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== 概要 ==
{{出典の明記|section=1|date=2014年5月 空港アクセスについての評価の詳細、計器着陸方式などの運用詳細について。}}
福岡空港は[[第二次世界大戦]]末期に[[大日本帝国陸軍|旧日本陸軍]]により建設された席田(むしろだ)飛行場から始まり、戦後は米軍による接収を受け[[朝鮮戦争]]や[[プエブロ号事件]]の最前線にある板付基地として重要な位置づけとなった<ref name="nishinihon-20180514"/>。1972年 (昭和47年) に日本側に大部分が返還され
[[航空自衛隊]]'''[[春日基地]]板付地区'''(かすがきちいたづけちく)、[[海上保安庁]][[第七管区海上保安本部]]'''福岡航空基地'''(ふくおかこうくうきち)を併設。また、 [[空港ターミナルビル|旅客ターミナルビル]]は国内線ターミナルと国際線ターミナルに分かれている。国内線ターミナルビルは福岡県福岡市博多区大字下臼井778番地1、国際線ターミナルビルは福岡県福岡市博多区大字青木739番地に位置する。空港の敷地の町名は北から順に大字下臼井・大字堅粕・大字上臼井・大字青木・大字[[東平尾]]・大字雀居・大字下月隈。
福岡市街地から5km以内という至近距離に位置しており、アクセスの良い空港として知られる。かつては、バスやタクシー等車両以外に移動手段がないため、「中心部から近いが移動時間には余裕を大きく取る必要のある空港」と認識されていた。昭和40年代以降、交通渋滞により博多駅からタクシーで40分から50分かかることも珍しくなく、所要時間が不安定であった<ref>日本トンネル技術協会 (1987年5月). トンネルと地下. 土木工学社.</ref>。1993年に[[福岡市地下鉄空港線]]が国内線ターミナル直下に乗り入れ、
[[滑走路]]は、方位16/34、長さ2,800m×幅60mの1本で、両側とも[[計器着陸装置]] (ILS) 装備となっている。滑走路16の使用(玄界灘側からの着陸、太宰府側への離陸)を基本とする「航空機騒音軽減運航(優先滑走路方式)」を採用しているため、多少の追い風が吹いても、基本的にはこちらを使用する。滑走路34を使用する場合は、福岡市中心部の上空を低空で飛行する「視認進入(ビジュアル・アプローチ)」が行われることが多く、ILS進入は天候が悪い場合などに行われる。滑走路34へのILSが整備される以前の悪天候時 (低い視程や雲底) には、まず ILS を使った滑走路16への進入を行い、滑走路を視認後に右に変針、滑走路視認状態を維持しながらの周回進入(circling approach)が行われていた。旋回地点は、[[春日市]]や[[大野城市]]上空。
大都市圏拠点空港に次ぐ主要地域拠点空港と位置づけられている。特に福岡 - 東京(羽田)線は[[新千歳空港|新千歳]] - 東京線に次いで乗降客数が多い[[ドル箱]]路線であり、4つの航空会社([[日本航空]]・[[全日本空輸|全日空]]・[[スカイマーク]]・[[スターフライヤー]])が1時間に最大で計5便を運航するという、新千歳 - 東京と並ぶ高頻度運航路線である。大阪や[[中部国際空港|名古屋(中部)]]への便数も多く、これら地域へは[[東海道新幹線|東海道]]・[[山陽新幹線]]と競合している<ref name="misc4" />ほか高速バス<ref>[[はかた号]]([[博多バスターミナル]] - [[バスタ新宿]])、[[どんたく号]]([[西鉄天神高速バスターミナル]] - [[名鉄バスセンター]])など。</ref>や[[北九州港#新門司地区|新門司港]]発着の[[フェリー]]<ref>東京行きの[[オーシャン東九フェリー]]、大阪・神戸行きの[[名門大洋フェリー]]および[[阪九フェリー]]。</ref>も存在する。<!--「シェア争い」の重要度(特筆性)に鑑み、新幹線以外を簡略な記述としました。(そもそも論だが、シェア「争い」に言及するなら、その様子について記述された文献などを出典とする必要がある。また、バスやフェリーは航空機とどの程度「競合」関係にあるのか?)-->また、[[鹿児島空港|鹿児島]]線は2004年に一部開通した[[九州新幹線 (鹿児島ルート)|九州新幹線]]と、[[宮崎空港|宮崎]]線は高速バスとの競合で、それぞれ便数を減らしている<ref name="misc4" />。
