「クロード=アドリアン・エルヴェシウス」の版間の差分

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その後同じ思想のもとに『人間論』を書いたが、弾圧を怖れて生前は刊行せず、この著作はエルヴェシウスの死後に出版された<ref>詳細は[http://www.furugosho.com/precurseurs/helvetius/interdit-esprit.htm <エルヴェシウス『精神論』の発禁事件]</ref>。
 
大富豪だったエルヴェシウスは自宅に[[サロン]]を開き、当時の啓蒙思想家であるヴォルテールや[[百科全書派]]の[[ディドロ]]、[[ジャン・ル・ロン・ダランベール|ダランベール]]、[[ジャーナリスト]]の[[ジャン=バティスト=アントワーヌ・シュアール|シュアール]]やイタリアの経済学者[[フェルディナンド・ガリアーニ]]などと交流した。このサロンは、1771年にエルヴェウスが没した後も未亡人が引き続き主催し、同メンバーのほか下世代のイデオロジスト([[観念学]]派)[[カバニス]]や[[デステュット・ド・トラシー]]なども参加するようになって、二つの潮流を結びつける場となった{{Sfn|哲学の歴史6|2007|p=577、580}}。折からアメリカ独立運動に対する支援を求めるために渡仏した[[ベンジャミン・フランクリン|フランクリン]]もこのサロンの客となり、エルヴェシウス未亡人に求婚している<ref>「十八世紀とフランス革命の回想」(アンドレ・モルレ著、鈴木峯子訳、国書刊行会、324-329頁)</ref>。エルヴェシウスと夫人とのあいだには二人の娘がおり、いずれも貴族に嫁した。
 
==思想==
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*『マルゼルブ フランス一八世紀の一貴族の肖像』木崎喜代治著pp.87-90 (岩波書店、1986年)
*『名誉と快楽 エルヴェシウスの功利主義』森村敏己著(法政大学出版局、1993年)
*「十八世紀とフランス革命の回想」(アンドレ・モルレ著、鈴木峯子訳、国書刊行会、『十八世紀叢書』第一巻所収、1997年)ISBN 4-336-03911-9
*『Virtuoso e felice』Marina Sozzi (Edizioni Ets, 2002年) <『人間論』を中心にエルヴェシウスの市民観、幸福観を分析したイタリア語の研究>
*[[プレハーノフ]]『唯物論史入門』(改造文庫復刻版、1977年)