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[[File:SpeedBump.JPG|thumb|right|ンプと警告表示]]
[[File:Road sign Humps for 1 mile Lilley Hertfordshire 2011-06-17.jpg|thumb|「この先1マイル ンプ連続」([[イギリス]]・[[ハートフォードシャー]])]]
 
'''ンプ'''(hump)とは、[[道路]]の一部を隆起させ、通過する車両に上下の振動を及ぼすことで運転者に減速を促す構造物の総称である。機能や形状によって、スピードバンプやスピードクッションなどとも称される。
 
同様の構造物は全世界で利用されており、その多くが時速40キロ以下の速度制限を遵守させるものである。
 
== 概要 ==
運転者の裁量によって無視される恐れのある一般的な交通規制とは異なり、物理的手法によって安全運転を促す。車両がンプを通過する際には上下の振動が発生するため、高速で通過すると、乗車している人に不快感を及ぼしたり、車体の姿勢を崩して交通事故を起こす可能性があることから、これらを忌避する運転者は減速せざるを得なくなる。特に住宅街などの[[生活道路]]で有効な手法で、[[交通静穏化]]の目的で利用されることが多い。
 
また、この目的で利用される構造物について、ンプ(hump)の他に'''バ'''ンプ(bump)という語が用いられることがあるが、英語のhumpは丘のようななだらかな隆起(またはそのような地形)を指し、bumpは平面上のこぶや突起を指したり、擬音語(日本語の"ドスン"にあたる)として用いられる語であるため、バンプはンプより短く、感じる衝撃もバンプの方が大きいことが多い。
 
また、単にhumpやbumpと言った場合は前述のような意味となるため、道路上に設置される構造物を指して言う場合は、スピードンプ(speed hump)、スピードンプ(speed bump)などのように区別する。後述するスピードテーブル、スピードクッションも同様である。
 
== 批判 ==
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** 並行する生活道路への交通流入
** 設置箇所近隣の住宅街における騒音、汚染が増加する可能性
* イーストリー(イギリス・[[ニューンプシャー州]])<ref>{{cite web|url=http://www.eastleigh.gov.uk/ebc-3053#humps|title=Speed Limits and Reduction: Speed Humps|accessdate=2017-07-31|publisher=Eastleigh Borough Council|archiveurl=https://web.archive.org/web/20060927075215/http://www.eastleigh.gov.uk/ebc-3053|archivedate=September 27, 2006|deadurl=yes}}</ref>
** 車両によっては損傷の原因になる
** 特に大型車が通過する際に、騒音が増加する
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** 運転者やその同乗者に不快感を与える
** 緊急車両や路線バスの運行に影響を及ぼす
}}、騒音や車体への負担が争点となることがある。更に、ンプのある場所では[[緊急自動車|緊急車両]]であっても減速が要求され、[[救急車]]の場合は車内への衝撃が問題となる。
 
また、[[オートバイ]]や[[自転車]]がンプに気付かなかった場合、転倒によって運転者が深刻な傷害を負う恐れがある。これはンプの一部に切り込みを設けることで解決することができる場合もあるが、これらの車両に前方不注意を促したり、減速の必要性をなくすため、本来の効果が発揮できなくなる。
 
この他、必要以上の勾配や高さがあるなど、設計に問題のあるンプは、最低地上高が低い車両に損傷を及ぼす場合があり、低速で通過しても車体と干渉することがある。
 
=== 環境悪化 ===
大型車が通過する場合、その騒音と衝撃によりかえって住環境が悪化するという指摘がある<ref name=":0">{{cite web|url=http://www.modestogov.com/ced/pdf/traffic/speedhump.pdf|title=Speed Hump Fact Sheet|accessdate=2014-03-14|publisher=City of Modesto|archive-url=https://web.archive.org/web/20140327051147/http://www.modestogov.com/ced/pdf/traffic/speedhump.pdf|dead-url=yes|archive-date=2014-03-27|df=}}</ref><ref>{{cite web|url=http://www.eastleigh.gov.uk/ebc-3053#humps|title=Speed Limits and Reduction: Speed Humps|accessdate=2017-07-31|publisher=Eastleigh Borough Council|archiveurl=https://web.archive.org/web/20060927075215/http://www.eastleigh.gov.uk/ebc-3053|archivedate=September 27, 2006|deadurl=yes}}</ref>。特に[[カリフォルニア州]][[モデスト]]では、主要道路にンプなどが設置された後、これを避けて並行する生活道路へ流入する車両が増えたことが報告されている<ref name=":0" />。
 
