「モニック多項式」の版間の差分

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モニック多項式に付随する[[多項式方程式]]の性質は、係数環 {{mvar|A}} に極めて依存する。
* {{mvar|A}} が[[可換体|体]]ならば、任意の非零多項式 {{mvar|p}} はちょうど一つの[[同伴元|同伴]]モニック多項式 {{mvar|q}} を持つ(明らかに {{mvar|q}} は {{mvar|p}} を主係数で割ったものである)。したがって、このとき任意の非自明な多項式方程式 {{math|1=''p''(''x'') = 0}} はそれと同値なモニック方程式 {{math|1=''q''(''x'') = 0}} に置き換えることができる。例えば、実二次方程式の一般形 {{math|1=''ax''{{exp|2}} + ''bx'' + c = 0 (''a'' ≠ 0)}} は <math display="block">x^2+px+q = 0\quad (p := b/a, q := c/a)</math> とすることができる。これにより、二次方程式の一般解 <math display="inline">x = \fracdfrac{1}{2}( -p \pm \sqrt{p^2 - 4q})</math> とやや簡素な形に書くことができる。
* 他方、係数環が体でない場合には大きな違いが生じる。[[整域]]上のモニック方程式(整方程式)は[[代数的整数論]]において重要である。