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有機合成においてBINAPのキラルな構造は高いエナンチオ選択的な反応を可能にする。[[ルテニウム]]や[[ロジウム]]、また[[パラジウム]]のような[[遷移金属]]を中心とするBINAP錯体によるエナンチオ選択的な[[触媒反応]]が報告されている。例えばRh-BINAPやRu-BINAPによって触媒された不斉[[水素化]]([[野依不斉水素化反応]])は[[野依良治]]らによって開発され、彼はこの功績により2001年の[[ノーベル化学賞]]を受賞した。最も重要でよく知られている野依らの研究はRh-BINAPを用いた (−)-[[メントール]]の不斉合成である。(−)-メントールは広く使われている香料・医薬品であるが、その立体選択的な化学合成が[[高砂香料工業]]により工業化された。
 
BINAPはBINOL(1[[1,1'-ビ-2-ナフトール|BINOL]](1,1'-ビ(2-ナフトール))から[[トリフルオロメタンスルホナート|トリフルオロメタンスルホン酸]]エステル]]を経て合成される。(''R''),(''S'')-エナンチオマー共に市販品が入手可能である。
 
== 参考文献 ==