また、こうした構造物が連続する道路では自動車の加減速が頻繁となるため、(特にバスやトラックによる)交通騒音が発生する。これに並行して、燃料消費の増加やブレーキの摩耗、エンジンやサスペンションなどの劣化が進むという意見もある。
 
=== 緊急車両 ===
ンプ1つにつき、消防車の場合は3〜5秒、患者を乗せた救急車は最大10秒の到着遅延が発生するとされている<ref name="ITE" />が、実際は緊急交通路にスピードンプは設置されず、スピードクッションで代替されることが多い。
 
[[2003年]]には、ロンドン緊急サービス(London Ambulance Service)の委員長シグルズ・レイントン(Sigurd Reinton)が、毎年500件の心停止死がスピードバンプによる救急車の遅延で引き起こされていると主張した。しかし、後にこれは撤回された<ref>{{cite web|url=http://www.london.gov.uk/moderngov/CeListDocuments.aspx?CommitteeId=173&MeetingId=3967&DF=11%2f12%2f2003&Ver=2|title=Transport Committee Minutes 11/12/2003|accessdate=2014-03-14|publisher=London Assembly}}</ref>。
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[[スウェーデン]]では、ISO 2631-5に基づいたバス運転手の脊椎負担の調査により、健康上の観点からスピードバンプについて以下のような要求が出された<ref>{{cite web|url=http://www.dynamicmeasurementsolutions.com/Articles/imacXXVI230__BRA.pdf|title=Bus Drivers’ Exposure To Mechanical Shocks Due To Speed Bumps|accessdate=June 2, 2010|author=Dr Anders Brandt & MSc Johan Granlund, Swedish Road Administration|year=2008|publisher=Society for Experimental Mechanics, IMAC XXVI Conference and Exposition on Structural Dynamics|archiveurl=https://web.archive.org/web/20110710160659/http://www.dynamicmeasurementsolutions.com/Articles/imacXXVI230__BRA.pdf|archivedate=2011年7月10日|deadurldate=2017年9月}}</ref>。
* ンプが改良されるまで、当該道路を避けるよう運行ルートを変更する。
* 一日150個のンプを通過する運転手のために、当該道路の最大許容速度は時速10キロに低減する。
 
=== その他 ===
これら以外にも、以下のような問題がある。
* ンプにより子供など他の危険に注意が行かなくなる
* 除雪車によってンプが損傷を受ける
* 重い車両に対する効果が薄い
* 設置時に必要とされる標識、警告灯、白線が視覚的に過剰
 
== 材質 ==
ンプの成形には、主に[[アスファルト]]、[[コンクリート]]、再利用[[合成樹脂|プラスチック]]、[[金属]]、[[加硫]][[ゴム]]などが用いられる。堅固で耐久性があり、速度抑制の目的に適うことから、アスファルトやコンクリート製のものが用いられることが多いが、成型が難しく、スピードクッションで代替されることも多い。
 
私有地などへの設置を想定したゴム製ンプでも、基本的には法規に適合するように設計されている。これらは[[ボルト (部品)|ボルト]]止めで容易に設置・撤去を行えるのが特徴で、試験設置時に位置を変えて効果を確認したり、除雪車による損傷を防ぐために積雪時のみ撤去することもできる。
 
==歴史==
[[1906年]][[6月7日]]の[[ニューヨーク・タイムズ]]紙に、[[ニュージャージー州]]チャタムで、横断歩道を路面から5インチ(12.7cm)かさ上げする計画が紹介されており、紙面には「This scheme of stopping automobile speeding has been discussed by different municipalities, but Chatham is the first place to put it in practice.(他の自治体ではこの方法で自動車の速度違反をなくすことが議論されてきたが、チャタムはその第一人者となる)」<ref>{{cite news|title=Democratic Rate Plan Favored by Roosevelt [and other news]|date=1906-03-07|publisher=New York Times|page=3}}</ref>との記載があった。
 
