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[[1868年]]に創業した鉄道車両メーカーのブリルは、優れた[[鍛造]]技術を用いた高性能の台車や高性能の路面電車{{sfn|大賀寿郎|2016|p=45}}など多数の鉄道車両および部品の製造を手掛けていた。しかし[[モータリーゼーション]]の進展により需要が減少し、1930年代にはアメリカン・カー・アンド・ファウンドリー・モーターズ(American Car Foundry Motors Co.)の傘下となっていた{{sfn|大賀寿郎|2016|p=66}}。
 
一方、[[モータリーゼーション]]による経営悪化を打開するため、各地の路面電車運営組織や鉄道車両メーカーなどが参加した電気鉄道経営者協議委員会(ERPCC, The Electric Railway Presidents' Conference Committee)が1929年に結成され{{sfn|大賀寿郎|2016|p=52}}、様々な新機軸の構造を取り入れた高性能路面電車'''[[PCCカー]]'''の開発が始まった{{sfn|大賀寿郎|2016|p=54-59}}。当初は[[ブリル]]も参加していたもののやがて委員会から離れていき、最終的にアトランティック・アンド・シーショアー鉄道からのを受けPCCカーと同等の高性能路面電車を自社で開発する事となった。これが'''ブリルライナー'''である。
 
モーターや制御装置はPCCカーと同じ構造だが、台車はブリルが開発した独自のものを導入していた。初期に制作された車両は騒音が問題視されていたが{{sfn|Debra Brill|2001|p=203}}、その後の車両ははす歯の平歯車が採用された事で騒音軽減が図られている{{sfn|大賀寿郎|2016|p=67}}。車体のデザインは、[[ペンシルバニア鉄道GG1形電気機関車]]のデザインを手掛けた[[インダストリアルデザイナー|インダストリアルデザイン]]の[[レイモンド・ローウィ]]が担当した{{sfn|大賀寿郎|2016|p=68}}。