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ハリセンボン科の魚は全世界の[[熱帯]]から[[温帯]]に広く分布し、6属20種類ほどが知られている。全長は15cmほどのものから70cmを超えるものまで種類によって異なる。
 
腹びれがないこと、顎の[[歯]]が癒合していること、皮膚が厚いこと、敵に襲われると水や空気を吸い込んで体を大きく膨らませること、肉食性であることなど、[[フグ]]科と共通した特徴を多く持っている。ただし、フグ科の歯は上下2つずつ、合計4つになっているのに対し、ハリセンボン科の歯は上下1つずつ、合計2つである。科のラテン語名 Diodontidae(2つの歯)もここに由来する。また、フグによく似るが[[毒]]はないとされているが、ハリセンボンに対する検査数が未だ十分ではないため卵巣などの部位の毒性については断定できないと指摘されている<ref name="okinawa30" />
 
この科の最もわかりやすい特徴は体表に[[鱗]]が変化したたくさんの鋭い棘があることである<ref name="toyama" />。「針千本」という[[和名]]も
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</gallery>
 
== 利用 ==
*=== 剥製 ===
:「フグちょうちん」と同様に膨らんだ状態の[[剥製]]が[[土産]]物として各地で販売される。
*食用
:大型のものは棘を皮ごと取り除き、[[鍋料理]]、[[味噌汁]]、[[唐揚げ]]、[[刺身]]など食用になる。[[沖縄県|沖縄]]ではハリセンボンのことを「'''アバサー'''」と呼び、「アバサー汁」は[[沖縄料理]]の一つにも挙げられる。[[台湾]]の[[澎湖諸島]]ではハリセンボンの刺身や、棘を抜いた皮の[[湯引き]]が名物である。ただし、多くのハリセンボンは棘が鋭く扱いに要注意である。
 
*=== 食用 ===
:フグの仲間だが、毒は持っていないので、皮や肝も食用になり、[[ふぐ調理師|ふぐ調理師免許]]を所持していない者でも調理は可能である。
:大型のものは棘を皮ごと取り除き、[[鍋料理]]、[[味噌汁]]、[[唐揚げ]]、[[刺身]]など食用になる。[[沖縄県|沖縄]]ではハリセンボンのことを「'''アバサー'''」と呼び、「アバサー汁」は[[沖縄料理]]の一つにも挙げられる<ref name="okinawa30">[https://www.pref.okinawa.jp/site/hoken/eiken/syoho/documents/s30_117-118.pdf 「沖縄近海産ハリセンボン類の毒性調査」沖縄県衛生環境研究所報、第30号] 沖縄県、2019年10月24日閲覧。</ref>。[[台湾]]の[[澎湖諸島]]ではハリセンボンの刺身や、棘を抜いた皮の[[湯引き]]が名物である。ただし、多くのハリセンボンは棘が鋭く扱いに要注意である。
:例外的に卵には毒があるので、卵は食されない。
 
フグの仲間だが毒は持っていないとされているものの未解明の点も多い。卵巣については無毒とする報告がある一方、沖縄県の漁師への聞き取り調査などでは卵巣は有毒として廃棄される例もある<ref name="okinawa30" />。ハリセンボンに対する検査数が未だ十分ではないため卵巣などの部位の毒性や食用の可能性を断言することはできないとされている<ref name="okinawa30" />。
 
== 被害 ==