にポールによる[[リコーダー]]がオーバー・ダビングされた。
 
ジョンはこの曲のアレンジについて実験を重ねており、電話のベルやガラスが割れる音などを用いた効果音をエンディングに加えたアレンジが存在している<ref group="注">この時の音源は1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』に収録されている。</ref>。後に休暇から戻ったマーティンが[[ストリングス]]を追加することを提案し、[[10月10日]]にストリングスがオーバー・ダビングされた。なお、前述の効果音はこの時点でカットされている。
 
== 演奏 ==
クレジットは[[:en:Ian MacDonald|イアン・マクドナルド]]によるもの<ref>{{cite book | last=MacDonald | first=Ian | year=2005 | authorlink=:en:Ian MacDonald | title= Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties | publisher = Pimlico (Rand) | location = London | edition = 2nd revised | isbn = 1-84413-828-3 | page=311–14}}</ref>。
* [[ジョン・レノン]] - [[ボーカル]]<ref group="注">[[ダブルトラッキング|ダブルトラック]]処理されている。</ref>、[[アコースティック・ギター]]
* [[ポール・マッカートニー]] - [[エレクトリックベース|ベース]]、[[ピアノ]]、[[リコーダー]]