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{{出典の明記|date=2018年5月25日 (金) 12:58 (UTC)}}
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『'''谷間の百合'''』(たにまのゆり、仏語 Le Lys dans la vallée)は[[オノレ・ド・バルザック]]による[[長編小説]]<ref>バルザックは[[スタンダール]]などに比べてはるかに描写が多い。[[金原瑞人]]は「小説は、“圧縮”されていない情報である」(『サリンジャーに、マティーニを教わった』[[潮出版社]] 2015年)の中でフランスの作家・評論家[[アンドレ・モロワ]]が「この作品の風景描写を読み飛ばす読者は、バルザックのよさがわかっていない」という内容のことを書いているという。</ref>。彼の「[[人間喜劇]]」では「風俗研究」の「田園生活風景」に分類されている。
|title = 谷間の百合
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|image_caption = [[エドゥアール・トゥードゥーズ]]による挿絵
|author = [[オノレ・ド・バルザック]]
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『'''谷間の百合'''』(たにまのゆり、仏語 Le Lys dans la vallée)は[[オノレ・ド・バルザック]]による[[長編小説]]<ref>バルザックは[[スタンダール]]などに比べてはるかに描写が多い。[[金原瑞人]]は「小説は、“圧縮”されていない情報である」(『サリンジャーに、マティーニを教わった』[[潮出版社]] 2015年)の中でフランスの作家・評論家[[アンドレ・モロワ]]が「この作品の風景描写を読み飛ばす読者は、バルザックのよさがわかっていない」という内容のことを書いているという。</ref>。彼の「[[人間喜劇]]」では「風俗研究」の「田園生活風景」に分類されている。舞台は[[アンドル川]]の谷間
 
[[1835年]]に『11月号・12月号[[パリ評論]]に冒頭部分から二回連載されたが中断し、翌年に完成版として出版された。
 
== あらすじ ==
[[フランス復古王政|復古王政]]初期を時代背景に、語り手である青年貴族フェリックスと薄幸のモルソフ伯爵夫人との悲恋を描く。
 
家族に疎まれて育った末っ子であるフェリックスは舞踏会でアンリエットに一目惚れする。アンリエットはプラトニックな関係を望み母性的愛情を持って接し、彼に処世術を教えパリへ送り出す。フェリックスはパリでダッドレー夫人(アラベル)と出会い、恋愛関係になる。アンリエットはダッドレー夫人への嫉妬心で死んでしまう。
== 脚注 ==
 
この小説にはモデルがいてアンリエットはベルニー夫人([[:fr:Laure de Berny]])
<ref>{{cite web|url=https://archive.org/details/honordebalzac00coopgoog/page/n93|accessdate=2019-9-17
|title=Honoré de Balzac|author=Albert Keim and Louis Lumet|date=1914|publisher= Frederick A. Stokes Company(Archive.org)}}</ref>
アラベルはヴィスコンティ夫人([[:fr:Frances-Sarah Guidoboni-Visconti]])<ref>''Prométhée ou la Vie de Balzac, étude historique et biographique'' André Maurois, 1965, {{p.}}324-326.</ref>と言われている。
 
== 登場人物 ==
*モルソーフ伯爵夫人([[:fr:Madame de Mortsauf]])
: 名はアンリエット。ルノンクール家の出身。クロシュグールドの館の主。ジャックという息子とマドレーヌという娘がいる<ref>{{cite web
|url=http://www.gutenberg.org/files/17635/17635-h/17635-h.htm|accessdate=2019-9-17
|title=''Repertory of the Comedie Humaine'', entries for 'MORTSAUF (Comte de)' and 'MORTSAUF (Comtesse de)'
|author=Anatole Cerfberr and Jules François Christophe|publisher=Project Gutenberg}}</ref>。
*フェリックス・ド・ヴァンドネス([[:fr:Félix de Vandenesse]])
: アンリエットへ思いを寄せる。兄と姉がいる。
*ダッドレー夫人([[:fr:Lady Dudley]])
: 名はアラベル。フェリックスの愛人。イギリス人。
*モルソーフ伯爵
: アンリエットの夫。亡命貴族。癇癪持ちで[[:fr:Trictarc|トリクトラク]]を好む。
*ナタリー・ド・マネルヴィル([[:fr:Natalie de Manerville]])
: フェリックスの現在の恋人。終盤に登場。
 
== 出典・脚注 ==
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