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{{出典の明記|date=2019年10月}}
'''Mr.Boo!''' (ミスター・ブー)は、
#[[香港]]の人気[[タレント]]・[[喜劇]][[俳優]]である[[マイケル・ホイ]](許冠文)脚本・監督・主演のコメディ映画『[[Mr.Boo!ミスター・ブー|半斤八兩]]』の邦題。
#マイケル・ホイ主演のコメディ映画作品の、日本における総称・'''シリーズ名'''。本稿で解説。
 
== 概要 ==
「Mr.Boo!」「新Mr.Boo!」は、現代(制作当時)の[[香港政庁|英領香港]]を舞台とする一連の[[ナンセンス]]・[[コメディ]][[現代劇]]映画である。香港マイケル・ホイが脚本・監督・主演し、準主役として兄弟の[[無綫電視|TVB]]の人気テレビ番組『雙星報喜(サミュエル・ホイブラザ]]、[[リッキショウ)』のコントから派生し、ホイ]]が出演。香港人のしたたかさ・たくましさ、拝金主義や東西文化の軋轢など実経験に基づいて戯画化して描く、警察・政財界・黒社会などの権力を庶民の視点から笑い飛ばす、風刺的な作風を特徴とする。言語は[[広東語]]([[香港語]])。
 
香港[[無綫電視|TVB]]のコント・バラエティ番組『雙星報喜(ホイブラザーズ・ショウ)』で人気を得、映画『大軍閥』([[1972年]])の主役に抜擢されて頭角を現したマイケルが、自身のプロダクション「許氏兄弟公司」を設立して企画し、[[ゴールデン・ハーベスト]]出資により共同製作したのが第一作『鬼馬雙星』([[1974年]])。この作品は本国香港で年間興行収入トップの大ヒットを記録し、以降の作品もトップ争いの常連となる。これを弾みにホイ兄弟は各々他監督の作品にも主演してヒットさせるなど、[[ジャッキー・チェン]]と並ぶゴールデン・ハーベストの看板スターとして一時代を築いた。
いずれもマイケル・ホイが主演し、準主役または脇役として兄弟の[[サミュエル・ホイ]]、[[リッキー・ホイ]]が出演することが多い。また、ほとんどの作品の脚本、および多くの作品の監督をマイケル自ら手がけている。
 
== 日本におけるシリーズ化 ==
各作品はそれぞれ独立し企画・製作されておであり、題名にも設定のつながりにも共通点はない(ただし、ホイ兄弟の演じる役柄は似通っている)。しかし、『半斤八兩』を『Mr.Boo!ミスター・ブー』の邦題で日本公開しヒットしたことから、配給元の[[東宝東和]]が他のマイケル主演作の邦題にも「Mr.Boo!」を冠し、シリーズもののようにとして宣伝し相次いで公開てわが国に浸透した。
 
「Mr.Boo」とは具体的にはマイケル演じる主人公を指す(本来の役名はそれぞれ各作品で異なる)。この名称は、マイケルが当時の[[高木ブー]]に似ていたことと<ref>『Mr.Boo!天才とおバカ』ブルーレイソフトパッケージ解説より</ref>、タイトルに濁点を入れるとヒットするとのジンクスにあやかってつけられたとされる
 
[[フジテレビジョン|フジテレビ]]『[[ゴールデン洋画劇場]]』で放映されたマイケル・ホイの日本語吹き替えは、ほとんどを[[広川太一郎]]が担当。原語日本向けないアレンジしたギャグを独特の口調で連発する“広川節”でマイケルをシリーズ公ブーのキャラクターを印象づけ気に貢献した。
 
== シリーズ一覧 ==
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|}
 
=== Mr.Boo!を冠さないマイケル・ホイ主演作品コメディ ===
{| class="sortable wikitable"
! 邦題 !! 原題 !! 監督 !! 本国公開 !! 日本公開/発売 !! 日本公開形式 !! 備考
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! 邦題 !! 原題 !! 監督 !! 本国公開 !! 日本公開/発売 !! 日本公開形式 !! 備考
|-
| [[新世紀Mr.Boo! ホイさま カミさま ホトケさま]] || 鬼馬狂想曲 || [[ワイ・カーファイ]] || [[2004年]] || 不明 || ビデオ || [[ラウ・チンワン]]主演のパロディ・リメイク作品
|}
 
== 音楽 ==
シリーズの主題歌・劇中歌・劇中曲のほとんどを、歌手でもあるサミュエル・ホイが手がけている。
『Mr.Boo!』の日本公開後、[[ポリドール]]から[[サミュエル・ホイ]]が歌う映画のテーマ曲のLPレコードやEPレコードが発売された。{{要出典範囲|日本においてそれまで[[広東語]]の歌謡曲が販売されたことはなく、初の作品となった|date=2019年10月}}。テーマ曲『半斤八兩』のEPレコードは売れ行きもよく、[[赤塚不二夫]]作詞などの共作版も発売された。続く『Mr.Boo!インベーダー作戦』『Mr.Boo!ギャンブル大将』のレコードも発売された。
 
