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Massjyma (会話 | 投稿記録)
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煙は化学的には煤([[すす]])や常温で液体の物質が一度気化してから冷たい空気に触れて凝結した微粒子などである<ref name="shuho" />。
 
煙の色や生成物は炎(焔)を出して燃える発炎燃焼(発焔燃焼)か燻焼状態かで異なる<ref name="shuho" />。酸素が十分に供給される発炎燃焼(発焔燃焼)の場合、熱分解生成物中の可燃性物質はほとんど燃えてしまうが、木材のようにこれらを含む物体の多くは[[炭素]]数が多いため固体炭素を遊離して煤(すす)を生じる<ref name="shuho" />。そのため火災時など発炎燃焼(発焔燃焼)による煙は黒煙となる<ref name="shuho" />。一方、酸素が十分に供給されない燻焼状態では一酸化炭素等の熱分解物がそのまま放出されるため、有毒ガスの危険もさらに大きくなる<ref name="shuho" />。火災時など木材等の燻焼状態が同時に発生しているときは、木酢液、木タール、水の粒子などが煙となって放出されるため煙の色は淡色または白色である<ref name="shuho" />。
 
=== 物理的性質 ===
なお、木材や紙のような[[セルロース]]か、純度の高い[[炭化水素]]([[メタノール]]や[[ガソリン]]など)を燃焼させた時も白い煙が出ることがあるが、白い煙の成分は、燃焼物に含まれる水素が燃焼時に空気中の酸素と結びつくことで発生する水滴であるため、自然界に害はない。このような水分がほとんどの煙の場合、[[気温]]や[[湿度]]によって煙が多く発生する場合もあれば、逆に全く発生しない場合もある。
煙の粒子は沈降、凝集、拡散する性質がある<ref name="shuho" />。煙の粒子の密度は空気密度よりも大きいため、煙の粒子は終端速度という一定の速度で漸次沈降する<ref name="shuho" />。また、長く浮遊する煙の粒子は半径1μm以下の粒子で、これらの特に小さい粒子はブラウン運動により互いに凝集し、半径1μmより大きくなると漸次沈降する<ref name="shuho" />。
 
海外の[[原子力発電所]]においては何かを「燃やす」わけではないのに「煙」が出ていることがあるが、煙突のように見えるのは放熱塔で、出ている「煙」は[[湯気]]である。日本の原子力発電所においては、全て冷却を海水に依っているためこのような放熱塔は存在しない。