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ユダヤ教の伝承によれば、神はモーセに対し、書かれた[[モーセ五書|トーラー]]とは異なる、口伝で語り継ぐべき律法をも与えたとされる。これが[[口伝律法]](口伝のトーラー)である。
 
時代が上って2世紀末ごろ、当時の[[イスラエル]]におけるユダヤ人共同体の長であった[[イェフーダー・ハン=ナーシー|ユダ・ハナシー]](ハナシーは称号)が、複数の[[ラビ]]たちを召集し、口伝律法を書物として体系的に記述する作業に着手した。その結果出来上がった文書群が「[[ミシュナ]]」である。本来、口伝で語り継ぐべき口伝律法があえて書物として編纂された理由は、一説には、[[ユダヤ戦争|第一次]]・[[バル・コクバの乱|第二次ユダヤ戦争]]を経験するに至り、ユダヤ教の存続に危機感を抱いたためであるともされる。
 
このミシュナに対して詳細な解説が付されるようになると、その過程において、現在それぞれ、エルサレム・タルムード(またはパレスチナ・タルムート)、バビロニア・タルムードと呼ばれる、内容の全く異なる2種類のタルムードが存在するようになる。現代においてタルムードとして認識されているものは後者のバビロニア・タルムードのことで、6世紀ごろには現在の形になったと考えられている。