[[1953年]]、ノーベル物理学賞受賞者の[[アーサー・コンプトン]]は、当時学長を務めていた[[セントルイス・ワシントン大学]]の構内を走行する自動車がスピードを出していることに気付き、ンプ設計の基礎となる「traffic control bumps」を発案した<ref>{{cite web|url=http://library.wustl.edu/units/spec/archives/facts/images/traffic_control_sketch_1953.pdf|title=Original Traffic control sketch made by Compton in 1953|accessdate=2014-03-14|publisher=Washington University Libraries|archive-url=https://web.archive.org/web/20100615162332/http://library.wustl.edu/units/spec/archives/facts/images/traffic_control_sketch_1953.pdf|dead-url=yes|archive-date=2010-06-15}}</ref>。
 
[[1973年]]、英国交通道路調査研究所(The British Transport and Road Research Laboratory)は、様々な幾何学形状の隆起に対し、車両がどのような挙動を示すかを調査した報告書を出版した<ref>Road humps for the control of vehicle speeds by G.R. Watts, TRRL Laboratory Report 597,1973</ref>。この当時のイギリスはまだ道路上のンプが合法化されておらず、私道のみの設置に留まっていた。
 
交通工学研究所([[:en:Institute of Transportation Engineers|Institute of Transportation Engineers]])によると、欧州初のンプは、1970年に[[オランダ]]の[[デルフト]]に設置されたとされている<ref>{{cite web|url=http://www.ite.org/traffic/documents/JGA97A38.pdf|title=Traffic Calming in Europe|accessdate=2014-03-14|author=Klaus Schlabbach|publisher=Institute of Transportation Engineers}}</ref>。
 
[[File:Asphalt Speed Hump.jpg|thumb|[[アスファルト]]製のスピードンプ]]
 
== スピードンプ ==
'''スピードンプ'''(speed hump または road hump, undulation<ref name="ITE">{{cite web|url=http://www.ite.org/traffic/hump.htm|title=Traffic Calming Measures – Speed Hump|accessdate=2017-07-31|author=ITE|publisher=Institute of Transportation Engineers|archiveurl=https://web.archive.org/web/20070320152041/http://www.ite.org/traffic/hump.htm|archivedate=March 20, 2007|deadurl=yes}}</ref>, speed rampとも)はなだらかな曲面を持ち、生活道路における車両速度と交通量を低下させるためのものである。主に道路の横幅いっぱいに設置され、[[放物線]]状か[[三角関数|正弦]]状の曲面を持つ<ref name="ITE" />。
 
通常、全長は3.7m〜4.25m、高さは7.5cm〜10cm程度である<ref name="ITE" />。通過できる速度は全長と高さにより、短くて高いものほど速度を落とさせる効果がある。また、100m〜170mおきに設置した場合、本来の速度の85%まで減速させることができる<ref>{{cite web|url=http://www.trafficcalming.net/speed_humps.htm|title=Speed Humps|accessdate=2014-03-14|author=Peter Partington|publisher=Trafficcalming.net}}</ref>。
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設置に当たっては、存在を示す注意標識を設置する必要があるほか、視認性を高めるために路面標示が施されている。排水を考慮し、端部はなだらかに道路面へ近付くような設計になっている<ref name="ITE" />。
 
スピードンプは周辺環境から低速で通過することが望ましい場所に設置される<ref>{{cite web|url=http://trafficcalming.org/speedhumps.html|title=Speed Humps|accessdate=2017-07-31|author=trafficcalming.org|publisher=Fehr and Peers|archive-url=https://web.archive.org/web/20010219114026/http://www.trafficcalming.org/SPEEDHUMPS.html|dead-url=yes|archive-date=2001-02-19|df=}}</ref>。 主に生活道路の交差点と交差点の間に設置され、大通りや路線バスの経路、緊急避難路などには使用されない。
 
=== 効果 ===
スピードンプは通過車両の速度を時速25〜30キロ程度に抑えることができ、設置箇所によってはその中間地点でも40〜50キロ程度まで抑えられる。研究では、交通量を18%、接触事故を13%減らせることが分かっている<ref name="ITE" />。
 
