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節「説一切有部 心不相応行法」の追記。
節「心不相応行法」「無為法」の追記。
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***'''{{ruby|滅尽定|めつじんじょう}}'''({{lang-sa-short|nirodhasamāpatti}}、<small>ニローダサマーパッティ</small>) - こころのはたらきがすべて尽きてしまった瞑想{{sfn|中村|2002|p=96}}。心のはたらきが消滅した状態にある精神集中。聖者が寂静の境地を楽しもうとして修する{{sfn|櫻部|1981|p=93}}。
***'''{{ruby|命根|みょうこん}}'''({{lang-sa-short|jīvita-indriya}}、<small>ジーヴィタ・インドリヤ</small>) - 生命持続の力{{sfn|中村|2002|p=96}}。生命機能。体温と心のはたらきとを維持する生命力を法の一要素として見たもの{{sfn|櫻部|1981|p=94}}。
***'''{{ruby|生|しょう、せい}}'''({{lang-sa-short|jāti}}、<small>ジャーティ</small>) - 生起すること{{sfn|中村|2002|p=96}}。[[四相]]([[有為]]の[[法 (仏教)の一要素{{sfn|法]](ダルマ)櫻部|1981|p=94}}。四相、現在の一瞬間のうちに、本項以下の生・住・異・滅の4つの相状のこと {{sfn|櫻部・上山|2006|p=310~311}} 。現在の一瞬間のうちに呈する{{sfn|櫻部・上山|2006|p=310~311}}。どんな有為法にも必ずあい伴う{{sfn|櫻部・上山|2006|p=311}}。説一切有部では、すべての有為法の上にある特殊な法の存在を考えられいる)、心不相応行法一要素中に数える{{sfn|櫻部・上山|2006|p=311}}
***'''{{ruby|住|じゅう}}'''({{lang-sa-short|sthiti}}、<small>スティティ</small>) - 存続{{sfn|中村|2002|p=96}}。生起した状態を保つこと。[[四相]]の一要素。
***'''{{ruby|異|い}}'''({{lang-sa-short|jarā}}、<small>ジャラー</small>) - 変化{{sfn|中村|2002|p=96}}。状態が変異すること。[[四相]]の一要素。
***'''{{ruby|滅|めつ}}'''({{lang-sa-short|anityatā}}、<small>アニティヤター</small>) - 消滅すること{{sfn|中村|2002|p=96}}。[[四相]]の一要素。
***'''{{ruby|名身|みょうしん}}'''({{lang-sa-short|nāmakāya}}、<small>ナーマカーヤ</small>) - 名称の集まり{{sfn|中村|2002|p=96}}。文すなわち音節、句すなわち文章に対して、名辞を意味する{{sfn|櫻部・上山|2006|p=仏教基本語彙(9)}}。本項以下の名・句・心の三つによって、言葉のはたらきが、それによって認識が、成立すると考えられている。名身とも呼ぶ{{sfn|櫻部・上山|2006|p=仏教基本語彙(9)}}
***'''{{ruby|句身|くしん}}'''({{lang-sa-short|padakāya}}、<small>パダカーヤ</small>) - 文章の集まり{{sfn|中村|2002|p=96}}。名すなわち名辞、文すなわち音節に対して、まとまった意味を表しうる文章を意味する{{sfn|櫻部・上山|2006|p=仏教基本語彙(9)}}。句身とも呼ぶ{{sfn|櫻部・上山|2006|p=仏教基本語彙(9)}}
***'''{{ruby|文身|もんしん}}'''({{lang-sa-short|vyañjanakāya}}、<small>ヴャンジャナカーヤ</small>) - 字母の集まり{{sfn|中村|2002|p=96}}。名すなわち名辞、句すなわち文章に対して、音節を意味する。文身とも呼ぶ({{sfn|櫻部・上山|2006|p=P310~311、索引頁「仏教基本語彙(19)~(10)」}}。文身とも呼ぶ{{sfn|櫻部・上山|19812006|p=89~94仏教基本語彙(9)}}。
 
*'''{{ruby|[[無為 (仏教)|無為]]法|むいほう}}'''({{lang-sa-short|asaṃskṛta dharma}}、アサンスクリタ・ダルマ)(3)
**'''{{ruby|虚空[[無為 (仏教)|無為]]法|こくむいほう}}'''({{lang-sa-short|ākāśaasaṃskṛta dharma}}、<small>ーカーシャ</small>) -サンスクリタ・ダルマ)(3) 物の存在する場所としての空間。
**'''{{ruby|択滅虚空|ちゃめつ}}'''({{lang-sa-short|pratisaṃkhyānirodhaākāśa}}、<small>プラティサンキヤニロシャ</small>) - 正しい知恵による煩悩止滅。「択」存在する場所は[[法しての空間 ({{sfn|櫻部・上山|2006|p=仏教基本語彙(3)|法]]に対して正しい弁別判断をなす洞察力のこと}}
**'''{{ruby|択滅|ちゃくめつ}}'''({{lang-sa-short|apratisaṅkhyānirodhapratisaṃkhyānirodha}}、<small>プラティサンキヤーニローダ</small>) - 正しい知恵によらないる煩悩の止滅{{sfn|櫻部・上山|2006|p=P109}}。「択」とは[[法 (仏教)|法]]に対して正しい弁別判断をなす洞察力止滅(こと{{sfn|櫻部・上山|2006|p=P109、P142、索引頁「仏教基本語彙(1)~(10)」}}。
**'''{{ruby|非択滅|ひちゃくめつ}}'''({{lang-sa-short|apratisaṅkhyānirodha}}、<small>アプラティサンキヤーニローダ</small>) - 正しい知恵によらない[[法 (仏教)|法]]の止滅{{sfn|櫻部・上山|2006|p=P109}}。
 
=== 唯識派・法相宗 ===