「ボーイング747-400」の版間の差分

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=== 747-400LCF型 ===
ボーイング787の部品を輸送するための機材として、従来の-400を大幅に改修・改造した仕様。むくんだように膨れ上がった機体が特徴である。
[[ファイル:747lcf quarter.jpeg|thumb|240px|就航当初の747-400LCF]]
{{Main|ボーイング747LCF ドリームリフター}}
[[ファイル:Boeing 747-4H6(LCF) Dreamlifter (N718BA) at Chubu International Airport (11).jpg|thumb|240px|747-400LCF<br/>2016年7月 中部国際空港にて]]
[[ファイル:B747LCF Dreamlifter.jpg|thumb|離陸するB747-400LCF]]
アメリカ国外で製造されている[[ボーイング787|ボーイング787シリーズ]]の部品を各製造国からボーイング社の最終組立工場に輸送するために、中古の747-400を改修、改造した大型特殊貨物機である。LCFは '''Large Cargo Freighter''':ラージ・カーゴ・フレイターの略で、愛称は「ドリームリフター」(Dreamlifters)<ref>[http://www.boeing.jp/ViewContent.do?id=16182&Year=2006 ボーイング社ニュースリリース(2006年12月6日)]</ref>。機体はボーイング社の所有で、運航は導入開始から[[2010年]]7月までを[[エバーグリーン航空]]が担当していた<ref name="400LCF">[http://www.boeing.jp/ViewContent.do?id=4904&Year=2005 ボーイング社ニュースリリース(2005年12月15日)]</ref>が、2010年8月から[[アトラス航空]]に受託契約を変更している<ref>[http://www.atlasair.com/holdings/archive.asp?Pressid=10755 アトラス社ニュースリリース(2010年7月22日)]</ref>。また、この変更に合わせて、機首付近の窓に若干のマイナーチェンジが施された。
当初の中古機からの改造は[[台湾]]のエバーグリーンアビエイションテクノロジーズ社 (EGAT) により[[台湾桃園国際空港]]内のハンガーでおこなわれ<ref>[http://www.evaair.com/html/b2c/japanese/eva/News/2005/744LCF.htm エバー航空ニュース(2005年3月29日)]</ref>、初号機は[[2006年]][[9月9日]]<ref>[http://www.boeing.jp/ViewContent.do?id=11002&Year=2006 ボーイング社ニュースリリース(2006年9月9日)]</ref>、2号機は[[2007年]][[2月16日]]<ref>[http://www.boeing.jp/ViewContent.do?id=21102&Year=2007 ボーイング社ニュースリリース(2007年2月16日)]</ref>、3号機は[[2008年]]6月<ref>[http://www.egat.com.tw/html/CH/e_5_33.htm EGAT社ニュースリリース(2008年6月11日)]</ref>に初飛行した。当初、3機の改造が予定されていた<ref name="400LCF"/>が、その後[[2010年]][[1月]]に4号機が初飛行し4機体制としている<ref>[http://boeingblogs.com/randy/archives/2008/06/three_of_four.html Boeing Blog Randy's Journal(2008年6月11日)]</ref>。
 
== 現在のカスタマー ==
胴体が72mまで延長されており、これほどの機体の大幅な延長は、747ファミリーでは初めてである。機体内部空間確保のために胴体幅・高さともに拡大されたが、機首・主翼・尾部に大きな変化はなく、機首より後ろの胴体だけがむくれ上がった奇妙な形態をしている。この姿は、ボーイング自身が「醜い」と称するほどである。[[垂直尾翼]]のみ、左右の安定性を高めるために延長し、機体全高は21.6mとなった。機内はコックピットを除いて[[与圧]]されていない。貨物搭載部分の容積は、通常の747-400F貨物機の約3倍である。貨物口は機体後部にあり、尾部の左舷側にヒンジを持ち、開閉は専用の特殊車両で尾部を支えながら折り曲げるようにし貨物口を開閉させる。貨物を機内へ積み込むためのリフトを一体化した特殊車両も用意される。こうして[[愛知県]]、[[イタリア]]・[[グロッターリエ]]、[[カンザス州]][[ウィチタ]]、[[サウスカロライナ州]][[ノースチャールストン (サウスカロライナ州)|ノースチャールストン]]などで製造した787の主翼や胴体、エンジンなどの大型部品を、分解せずに機内に搭載し、最終組立工場である[[ワシントン州]][[ボーイング・エバレット工場|エバレット工場]]へ輸送する。787を1機製造するのに、12回の飛行が必要とされる。当初、ウィングレットは装着したままであったが、試験飛行中に振動(フラッター)が生じたため、急遽撤去されることとなり、747-400ファミリーの中では747-400Dに次いで、ウィングレットを装備しない機体となった。
 
日本への第一便は2007年[[1月10日]]に[[中部国際空港]]に飛来し、同年[[1月12日]]16時30分にシアトルに向けて離陸した<ref>[http://umekyon2.exblog.jp/4905474/ 中部国際空港写真ブログ(2007年1月12日)]</ref><ref>[http://www.centrair.jp/cargo/news/news-list/1178027_3496.html 中部国際空港貨物トピック(2007年1月12日)]</ref>。
 
2013年[[11月20日]]、僅か1860mの滑走路を持つコロネル・ジェームズ・ジャバラ空港に誤着陸する事故が発生したが、その後無事離陸に成功した<ref>[http://www.afpbb.com/articles/-/3003739?ctm_campaign=topstory 小さな空港に巨大貨物機が誤着陸、米カンザス州 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News]</ref>。
<div class="references-small">
{|class="wikitable" cellpadding="3" cellspacing="0" style="border-collapse: collapse"
|-
!運航機
!改造後初飛行
!製造番号
!型式
!エンジン
![[機体記号]]
!登録年月日
!旧機体記号(旧所有者)
|-
|1号機
|2006年9月9日
|25879/904
| -4J6
|PW4056
|N747BC
|[[2001年]][[8月22日]]
|B-2464([[中国国際航空]])
|-
|2号機
|2007年2月16日
|24310/778
| -409
|PW4056
|N780BA
|[[2004年]][[12月17日]]
|B-18272([[チャイナエアライン]])
|-
|3号機
|2008年6月
|24309/766
| -409
|PW4056
|N249BA
|2005年[[5月17日]]
|B-18271([[チャイナエアライン]])
|-
|4号機
|2010年1月15日
|27042/932
| -4H6
|PW4056
|N718BA
|2007年[[9月1日]]
|9M-MPA([[マレーシア航空]])
|}
</div>
 
== 現在のカスタマー ==
=== 旅客型を保有している航空会社(一部) ===
{{Div col}}