「消極的自由」の版間の差分

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また、貧富の格差の存在する社会において、それを解消し、社会権([[国家による自由]])を実現するために、政府が富者から高額の税金を徴収し、貧者に分配することや、一般に社会的弱者に分類された人々に対し、教育や就職などでより多くの機会を与える<ref>反面では、ことに強者に分類された人々からは、機会を奪うことになる</ref>ことにより社会的な格差を解消しようとする行為([[アファーマティブ・アクション]])も、自己実現が困難な[[疎外]]された立場にある者の自己実現を容易にするという点で積極的自由の実現と考えられている。
 
また両者の区別は、[[自由]]という語の解釈の違いと行するものでもある。自由を他者に従わないことと見れば消極的自由の側面が現れ、自己自身に従うことと見れば積極的自由の側面が現れることとなる。消極的自由は「~からの自由(liberty from)」、積極的自由は「~への自由(liberty to)」とも呼ばれる。
 
より一般的には、消極的自由と積極的自由の相違は社会的な、とりわけ物質的条件によって、いかなる権利の上での禁止もないのに、自己の望むことをなしえないとき、または当人が無知などから無自覚に権利の行使を放棄しているときにこの状態を自由とみなすかどうかというような想定において議論となる。この点での相違は、「結果の平等」と「機会の平等」とパラレルに語られることが多いが、少なくとも概念的には、このふたつの相違は全く同一と言うわけではない。