飛行場内に[[航空保安施設|航空保安無線施設]]はILSのみで、VORのような[[無線航行陸上局]]は無い。なお、滑走路延長線上、[[東区 (福岡市)|東区]][[雁の巣|雁ノ巣]]にある[[福岡航空交通管制部]]に設置された福岡[[アビオニクス#超短波全方向式無線標識|VORTAC]](ボルタック)を代替として利用する。VORTACは[[超短波全方向式無線標識|超短波全方向式無線標識(VOR)]]と、[[戦術航法装置|戦術航法装置(TACAN)]]が併設された無線航行陸上局である。米軍管理の昭和30年代には米軍運用による航空無線標識局 (コールサイン: Itazuke / 382.5KHz / 100W / A2 / 無指向性) が敷地内で運用されていた<ref>無線便覧 昭和34年度版、鸚鵡会、昭和34年4月17日発行、P131、「航空無線標識局一覧表」</ref>。また、同時代には米軍運用よるコールサイン Itazuke Homer で方向探知局 (137.88MHz、121.5MHz) が存在し、航空機側からの要求により方位測定が行われた<ref>無線便覧 昭和34年度版、鸚鵡会、昭和34年4月17日発行、P132、「対超短波無線方向探知局」の項、「航空機局の測定電波は当該無線方向探知局から示された電波を使用すること」</ref>。米軍管理の昭和20年代から少なくとも30年代には[[着陸誘導管制|GCA]] (Ground Controlled Approach) が設置されていた<ref>無線便覧 昭和29年度版 鸚鵡会発行 P188 「航空無線航行業務に使用する電波 - 対GCA」、「名称:板付、呼出名称: Fukuoka Control、周波数: 121.5MHz、136.8MHz、142.02MHz、3475KHz、4890KHz、6640KHz (すべてA3)」
無線便覧 昭和34年度版 鸚鵡会発行 P134 「航空無線航行業務に使用する電波 - 対GCA」、「名称:板付、呼出名称: Itazuke GCA、134.1MHz、121.5MHz (すべてA3)</ref>。ILS は昭和30年代の米軍管理時代から設置されている<ref>航空技術、日本航空技術協会、1962年11月、P3-8、「航空白書:民間航空の現況」、航空局、「第4図 航空保安無線施設配置図」、いつの時点かについてはこの図に記載なし。この図中でILSが確認できるのは東京国際空港と板付だけである。沖縄は返還前のため記載なし。</ref>。また、福岡VORTAC運用開始まで、敷地内に板付TACAN (局符号 ITA、CH82)、雁ノ巣に福岡VOR(局符号 DGO、出力 200W、周波数 114.5MHz) がおかれていた。
[[2019年]][[4月1日]]より、福岡エアポートホールディングスと[[三菱商事]]・[[西日本鉄道]]・[[九州電力]]・[[チャンギエアポートグループ#チャンギエアポートインターナショナル|チャンギ・エアポート・インターナショナル]]等が出資する[[福岡国際空港]]による運営に移行した<ref name="Privatization"/>。
===利用状況===
2017年度の年間利用客数は2397万9,222人(国内線1764万5,735人、国際633万3,487人)<ref name="2018data" />、着陸回数は8万9,261回で、いずれも日本の空港で第4位となっている<ref>{{Cite web |url=https://www.mlit.go.jp/common/001283217.xlsx |title=平成29年度(年度)空港別順位表 |format=EXCEL |publisher=国土交通省航空局 |date=2019-03-29 |accessdate=2019-07-14}}</ref>。
2015年8月には、21路線の国際線が就航。韓国、台湾、中国からの入国が増加し、2004年度に比べて旅客数が6割増加していた<ref name="west150903-2" />。
== 歴史 ==
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