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『'''ぼくらの'''』は、[[鬼頭莫宏]]による[[日本]]の[[漫画]]。
 
『[[月刊IKKI]]』([[小学館]])において[[2004年]]1月号から2009年8月号まで連載され、IKKI COMICS(小学館)にて全11巻で[[単行本]]化されている。2007年4月にテレビアニメ化され、2007年5月からは小説版『ぼくらの〜alternative〜』が全5巻で刊行された。
 
[[近未来]]の[[日本]]を舞台に、謎の超技術で作られた巨大[[ロボット]]を操り、[[地球]]を守る為に戦う少年少女たちが[[主人公]]である。物語は1話ごとに1人の[[子供]]に焦点を当てた連作形式で構成される。極限状況に直面する子供たちは、自らの人生、[[家族]]や[[社会]]とのつながり、[[生命]]の意味などを問い直してゆく。
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ココペリとコエムシによると、敵性体と比較してもジアースは「強い」ロボットであり、少なくともココペリとその仲間達によって13戦を勝ち抜いた上で子供達に渡されていることからも裏付けられる。最大の弱点は、ジアース単体では索敵能力がパイロットの目視しかないこと{{efn2|生命体の存在確認のみならば、地球全域に対して行える。よく見知った人物の居場所の特定は可能であるが、敵であるのか見知らぬ他の人であるのかの識別は行えない(チズ編、カンジ編、ウシロ編など)。}}、出現後の移動方法が歩行や走行(上述のように時速1,000キロメートルでの歩行であるが)に限られていることであり、視界を奪われたり、アウトレンジから攻撃された際はなす術がない。
 
ジアースの命名者は阿野万記(マキ)。[[ザ・ムーン|昔読んだ父の漫画]]に出てくるロボットを下敷きに、地球を意味するThe EarthのTheを「(Zの方が)究極っぽいから」という理由でZに変えて'''Zearth'''と命名した。また、マキ本人が父親から借りた[[ザ・ムーン|漫画]]をヒントに命名したと言っている。後に国防軍によってこの名称が発表されるまでは、世間では「黒い怪獣」と呼ばれていた。その他、ウシロ編の敵性地球からは、「第5侵略体グール」と呼称されている。小説版では長い間名前が付けられず、単に「人形」と呼ばれており、後に日本政府によって「アムシペ」というコードネームを与えられた(アムシペとは[[アイヌ語]]で蟹の意)。原作のマキに相当する阿野摩子(マコ)がパイロットになった際、マコによってジアースと名付けられた。Zには、[[大日本帝国海軍]]で「皇国の興廃此の一戦に在り。各員一層奮励努力せよ」の意味で用いられた[[Z旗]]の要素など、原作よりも多くの要素が付加されている。
 
なお、原作では物語の冒頭でココペリが操縦した時と、子供達が操縦するようになってからでは、顔に当たる部分のデザインが変わっている。
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|[[全国放送|日本全域]]||[[アニメシアターX|AT-X]]||2007年[[4月29日]] - [[10月7日]]||日曜 11:30 - 12:00||[[日本における衛星放送#CS放送|CS放送]]||リピート放送あり
|}
 
== 小説版 ==
小説版『'''ぼくらの〜alternative〜'''』は、[[大樹連司]]による[[ライトノベル]]である。表紙と挿絵は原作者の鬼頭自らが担当している。2007年5月に[[小学館]][[ガガガ文庫]]より刊行が開始された。全5巻。
 
原作とは異なる平行世界の物語である。原作と類似した状況でパイロットは選ばれ、そのメンバーも多くは共通している。操るロボットは原作とほぼ同じもので、名前もジアースと名付けられる。アドバイザーとなるのは謎の少女・マーヤであり、そのアシスタントとして登場する「コエムシ」の姿や性格は原作のコエムシとは異なっている。椅子のデザイン・配置やパイロット選定方法は、原作にほぼ準拠している。
 
=== 小説版の登場人物 ===
{{リンクのみの節}}
{{main|ぼくらのの登場人物}}
 
=== トミコローツ ===
ジアースを含め、「怪獣」は日本政府によって「トミコローツ」と総称されている。これは原作者の鬼頭莫宏の作品『辰奈1905—トミコローツ戦記』からとられており、アイヌ語で「戦争をする棺桶」と言う意味の鬼頭による造語である。ジアースに与えられたアムシペの名もこの作品に登場するトミコローツから来ている。
 