=== ンプとバンプ ===
後述するスピードバンプと多数の類似点があるが、スピードンプの方が運転者などに負担を強いにくい。ンプは基本的に道路に設置され、バンプは駐車場などで用いられることが多い<ref>{{cite web|url=http://www.cga.ct.gov/2006/rpt/2006-r-0567.htm|title=SPEED BUMPS AND SPEED HUMPS|accessdate=9 June 2013|publisher=www.cga.ct.gov}}</ref>。 バンプは通過車両の速度を時速8〜16キロまで下げるが、ンプは時速24〜32キロである。
 
バンプは前後の長さが短く、高速で通過した場合でも[[タイヤ]]や[[サスペンション]]にさほどの障害は及ぼさないが、車体や乗員にはかなりの負担がかかる。比較的前後の長いンプは、低速であれば何ら問題はないが、継続的に垂直方向の圧迫感が発生する。高速ではサスペンションが衝撃を吸収しきれないためにこの傾向がより強くなり、車両全体に及ぶ影響も大きくなる<ref>{{cite web|url=http://www.maine.gov/mdot/csd/mlrc/technical/shsb.htm|title=Speed Humps vs. Speed Bumps|accessdate=9 June 2013|publisher=www.maine.gov}}</ref>。
 
==スピードバンプ==
[[File:Speed bump (asphalt).jpg|thumb|アスファルト製のスピードバンプ]]
[[File:Ležeći policajac 016.jpg|thumb|ゴム製]]
'''スピードバンプ'''(speed bump)はスピードンプと比較して短く、前後30cm程度のものが多い。地域によって様々な呼び名があり、英語圏でもsleeping policeman([[イギリス]]、[[マルタ]]、[[カリブ海地域]])、judder bar([[ニュージーランド]])と様々に呼び慣わされている。また、[[クロアチア]]、[[スロベニア]]、[[ロシア]]ではlying-down policemanという意味の語でも呼ばれる<ref>{{cite web|url=http://www.ite.org/traffic/hump.asp|title=Traffic Calming Measures|accessdate=2017-07-31|author=ITE|publisher=Institute of Transportation Engineers}}</ref><ref>{{cite web|url=http://trafficcalming.org/speedhumps.html|title=Speed Humps (Road Humps, Undulations)|accessdate=2017-07-31|author=TrafficCalming.org|publisher=Fehr & Peers|archive-url=https://web.archive.org/web/20010219114026/http://www.trafficcalming.org/SPEEDHUMPS.html|dead-url=yes|archive-date=2001-02-19|df=}}</ref>。
 
設置幅は様々あるが、通常は排水を考慮して道路幅いっぱいとはせず、左右に若干の隙間を作ることが多い。この隙間は緊急車両の通過に有利となる場合もあるが、車両や道路の設計にもよる。
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==スピードクッション==
[[File:Rubber speed cushions.jpg|thumb|right|スピードクッションの設置例([[カナダ]])<br />間に設けられた隙間によって大型車は減速せずに通過することができ、大型車による騒音や緊急自動車の遅延が低減される。]]
'''スピードクッション'''(speed cushion)もンプの一種だが、通過車両にかかる垂直方向の衝撃を減らし、先述したような緊急車両の到着時間に対する影響を軽減するために設計されたものである。
 
一カ所につき複数個、左右の隙間を設けて設置される。乗用車はかならず左右どちらかのタイヤを乗り上げることとなり、通常のンプと同じ効果を示すが、[[トレッド (タイヤ)|トレッド幅]]の長い緊急車両や大型車両はこれを踏まずに済むため、減速する必要がない<ref>{{cite web|url=http://nacto.org/docs/usdg/study_speed_humps_speed_slots_and_speed_cushions_johnson.pdf|title=A Comparative Study of Speed Humps, Speed Slots and Speed Cushions|last=|first=|date=|website=|publisher=|accessdate=2017-07-31}}</ref><ref>{{cite web|url=http://nacto.org/docs/usdg/speed_cushions_grossepoint.pdf|title="SPEED CUSHIONS" A TRAFFIC CALMING TECHNIQUE|last=|first=|date=|website=|publisher=|accessdate=2017-07-31}}</ref>。
 
北米で使用されるような大型の救急車には効果があるが、欧州などそれ以外の地域で救急車に使用されるあまり大ぶりでない車両([[メルセデス・ベンツ・スプリンター|メルセデス・スプリンター]]等)に対しては効果がない。こういった地域については、緊急車両が車線を跨いで走ることにより影響を受けないような配置で、より幅の狭いスピードクッションを設置することがある。
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===利点===
スピードクッションは他のンプに比べて大きな利点を持つ。特にンプが緊急走行の妨げになることは多くの地域で対策を求められてきており、このスピードクッションによりある程度の解決を見た。また、従来のンプでは底を擦ることがあった低床バスに対しても有効である。
 
