「昼間特割きっぷ」の版間の差分

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== 概要 ==
普通運賃と比較して割引率が高く設定された[[回数乗車券|回数券]]タイプの企画乗車券で、6枚(6回/人の利用が可能)を一組として販売される。JRでは珍し利用可能時間が限られた「時差回数券」である。大人用のみの設定で小児用の設定は無いが、1券片につき小児2名の乗車が可能であった。
 
JRでは珍しい利用可能時間が限られた「時差回数券」であった。大人用のみの設定で小児用の設定は無いが、1券片につき小児2名の乗車が可能であった。
普通乗車券(普通運賃)と当きっぷ1枚当たりの価格とを比較した場合、[[大阪駅|大阪]] - [[北伊丹駅|北伊丹]]間は普通運賃320円・当きっぷは170円/枚で割引率46.875%、[[京都駅|京都]] - 大阪間は普通運賃560円・当きっぷ350円/枚で37.5%(同)などとなっている。
 
普通乗車券(普通運賃)と当きっぷ1枚当たりの価格とを比較した場合、[[大阪駅|大阪]] - [[北伊丹駅|北伊丹]]間は普通運賃320円・当きっぷは170円/枚で割引率46.875%、[[京都駅|京都]] - 大阪間は普通運賃560円・当きっぷ350円/枚で37.5%(同)などとなってい
払い戻しは、全券片が未使用かつ有効期限内に限り可能だが、手数料220円が必要となる。1枚でも使用すると払い戻しできない。
 
払い戻しは、全券片が未使用かつ有効期限内に限り可能だが、手数料220円が必要となる。1枚でも使用すると払い戻しできなかった
* 発売期間 : 通年
* 利用可能期間 : 通年
* 利用可能時間 : 平日の午前10時から午後517の入場まで、および土曜・日曜・祝日および年末年始([[12月30日]]から[[1月3日]])の始発~終電。
* 有効期限 : 発売日より3ヶ月
* 発売箇所 : 設定区間の発着駅の[[みどりの券売機]]を含む[[自動券売機]]([[塚口駅 (JR西日本)|塚口駅]]ではみどりの券売機が設置されていないため、[[みどりの窓口]]でも発売していた
 
== 設定区間と発売額 ==
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* [[JR宝塚線]]([[福知山線]]) [[尼崎駅 (JR西日本)|尼崎]] - [[宝塚駅|宝塚]](ただし、中山寺駅を除く)
* [[JR東西線]] 北新地・尼崎のみ
発売は設定区間の発着駅に限られており、他駅を発着する区間のきっぷは発売していなかった。また、旅行会社など駅以外の箇所では一切発売していなかった。
 
発売は設定区間の発着駅に限られており、他駅を発着する区間のきっぷは発売していない。また、旅行会社など駅以外の箇所では一切発売していない。大部分の区間は単駅の発着として設定されていが、以下の例外があった
* 尼崎以遠([[立花駅|立花]]・[[塚口駅 (JR西日本)|塚口]]方面) - 大阪または北新地間のきっぷについては、大阪・北新地のどちらの駅でも乗降可能である。ただし、大阪発着のものは[[新福島駅|新福島]] - [[加島駅|加島]]間各駅では乗降できない。北新地発着のものは、[[塚本駅|塚本]]では乗降できない。
* [[三ノ宮駅|三ノ宮]]と元町はひとまとめにされており、「大阪⇔三ノ宮・元町」のような区間として設定されてい
 
== 発売の経緯と利用実態 ==
元々私鉄との競争において大きく水を開けられていた[[日本国有鉄道]](国鉄)大阪鉄道管理局が、[[1983年]](昭和58年)に打ち出した対抗策であり、JR西日本にも継承された。例えば、大阪([[梅田駅|梅田]]) - 三ノ宮([[三宮駅|神戸三宮]])間の運賃を比較した場合、2014年時点ではJRの通常片道運賃が410円、[[阪急電鉄]]と[[阪神電気鉄道]]の通常片道運賃が320円と差があるが、当きっぷでは1枚あたりの値段が270円と大幅に安くなる。なお、私鉄各社も時差回数券や土休日回数券などを発売していることから、土曜・休日は各社の[[阪急電鉄#回数券|土・休日回数券]]などの方が割引率が高い場合があることもあわせて、[[近畿地方|関西圏]]におけるJRと私鉄との競争例の一つとなっている。こういった実態に対し、[[朝日新聞]]は当きっぷなどの普及が関西圏における[[乗車カード|ICカード乗車券]](ICカード=[[ICOCA]]・[[PiTaPa]]および[[交通系ICカード全国相互利用サービス|共通利用]]可能なカード、以下同じ)の利用率が関東圏の半分程度(全体の4割程度とされる)に留まっていることと関連しているとの分析を報じた。この理由として同紙は、関西圏では当きっぷなどの回数券形の割引乗車券が普及しており、乗車時の割引がないICカードの利用率が低い原因ではないかと分析しており、鉄道コンサルタントの至道薫の意見として「ICカードを使った方がより便利でお得な仕組みにしないと普及は進まないのでは」との見解が紹介されていた<ref>{{Cite web|url=http://www.asahi.com/articles/ASG4X6T26G4XPLFA00X.html|title=関西のイコカ・ピタパ 伸び悩みの理由は|publisher=[[朝日新聞]]|date=2014-05-23|accessdate=2015-02-17}}</ref>。近畿圏の[[金券ショップ]]では主力商品のひとつであり、バラ売りで利用する客も多く見られた
 
