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[[Image:Lot en zijn dochters Rijksmuseum SK-A-4866.jpeg|thumb|300px|洞窟の中のロトと娘たち([[ヘンドリック・ホルツィウス]]画)]]
[[Image:StoryOTB017 p35 LotFleesFromSodom.jpg|thumb|300px|ソドムから脱出するロト]]
'''ロト'''({{lang-he|לוֹט}}、Lot)は『[[旧約聖書]]』の登場人物である。『[[創世記]]』11章後半から14章、および19章に登場する。父は[[テラ (聖書)|テラ]]の息子{{仮リンク|ハラン (聖書)|en|Haran|label=ハラン}}であり、ロトは[[アブラハム]]の甥にあたる。また、『[[新約聖書]]』では義人として紹介されている(『[[ペトロの手紙二]]』2:7-8)。[[イスラム教]]の[[クルアーン]]には同名異綴りの'''ルート'''({{lang-ar|لوط|Lūṭ}}、Lut)として登場し、神の[[預言者]]のうち一人であるとされる
 
==旧約聖書==
アブラハムに伴って[[古代エジプト]]へ、そして[[カナン]]へと旅をするが、アブラハムの牧夫とロトの牧夫との間に争いが起きたため、ロトは肥沃な土地である東方の[[ヨルダン]]地域へと移動し後に[[ソドムとゴモラ|ソドム]]へと移住する。エラムの王ケドルラオメルによってソドムが略奪されると、ロトの家族は家財もろとも捕虜として連れて行かれるが、そのことを伝え聞いたアブラハムによって救出される。
 
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その後、彼らは山中の洞窟に移住したが、ここで娘たちは父を酔わせ[[近親相姦]]し、男子を1人ずつ生んだ。長女の子は「[[モアブ]](父親より)」と名付けられモアブ人の祖となり、また、次女の子は「ベン・アミ(私の肉親の子)」と名付けられ後に[[アンモン]]の人々の祖となった。
 
==クルアーン==
イスラム教ではソドムの人々を諫める為に派遣された予言者とされる。旧約聖書と同様にソドムの住民は彼の言う事に耳を傾けず、都市は滅ぼされる。自身はソドムで生を受けたわけではないが、「ルートとその同胞」のような表現で彼らの「同胞」であるとされる。以後の行いと近親相姦の件は扱われていない。
 
==後世==
ロトがいた洞窟とされる場所は、[[東ローマ帝国|東ローマ]]時代はキリスト教徒の巡礼地となり、教会が建造された。この教会の遺跡({{lang-ar|دير عين 'أباطة}} [[国際連合地名標準化会議|UNGEGN]]式: Deir 'Ain 'Abata デイル・アイン・アバタ)が[[死海]]東南岸に残されており、その横にロトの洞窟とされるものが存在する。教会は現代のヨルダン王国カラク県に位置するが、カラク地域は歴史的には「モアブ」と呼ばれていた。洞窟で生まれたというモアブ人は鉄器時代には同地域に王国を築いていた。