設置面積が狭いことから、他のンプに比べて費用が低く抑えられ、実際に使用した地域でも効果を上げている。地域によっては、先述した狭幅スピードクッションを通常のンプより数を増やして設置し、緊急車両や大型貨物車が段差を踏まなくても済むようにしている。
 
== スピードテーブル ==
[[File:Kurb Extension Nuffield Street.jpg|thumb|right|歩行者横断場所]]
'''スピードテーブル'''(speed table)は、通常のンプに比べて長く、上面が弧状ではなく平坦となっているものである。flat top humpまたはraised pedestrian crossingとも。基本的に乗用車の[[ホイールベース]]より長く造られ<ref name="ite.org">{{cite web|url=http://www.ite.org/traffic/table.htm|title=Traffic Calming Measures|accessdate=2017-07-31|author=ITE|publisher=Institute of Transportation Engineers|archiveurl=https://web.archive.org/web/20080414214406/http://www.ite.org/traffic/table.htm|archivedate=April 14, 2008|deadurl=yes}}</ref>、他の形のンプほどは減速効果がないため、構造上速度を出しにくい生活道路に設置されることが多い<ref name="trafficcalming.org">{{cite web|url=http://trafficcalming.org/measures/speed-tables/|title=Speed Tables|accessdate=2014-03-14|author=trafficcalming.org|publisher=Fehr and Peers}}</ref>。
 
横断歩道をスピードテーブルとすることが多いが、交差点や小型[[ラウンドアバウト]]にも用いられる。
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===利点===
局所的に減速させるより、低い速度を維持し続けることが求められる場所(住宅街など)において、スピードテーブルは効果を発揮する。これまで述べてきた緊急車両の問題に対しては、スピードクッションほどの効果はないが、一般的なンプほどは減速する必要がない<ref name="ite.org" />。
 
== 各国の事例 ==
===イギリス===
交通静穏化の目的で以下のように利用されている。
* 最も多いタイプはスピードンプ状のもので、基本的には曲線状の上面を持つ。
* スピードテーブルは横断歩道、交差点、ラウンドアバウトに用いられ、緊急サービスやバス事業者からも好評を得ている。
* スピードクッションは通常単体で使用し、(交通静穏化の目的で設置された)道路狭窄では2ヶまたは3ヶ1組で設置される。
* ランブルストリップスは騒音が発生するため、郊外や[[パワーセンター]]でのみ用いられる。
 
[[運輸省 (イギリス)|英国運輸省]]ではンプの設計や利用方法を規則化している<ref>{{cite web|url=http://www.opsi.gov.uk/si/si1999/uksi_19991025_en.pdf|title=Highways (Road Humps) Regulations 1999 (replacing the 1996 regulations)|accessdate=2017-07-31|publisher=UK Department of Transport}}</ref>。
 
しかし、同意を得ないままンプ設置されたことで地域住民の反発を招き、撤去される事例もある<ref>{{cite news
|url=http://www.autoexpress.co.uk/news/autoexpressnews/67775/speed_humps_dumped_after_protest.html
|publisher=[[Auto Express]]
|title=Speed humps dumped after protest
}}</ref>。例えば、[[ダービーシャー|ダービーシャー州]]ダービーのある地域では、146個のンプが撤去され、46万ポンドの費用がかかった。同様の事例はイギリス各地で発生している<ref>{{cite news
|url=http://driving.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/driving/article994719.ece
|publisher=The Times
153行目:
| date=October 19, 2003
| accessdate=May 23, 2010
}}</ref>。また、ンプを避けようとした自転車が接触事故を起こし、運転者が死亡したこともある<ref>{{cite news|url=http://www.strathspey-herald.co.uk/news/fullstory.php/aid/2691/Crash_victim_s_family_may_file_civil_action.html |publisher=Strathspey & Badenoch Herald |title=Crash victim's family may file civil action }}{{Dead link|date=May 2016|bot=medic}}{{cbignore|bot=medic}}</ref>。
 
==関連項目==