「明治天皇と日露大戦争」の版間の差分

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=== 空前絶後の大ヒット ===
作品完成後に行われた試写会は、ときの皇太子(現[[上皇明仁|明仁上皇]])も閲覧した。近代の天皇を俳優([[嵐寛寿郎]])が演じることに対し「不謹慎ではないか」という批判や、試写会後にも「敗戦後10年少々しか経っていない今、50年も前の勝ち戦を描く企画に無理がある」という『[[朝日新聞]]』の映画評もあったが、公開されるや空前絶後の記録的な大ヒット映画となった。
 
新東宝の上映館は数が少なかったため、[[松竹|松竹映配]]に依頼して上映館を増やしたが、都内では[[新宿オデヲン座]]、池袋・[[文芸座]]、[[目黒ライオン劇場]]といった2流、3流の映画館ばかりでの上映だった。それが映画興行史上の大記録を打ち立てたのである。上映した全ての映画館はすし詰めの超満員となった。客席ぐるりをラッシュアワー並の立ち見客が囲み、中央通路や最前列前の通路まで隙間なく床に座る観客、ロビーにまで人があふれ、上映が始まってもドアが閉められないほどだった。戦前の日本と日本人の姿がそのまま再現された映画であり、[[連合国軍占領下の日本|進駐軍の占領]]を経て戦前の日本と手を切ったはずの民衆に衝撃を与えた。