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エレア派の主要な教説は、すべての存在を第一の物質によって説明する初期の自然哲学者への、そして、すべての存在を永遠の変化とみなせるだろうと述べた[[ヘラクレイトス]]の理論への対抗の中で発達した。エレア派は事物の真の説明は存在の普遍的な統一性という概念にあるという考えを維持した。その教説に拠れば、感覚はこの統一性を捉えることはできない。感覚の報告するところは一貫していないからである。思考によってのみ、感覚による虚偽の見かけを超えて、存在についての知識、すべては一であるという根源的真実に到達できるのである。さらに、創造はありえないとされた。非存在が存在になることは、ものが異なるものから起因することはありえないために、ありえないからである。かれらはここで、「ある」という語の多義性に由来する誤謬を犯している。それは実在を意味すること(「がある」)も、主語と補語をつなぐ繋辞となること(「である」)もあるのである。
 
エレア派の結論は後に[[ソクラテス]]前期の後の[[哲学者]]や[[アリストテレス]]によって否定されたが、その議論は真剣に受け取られ、その時代の議論や論争の水準を高めるのに貢献した。彼らの影響は長く残ったと考えられ、ソフィストの[[ゴルギアス]]は、その作品「自然について、あるいは存在しないものについて」でエレア派のやり方で議論し、プラトンは『[[パルメニデス (対話篇)|パルメニデス]]』でかれらに言及している。それだけでなく、古代のかなりの後の時期の哲学者たちも、エレア派から方法や原理を借りている。
 
==脚注・出典==