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== 概要 ==
NAVi-5は、機構的には[[トルクコンバータ]]と[[遊星歯車機構|プラネタリーギア]]を用いた一般的なATとは全く異なり、[[マニュアルトランスミッション]](MT)と基本的に同じ[[クラッチ]]と[[変速機]]を、コンピュータが機械的に制御して自動変速している[[セミオートマチックトランスミッション]]である点が最大の特徴であとなっている。クラッチの断続と変速操作は油圧アクチュエーターが行い、アクセルペダルの踏み込み量、スロットル開度、エンジン回転数、走行速度などからコンピュータが最適なギアを選択する。というのが自動変速機としての基本的なシステムである。なお、スロットル制御は[[ドライブ・バイ・ワイヤ]]となっている。
 
また、これらのエンジン、スロットル、ギア、ブレーキなどの統合制御を用いていたことから、それを利用して[[クルーズコントロール]]機構を比較的容易に設定する事ができ、NAVi-5搭載車には当時、一般的には高級車にしか装備されていなかったクルーズコントロールが標準で搭載されていた。
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なお、[[インターネット]][[サイト]]等では「登場後2年あまりで消えた」などと記述されることが多いが、初代[[いすゞ・アスカ|アスカ]]の最終型([[1989年]])にも搭載グレードが設定されており、乗用車では[[1990年]]のジェミニのモデルチェンジまで販売されていた。主な改良は「D4レンジとマニュアルモード」の追加である。
 
トランスミッション本体はMT車と同一なので、そこへ使用する油脂は一般的な[[オートマチックトランスミッションフルード]] (ATF) ではなく、他のいすゞ製乗用車と同じMT車用の[[ミッションオイル]]である。しかし変速制御系の油圧回路には、'''BESCO NAVi5'''と呼ばれる専用油脂が用いられた。この油脂は元々は油温による特性変化の少ない航空機作動油であり、変速速度が油温で変化しないようにするための策であった。そのためATF販売メーカーによっては、NAVi5フルードが航空機作動油であることを明記した上で、絶対にATFの注入は行わないよう注意している例が見られる<ref>[http://www.chiyoda-denso.com/frame_set_oil.htm 油脂製品] 千代田デンソー株式会社</ref>。
 
なお、2019年現在、NAVI5の油圧回路へ使用可能なオイルの名称は'''BESCO TILT UP OIL'''である。