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==インターネット上での「場の空気」==
 
日本のインターネット上で一部の(特に若年者の)コミュニケーションにおいては、発言内容をベースにやりとりするというよりも、むしろ互いに発言同士を連鎖させていくことが重視されており、これを[[社会学者]]の[[北田暁大]]は[[つながりの社会性]]と呼んでいる<ref>[[北田暁大]] 『嗤う日本の「ナショナリズム」』 [[日本放送出版協会]]、2005年、203頁など。ISBN 978-4140910245。</ref>(ネガティヴに作用すると[[ブログ]]の[[炎上 (ネット用語)|炎上]]などを引き起こすことになる<ref>北田暁大「ディスクルス(倫理)の構造転換」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』 [[河出書房新社]]、2010年、159頁。ISBN 978-4309244426。</ref><ref name="ised">[[濱野智史]]「まえがき」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』4頁など。</ref><ref>[[荻上チキ]] 『ネットいじめ――ウェブ社会と終わりなき「キャラ戦争」』 [[PHP研究所]]、2008年、236頁。ISBN 978-4569701141。</ref>)。
 
[[批評家]]・社会学者の[[濱野智史]]は、日本において一部のネットサービス([[2ちゃんねる]]・[[ニコニコ動画]]・[[mixi]]など)の多くはこのような場の空気を読む文化に基づいているとしており<ref>「ポストised、変化したことは何か1」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』461頁。</ref>、他の先進国とは違って、内容ベースの熟議を行う電子公共圏の構築(討議プロセスを含む[[電子政府#電子民主主義|電子民主主義]]の実現)が困難になるなどの弊害が指摘されている<ref name="ised" /><ref>濱野智史 『アーキテクチャの生態系――情報環境はいかに設計されてきたか』 [[エヌ・ティ・ティ出版]]、2008年、135-136頁。ISBN 978-4757102453。</ref>。他方で、インターネット上でも場の空気を読むことが求められているのは日本の現実世界での暗黙のルールをオンライン上にも無意識に持ち込んでしまっているからに過ぎず、現代社会の「[[人間関係]]の流動化」が今後も加速していけば(すなわち空気が読めないほどに流動性が上昇すれば)、インターネット上での場の空気にひきずられた[[サイバーカスケード]]的な現象はおさまっていくのではないかという見方もある<ref>「流動化する社会の中で」『ised 情報社会の倫理と設計 倫理篇』447頁。</ref>。
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* [[キャスリン・スチュワート]]『アスペルガー症候群と非言語性学習障害―子どもたちとその親のために』2004年 明石書店 ISBN 4750319015
* [[中島孝志]]『頭のいい人は「場の空気」が読める!―たった1分で“うまくいく流れ”をつくるノウハウ』青春出版社 2005年 ISBN 441303533X
* [[横井暁子]]『空気の読めない夫たち』ポプラ社 2005年、ISBN 4591089177
* [[中谷彰宏]]『空気を読める人が、成功する。―機転をきかせてチャンスをつかむ50の具体例』ダイヤモンド社 2005年 ISBN 4478703396
* [[秋庭道博]]『1秒で「場の空気」が読めれば、すべてうまくいく―ビジネスや人間関係は、いつもこの能力を見られている! 』 ゴマブックス 2006年、ISBN 4777104850
* [[上條晴夫]]『教室の空気を変える!授業導入100のアイデア』たんぽぽ出版、2006年、ISBN 4901364472
* [[内藤誼人]]『空気のよみかた』ベストセラーズ、2006年、ISBN 4584189285
* [[福田健]]『「場の空気」が読める人、読めない人―「気まずさ解消」のコミュニケーション術』2006年 PHP研究所, ISBN 4569654657
* [[和田秀樹]]『一瞬で空気を変えるバカ』ビジネス社、2006年、ISBN 4828412573
* [[冷泉彰彦]]『「関係の空気」「場の空気」』講談社現代新書、2006年、ISBN 4061498444
* 生活情報研究会『やばい敬語―あぶない会話 気まずい空気』ごま書房、2006年 ISBN 4341083414
* [[鴻上尚史]]『「空気」と「世間」』講談社現代新書 2009年 ISBN 9784062880060
* [[原田曜平]]『近頃の若者はなぜダメなのか』 光文社 2010年 ISBN 9784334035440