「乾電池」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
14行目:
幾つかの形状・電圧などが規格化されていて、高い[[互換性]]がある。形の小さい電池に、より大きい電池の形状をした「スペーサー」と呼ばれる製品を包み込むように装着して、形の大きい電池として使用できる場合もあり、近年品揃えが少なくなり価格的にも不利な単2形以上の大きさの電池を使用する機器に対してしばしば用いられる。
 
1887年、日本で乾電池が発明され(屋井乾電池、後述)、日本では1910年頃には現在のような形状での乾電池の量産が行われていたが、1935年頃までは大きな電圧を必要とする機器が多く、機器ごとに複数の乾電池を直列につないでパッケージ化した'''積層電池'''として販売されていた。その後、機器の低電圧化や省力化により、使用者が機器ごとに乾電池をいくつか組み合わせて必要な電圧を得て使うように乾電池の単体で販売されるようになる<ref name=denchikogyo/>。およそ1.5Vの電圧を持ったこの単体の乾電池を'''単位電池'''と呼び<ref name=denchikogyo>[http://www.baj.or.jp/qa/battery/11.html 電池工業会 - Q11. 乾電池の呼び名の、単1、単2とは何ですか?]</ref>、1954年に外装を円筒状の金属で覆った円筒形単位電池が松下電気より器産業から発売された。これを標準形としてその他に電圧はそのままに容量を小さくした円筒形単位電池の2種類とともに、「'''単1形'''」「'''単2形'''」「'''単3形'''」の呼称で汎く認知されるに至った<ref>[https://www.panasonic.com/jp/corporate/is/history/energy.html Panasonicインダストリアル・ソリューションズ社 - 電池事業の歴史]</ref>。その後、日本では現在までにさらに容量を小さくした「'''単4形'''」「'''単5形'''」を加えた5種類が商品化されている。
 
円筒形単位電池の'''単6形'''」は日本では一般販売されていない。「'''9V形'''は1.5Vの単位電池を6つ直列し電圧を9Vとした積層電池であるが、中にはこの単6形をシールド内で6本直列させて電圧を9Vとした積層電池でいるものがある。
 
この「単x形」の呼称は現在は形状互換を指すときのみに使われる。電解質を従来のマンガン電池からよりエネルギー密度の高い材質に変えた[[アルカリマンガン電池]]でも、単位電池の公称電圧は1.5Vだが、その後に充電で再利用可能を謳って発売された[[ニッケル・カドミウム電池]]では、形状こそ単1形や単3形と互換性をもたせた製品があるが、公称電圧は1.2Vしかないため使用には注意を要する場合がある<ref>懐中電灯など[[白熱電球]]の点灯用途では、低い電圧でやや暗くなる程度の影響があるが、電圧降下を前提とした設計がなされておらず厳密な電圧を必要とする機器では、製品の誤動作や内部部品を破壊してしまう場合がある。</ref>。
 
<gallery>