「発光ダイオード」の版間の差分

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発光ダイオードは低電力で駆動することができる[[光源]]のため、[[ディスプレイ (コンピュータ)|ディスプレイ]]への応用が期待されていた。[[RGB]]による[[フルカラー]]表示のためには[[光の三原色]]([[赤]]・[[緑]]・[[青]])の発光素子が揃う必要があるが、このうち[[1980年代]]中頃までに実用化されていたのは純赤色のみであった。
 
当時も「青色ダイオード」の名で販売されているものはあったが、色味が[[紫]]がかっていて[[群青色]](<span style="color:#0000FF">●</span>)になっており、純青という厳密な表記(たぶんこの色<span style="color:#0060FF">●</span>)としての実用的な高い[[輝度 (光学)|輝度]]を出す製品は皆無だった。また[[黄緑]]色は赤色と共に早くから実用化されていたが、純緑色の実現には結果的に青色と同じくGaN系半導体材料が必要とされ、'''純緑色LEDの実用化は青色LEDの登場以降'''である。これらのことから、発光ダイオードによるフルカラーディスプレイの実現は困難だった。
 
純青色発光の実現のため[[セレン化亜鉛]] (ZnSe) 系化合物や[[炭化ケイ素]] (SiC) を用いての研究が古くから行われ、ZnSe系による青緑 - 緑色発光ダイオードの開発に至った他、SiCの青色発光ダイオードは弱い発光強度ながら市販もされた。しかしその後、GaN系化合物による青色発光ダイオードが急速に普及したため、現在ではこれらの材料系の技術は白色発光素子や基板などの用途に転用されている。