「竜骨 (船)」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
35行目:
最近ではさらにキールで揚力を発生させて浮力を発揮させるとともに、風下側に[[水中翼]](ハイドロフォイル)を設置して風下側でも浮力を発生することで、スターン以外は船全体を水上に浮かして速力を上げる機構が世界一周レース[[Vendee Globe]](ヴァンデ・グローブ)などでは上位の船は殆どがカントキールと水中翼を備えるに至っている。
 
また[[アメリカカップ]]のような高速レースでは双胴船の風上側と風下側にL字型の[[水中翼]](ダガーボード)を備え、高速では船体を完全に浮上させて戦われるようになっている。一方、カンティングキールや水中翼は海上の異物に接触することで破壊されやすく、長距離レースではこれらの損傷によるリタイアする例も増えている。
 
さらに2021年からのアメリカカップでは[[AC75]]と呼ばれる単胴船に左右および船尾(スターン)に合計3個の水中翼を設置し、高速では完全に船体を浮上させ、また左右の可動式キールで重量をバランスさせるような機構が採用され、2017年に用いられた双胴船[[AC45F]]、[[AC45S]]、[[ACC]]よりさらに高速化され最高速度は時速80キロを超えている。ここにいたり、キールが浮上中には安定性を保つ機能を完全に失うまでに至っている。
 
各出場チームが様々な工夫をこらした設計を行い、一般にその形状は極秘事項で図面閲覧や写真撮影も、さらに肉眼で見ることも許可されず、上架の時にはカバーシートで隠される。そのため、極秘裏にダイバーを雇い潜らせ競合チームのキールの形状の情報を得る、などということが行われることもあったが、最近のアメリカカップでは各チームが全く同じクラスの船体を使い戦うようになっている。
<!--{{要出典}}「[[喫水]]を浅くする」といった効果がある。-->