「ルカによる福音書」の版間の差分

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== 写本 ==
『ルカ福音書』の最古の写本は[[3世紀]]の[[パピルス]]である。そのうち「P45」<math>\mathfrak{P}</math><sup>45</sup>と呼ばれるものは四つの福音をみな含んでおり、他の3つ(「P4」<math>\mathfrak{P}</math><sup>4</sup>「P69」<math>\mathfrak{P}</math><sup>69</sup>「P75」<math>\mathfrak{P}</math><sup>75</sup> )は断片である。これら最古の写本の時期において、すでに『ルカ福音書』と『使徒言行録』は分離している。
 
ケンブリッジの大学図書館にある{{仮リンク|ベザ写本|en|Codex Bezae}}は[[5世紀]]から[[6世紀]]ごろのものとみなされているが、完全な『ルカ福音書』の写本であり、ギリシア語・[[ラテン語]]対訳になっている。ギリシア語版は現代のわれわれの知る『ルカ福音書』とは異なる部分が多いため、後世、主流となった版とは別の系統に属するものであると考えられる。ベザ写本は現代の読みとあわせるため修正されることが多いが、考えようによっては時期が下っても福音書のさまざまな異読が存在していたことを示しているともいえる。聖書学者たちにとって異同の多いベザ写本のギリシア語版は厄介な存在であるため、あまり言及されることはない。