「スキージャンプ (航空)」の版間の差分

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地上基地での使用について加筆など。
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== CTOL機での使用 (STOBAR方式) ==
{{Double image stack|right|Sukhoi Su-33 launching from the Admiral Kuznetsov.jpg|F-14A taking off from a ramp during ski jump feasibility tests.jpg|250|「アドミラル・クズネツォフ」のスキージャンプから発進するSu-33|地上[[パタクセント・リバー海軍航空基地]]のスキージャンプから発進するF-14}}
[[ロシア海軍#ソ連海軍|ソビエト連邦海軍]]は、1975年より就役した[[キエフ級航空母艦|1143型航空巡洋艦(キエフ級)]]に[[Yak-38 (航空機)|Yak-38]][[シュトゥルモヴィーク|軽襲撃機]]([[艦上攻撃機]])を搭載して、[[艦上機]]の運用に着手した。当初は離発着いずれも垂直離着艦として運用されていたが、後に短距離離陸(STO)にも対応できるようになり、[[航空機の離着陸方法#短距離離陸垂直着陸機|短距離離陸・垂直着陸(STOVL)]]運用に移行した{{Sfn|Polutov|2017|pp=120-137}}。
 
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ただしSTOBAR方式では、発艦のためにCATOBAR方式よりも長い滑走レーンを必要とし、航空機の運用効率が低くなる{{Sfn|小原|2019}}。[[最大離陸重量]]も制約され、例えば[[Su-33 (航空機)|Su-33]]シリーズの場合、発艦可能な重量は26トンまでとされている<ref>{{Cite news|url=http://archive.defensenews.com/article/20130928/DEFREG/309280009/Chinese-Media-Takes-Aim-J-15-Fighter|title=Chinese Media Takes Aim at J-15 Fighter|archiveurl=http://webarchive.loc.gov/all/20150810120751/http://archive.defensenews.com/article/20130928/DEFREG/309280009/Chinese-Media-Takes-Aim-J-15-Fighter#|archivedate=2015-08-10|newspaper=[[:en:Defense News|Defense News]]|author=Wendell Minnick|date=28 September 2013}}</ref>。このため、STOBAR方式は、CATOBAR方式の導入を志向する海軍にとっての過渡的な存在とも評されている{{Sfn|井上|2019}}。
 
またこのような艦上での運用とは別に、[[アメリカ空軍]]・[[アメリカ海軍|海軍]]では、地上基地でのスキージャンプの利用に着目した。これは、戦時に攻撃を受けて[[滑走路]]が破壊されても、スキージャンプを使えば短い誘導路からでも発進できると考えたもので、1980年10月に海軍の[[T-2 (航空機・アメリカ)|T-2C]]を用いてデモンストレーションを行った後<ref>{{Cite journal|author1=J.W. Clark|author2=M. Walters|title=CTOL ski jump - Analysis, simulation, and flight test|volume=23|number=5|year=1986|journal=J. Aircraft|url=https://arc.aiaa.org/doi/10.2514/3.45319}}</ref>、1982年から1986年にかけて、[[F-14 (戦闘機)|F-14]]や[[F/A-18 (航空機)|F/A-18]]、[[F-15 (戦闘機)|F-15]]や[[F-16 (戦闘機)|F-16]]、[[A-10 (航空機)|A-10]]を用いて発進実験が行われた。この試験の際には、9度のスキージャンプ台を使えば、総重量15トンの状態のF/A-18の滑走距離を50パーセント近く短縮し、117メートルの滑走で離陸させることができたとされる{{Sfn|岡部|2016}}。
 
== 脚注 ==