「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」の版間の差分

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[[アレクサンドル・デュマ・ペール]]の小説『[[三銃士]]』をモチーフとした、勧善懲悪の冒険物語。のび太の夢世界が舞台であり、[http://www.dora-movie.com/ 『映画ドラえもん』オフィシャルサイト]では主人公であるドラえもん以外の人物がゲスト扱いとなっている。ストーリーはのび太としずかの関係を掘り下げており、劇中二人の仲は急接近し、夢から覚めてもその余韻を残している。作中で一瞬とはいえ、のび太としずかが戦死してしまうという劇場版『ドラえもん』シリーズでも数少ないメインキャラクターの死<ref>前作『ブリキの迷宮』では、ドラえもんの死が故障という形で描かれている。</ref>が描かれており、またラストの決戦にジャイアンとスネ夫は参戦せず、全員不揃いで物語が完結するという異色作である。
 
作者の藤子自身は本作を映画ドラえもん原作の漫画としては一種の失敗作と語っており、描き進むうちにキャラが自分の意図と関係なく動き始め、話の筋が作者の思惑と関係の無い異なる方向へと展開してしまったゴール大はずれハズレの極端な一例としている。元の構想では「夢の暴走」を下敷きに、気ままに夢見る機がコントロールを失ってユミルメの魔族たちが現実になだれ込む夢と現実が混ざる恐怖を描くという『[[ドラえもん のび太のパラレル西遊記|パラレル西遊記]]』のような話の予定であったが、ドラえもんシリーズの約束事である「どんな歴史を揺るがす大事件であってもなるべく仲間内で解決し一般社会には一切の影響を残さない」という日常の中に乱入した非日常」をテーマにしている環境の)ドラえもん作品における日常性という世界観を絶対壊してはならないルールから夢は夢の世界のままに完結するという作者の意図従来の理念とは異なる結末なったという。この点について「長編の組み立ては難しい」「始めから終わりまでの構想をキッチリとてるということができないので長いストーリーを組むのは苦手」とも語っているほかおり<ref>藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん第3巻「のび太と夢幻三剣士」 あとがきにかえて『筋書きは、必ずしも思い通りにはこばない』より。 http://www.dora-movie.com/gallery/gallery15.html</ref>前作時点でもタイトルの『[[ドラえもん のび太とブリキの迷宮|ブリキの迷宮]]』でもタイトルだけを先に決め、あとて後から着想されるアイデアを集めていくという執筆方法を採用していて、全容はおろか結末すら作者にも読者にもわすら分からないままのスタートだったという<ref>藤子・F・不二雄大全集 大長編ドラえもん第3巻「のび太とブリキの迷宮」 あとがきにかえてより http://www.dora-movie.com/gallery/gallery14.html</ref>。
 
このため漫画版と映画版ではエンディングにおける街の扱いや細部の違いが比較的ハッキリと現れている。
 
映画版のオープニングムービーではドラえもんが甲冑を纏い、金色の兜をかぶった剣士の姿をしているが、作中ではその姿で登場することはない。映画化15周年記念作品ということで予告編も凝っており、先に嘘の予告編としてのび太が「黄金ハット」となり『超大作 のび太の黄金ハット』とロゴを掲げるが、ドラえもんが「これから始まるの!」と取り上げてしまう。予告編の本編では『ファンタスティックドラベンチャー』と壮大な展開を予測させておきながら、最後はのび太がうっかりくしゃみをして終了する。