日本においては、『Mr.Boo!ミスター・ブー』の日本公開後、[[ポリドール]]から[[サミュエル・ホイ]]が歌う映画のテーマ曲のLPサントラLP/EPレコードやEPレコが[[ポリドドがル]]より発売された。{{要出典範囲|日本においてそれまで[[広東語]]の歌謡曲が販売されたことはなく、初の作品となった|date=2019年10月}}。テーマ曲主題歌『半斤八兩』のEPレコードは売れ行きもよく、[[赤塚不二夫]]作詞などの共作版も発売された。続く『Mr.Boo!インベーダー作戦』『Mr.Boo!ギャンブル大将』のレコードサントラ盤も発売された。
 
== エピソード ==
* 東宝東和にとって『半斤八两』は『[[死亡遊戯]]』(1978年)の配給権のオマケについてきた作品にすぎなかった。当時は公開されずお蔵入りていたが、1979年、閑散期である2月上映する作品不足したためにより引っ張り出されて日の目を見た。この作品が意すと予想外にヒットしたことからため、他のマイケル作品も急遽配給されることとなっにした。本国香港と日本とで公開年や公開順が隔たっているのはこうした事情による。
* 『天才與白癡』([[1975年]])は、当時のマイケル・ホイ主演・監督作品としては唯一日本では劇場公開されず、ビデオリリースもされていなかった。しかし、2013年7月に『[[Mr.Boo!天才とおバカ]]』という邦題でDVD/ブルーレイソフトが発売され、38年越しの日本初上陸となった。日本で公開されなかったの不遇の理由は明らかにされていないが、作品の舞台が[[精神病院]]だったために東宝東和が自主規制したものと見られている。この件についてマイケル・ホイは、『[[映画秘宝]]』[[2005年]][[11月]]号でのインタビューで、日本の[[配給会社]]に対する不満を口にしている。
* 「Mr.Boo!」の名称は、本国香港を含め日本国外ではほぼ知られていない。ただし、いくつかの作品には英語版の主人公名として採用されている。
*『[[キャノンボール (映画)|キャノンボール]]』(1980年)では1980年劇場公開当時、英語のセリフ音声でもマイケル・ホイの役名を「ミスター・ブーMr.Boo」と紹介していたが、これは当該シーンのテレビキャスター役のセリフが東宝東和により吹き替えられているもの。オリジナルではマイケルの役名は俳優名と同じだが、相棒[[ジャッキー・チェン]]ともども日本人という設定で、にもかかわらず広東語で話すなど不自然さが目立つがゆえの改変だった<ref>2014年11月25日発売のエクストリーム・エディション版など、インターナショナル版と日本公開版が収録されているソフトで確認できる</ref>。
* 『天才與白癡』([[1975年]])は、当時のマイケル・ホイ主演・監督作品で唯一日本で公開されず、ビデオリリースもされなかった。しかし、2013年7月に『[[Mr.Boo!天才とおバカ]]』という邦題でDVD/ブルーレイソフトが発売され、38年越しの日本初上陸となった。日本で公開されなかった理由は明らかにされていないが、作品の舞台が[[精神病院]]だったために自主規制したものと見られている。この件についてマイケル・ホイは、『[[映画秘宝]]』[[2005年]][[11月]]号でのインタビューで、日本の[[配給会社]]に対する不満を口にしている。
* 2004年には『[[鬼馬狂想曲(邦題:新世紀Mr.Boo! ホイさま カミさま ホトケさま]]』のタイトル題名で主[[ラウ・チンワン]]に変えてリメイクされた。マイケル・ホイも特別出演しており、日本語吹き替えはシリーズに引き続き広川太一郎が担当した。
*『[[キャノンボール (映画)|キャノンボール]]』では1980年劇場公開当時、英語のセリフでもマイケル・ホイの役名を「ミスター・ブー」と紹介していたが、これは当該シーンのテレビキャスター役のセリフが東宝東和により吹き替えられているため。オリジナルではマイケルの役名は俳優名と同じだが、相棒の[[ジャッキー・チェン]]ともども日本人という設定で、にもかかわらず広東語で話すなど不自然さが目立つがゆえの改変だった<ref>2014年11月25日発売のエクストリーム・エディション版など、インターナショナル版と日本公開版が収録されているソフトで確認できる</ref>。
* 2004年には『[[新世紀Mr.Boo! ホイさま カミさま ホトケさま]]』のタイトルで主役を[[ラウ・チンワン]]に変えてリメイクされた。マイケル・ホイも特別出演しており、日本語吹き替えはシリーズに引き続き広川太一郎が担当した。
* 2005年の『Mr.Boo! DVD‐BOX』発売記念イベントにおいて、マイケルと広川太一郎とが初めて顔を合わせた。マイケルは「僕の役はちょっとみっともなくてどスケベでどケチな広川氏にピッタリ」と“絶賛”し、広川は「ずっと吹き替えしたせいか初めて会ったとは思えない」と述べた。
* マイケル、サミュエル、リッキーは俗に「ホイ三兄弟」と呼ばれることがある。芸能活動をしているのはこの3人だが、実際には次男のスタンリー、末妹のジュディを含む5人兄妹である(マイケルの前に生まれた長男もいたが早世したという)。スタンリーはスタッフやマネージャーとして裏方で活動しており、一部の作品にエキストラ出演もしているため、彼を含めて「ホイ四兄弟」と呼ばれることもある。
 
== 出典・脚注 ==
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