各トミコローツはそれぞれ形状も特徴も全く異なるが、いずれも遠距離兵器(大半の機体がレーザー)を持つ点は共通である。
 
; 《教師》編
: 《蜘蛛》。形状、性能ともに原作のアラクネに酷似している。色は白。アラクネと同じく放電を用いる。
; コズエ編
: 《猿人》。灰色の直立したゴリラ。原作のエニグマに似ている。レーザーと格闘戦で戦う。
; カコ編
: 《風車》。8枚のプロペラのような部位と土台で構成されている。遠距離戦を主体とするタイプで、プロペラを回転させてエネルギーを溜め、8本のレーザーを集中させて強力な攻撃を行う。プロペラの羽は切り離して全方位からの[[飽和攻撃]]を行うことが可能。
; ツバサ編
: 《矛盾》。名前の通り、それぞれ《矛》と《盾》のような形状をしている。2体で1体の珍しいタイプ。《盾》がレーザーで相手を牽制しつつ《矛》を守り、《矛》が突撃して装甲を突き破る。核は《盾》側にある。
; ワク編、チズ編
: 《洋梨》。同名の拷問具に似た機体で、洋梨型の機体が4つに分かれて敵機体を挟み込み、身動きをとれなくしてから溶解液で攻撃する。戦術としては原作のゴンタに相当する。
; キリエ編
: 《蜻蛉》。槍の本体に二対四枚の羽を有し、視認するのも困難なほどのスピードで飛び回り、相手を串刺しにする。原作のバヨネットを高性能にしたものと言える。
; コダマ編
: 《岩亀》。小山のような胴体から4本の脚が出ている。自らの質量とそれに見合った怪力で戦う。
; マコ編
: 《白猿》。二足歩行で、外形や形態の可変性など、様々な点でジアースによく似ている。四脚形態への変形機構を有する。
; アンコ編
: 《灯台》。3本の足が生えた塔のような形状。機動力は低く攻撃手段も電撃のみでその威力も弱いが、それを補うように(その世界の人間たちが)ジアース側の良心や倫理観を咎めるような心理戦を仕掛ける。
; コモ・カナ編1
: 《打筒》。積極的な行動を示さなかったため詳細は不明だが、原作のドラムに相当する。
; コモ・カナ編2
: 《孔雀》。トミコローツの中では数少ない、レーザー(粒子ビーム)を持たないタイプ。羽に見える部分は攻撃肢と呼ばれる紐状の武器で、これがレーザーに代わる遠隔攻撃武器となり、ジアースのコックピットを直接攻撃してくる。原作のハムバグに相当する。
; マリア編
: 《大烏》。ジアースの約2倍はある巨体を持つ鳥形。飛行タイプの中では速度が遅いが、本体から分離する「艦載機」を搭載しており、これでジアースを攻撃する。また、[[ミサイル]]・[[生物兵器]]等の「同時代的」兵器も搭載している。ただし、それらの兵器は《大烏》本来の装備ではなく、彼らの世界のものを操縦室に持ち込み、外で組み立てたものである。
; カンジ編
: 《紅蠅》。その名の通り蠅を思わせるフォルム。幻覚攻撃を使い敵パイロットを幸せな幻想の中に閉じ込めてしまう強敵だが、逆にそれを破られると後はほぼ何もできない。
; ミク編
: 《水母》。触手を用いての直接攻撃を行う、トミコローツの中ではさして強くないタイプ。
; エピローグ(ウシロ編)
: 《弦月》。ジアース同様人型で、[[ザ・ムーン|巨大な塔のような印象を与える威容。胸部に三日月のような部位を備えており]]、接近戦タイプかと思われたが実は三日月から発射する強力な破壊光線をメインに戦う。
 
=== 原作との違い(小説版) ===
操縦者となる順番は原作と異なっており、原作の初期パイロットたちは運命を覚悟した上で戦うことになる。また子供たちが操縦者とならなかった場合の行動が描かれたり、逆に原作では脇役であった人物をパイロットとしてその内面を描く、狂言回し・マーヤの暗躍により、世界が破滅へと向かっていく過程が描写されるなど、原作の登場人物たちのもうひとつの可能性が繰り広げられた。
 
原作者の作品「なるたる」に登場したキャラクターが、戦闘機のコードネームとなっている。
 
== 書誌情報 ==