なお、当時でも私鉄各社も時差回数券や土休日回数券などを発売していたことから、土曜・休日は各社の[[阪急電鉄#回数券|土・休日回数券]]などの方が割引率が高い場合があったこともあわせて、[[近畿地方|関西圏]]におけるJRと私鉄との競争例の一つとなっていた。こういった実態に対し、[[朝日新聞]]は当きっぷなどの普及が関西圏における[[乗車カード|ICカード乗車券]](ICカード=[[ICOCA]]・[[PiTaPa]]および[[交通系ICカード全国相互利用サービス|共通利用]]可能なカード、以下同じ)の利用率が関東圏の半分程度(全体の4割程度とされる)に留まっていることと関連しているのではないかとの分析を報じた。この理由として同紙は、関西圏では当きっぷなどの回数券形の割引乗車券が普及しており、乗車時の割引がないICカードの利用率が低い原因ではないかと分析しており、鉄道コンサルタントの至道薫の意見として「ICカードを使った方がより便利でお得な仕組みにしないと普及は進まないのでは」との見解が紹介されていた<ref>{{Cite web|url=http://www.asahi.com/articles/ASG4X6T26G4XPLFA00X.html|title=関西のイコカ・ピタパ 伸び悩みの理由は|publisher=[[朝日新聞]]|date=2014-05-23|accessdate=2015-02-17}}</ref>。近畿圏の[[金券ショップ]]では主力商品のひとつであり、バラ売りで利用する客も多く見られた。
2015年10月1日発売開始分より12枚綴りから6枚綴りへ変更され利便性が増進した半面、発売価格の見直し(割引率の低減)や設定区間の縮小が行われた。また、2018年10月からICOCAによる新たな近距離利用促進サービスとして、利用区間や回数に応じたポイント割引制度である「ICOCAポイントサービス」を導入。これに合わせて当きっぷは2018年9月をもって発売終了した<ref>[https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/09/page_11099.html ICOCAのご利用に応じた新たなポイントサービスの導入について] - 西日本旅客鉄道(2017年9月7日付)</ref><ref>[https://trafficnews.jp/post/78484 「昼間特割きっぷ」2018年9月で発売終了 大阪~京都間が38%引き JR西日本] - 乗りものニュース(2017年9月7日付)</ref><ref>[http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1808/10/news097.html JR西、新ポイントサービス「ICOCAポイント」10月開始] - ITmedia NEWS(2018年8月10日付)</ref>。
 
2015年10月1日発売開始分より12枚綴りから6枚綴りへ変更され利便性が増進した半面、発売価格の見直し(割引率の低減)や設定区間縮小が行われた。また、2018年10月からICOCAによる新たな近距離利用促進サービスとして、利用区間や回数に応じたポイント割引制度である「ICOCAポイントサービス」を導入。これに合わせて当きっぷは2018年9月をもって発売終了した<ref>[https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/09/page_11099.html ICOCAのご利用に応じた新たなポイントサービスの導入について] - 西日本旅客鉄道(2017年9月7日付)</ref><ref>[https://trafficnews.jp/post/78484 「昼間特割きっぷ」2018年9月で発売終了 大阪~京都間が38%引き JR西日本] - 乗りものニュース(2017年9月7日付)</ref><ref>[http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1808/10/news097.html JR西、新ポイントサービス「ICOCAポイント」10月開始] - ITmedia NEWS(2018年8月10日付)</ref>。
 
== 利用方法 ==
在来線の普通・快速・新快速などに利用でき。また、別途料金券([[特別急行券|特急券]]・[[グリーン券]]など)を購入すれば特急列車なども利用可能であったが、新幹線は乗車できなかった(企画乗車券ではなかった[[回数乗車券|普通回数券]]などの場合は新幹線の利用も可能であった)。<!--具体例などハウツーは不要。乗り越しについては後述あり。-->
 
平日は、午前10時から午後5時の間に利用開始(改札を通過)する場合に限り有効である。上記の時間帯に入場すれば当日中(終電まで)有効となるであった。なお、平日以外と特定期間については終日利用が可能であった
 
乗車区間の変更はできないため、券面区間外に乗り越したときは当該区間の乗車券を別途購入する必要があるほか、途中駅で下車すると前途は無効となっていた

なお、複数の当きっぷや他の企画乗車券などとの併用も可能(区間が繋がっていることが必須)であり、着駅の[[自動改札機]]で同時に投入することも可能(3枚まで)であった

また、ICOCAとの併用も可能となっており、例えば入場時にICOCAを使用し、降車駅の自動精算機で当きっぷを使った精算をすることも可能であったが、この場合平日は午後517時までに精算しなければならなかった
 
== 脚注 ==
{{Reflist}}{{脚注ヘルプ}}
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== 外部リンク ==
* [http://tickets.jr-odekake.net/shohindb/view/consumer/tokutoku/detail.html?shnId=116000824 昼間特割きっぷ] - JRおでかけネット(JR西日本)
 
[[Category:西日本旅客鉄道の特別企画乗車券|ひるまとくわりきつふ]]