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==== 遠心クラッチ ====
[[ファイル:CentrifugalClutch.jpg|thumb|250px|[[チェーンソー]]の遠心クラッチ。[[チェーン]]は遠心クラッチの外側に取り付けられた[[スプロケット]]にセットされる。]]
遠心クラッチは遠心力によって圧着されるクラッチであり、回転数が上がると自動的に接続される。一般的なものは内部拡充式とも呼ばれ、ドラムブレーキと同様の構造で、ブレーキシューと同じ働きをするクラッチシューが、遠心力によってこれを閉じようとするクラッチスプリングに打ち勝って開き、回転数が下がるとスプリングの力によって閉じる事で断続する。
{{仮リンク|遠心クラッチ|en|Centrifugal clutch}}はドラムクラッチの一種で、入力軸と共に回転する'''クラッチシュー'''が遠心力によって、出力軸上の'''クラッチドラム'''へ押しつけられてトルクを伝える。入力軸の回転速度が下がって遠心力が弱くなると、内部に組み込まれているバネ('''クラッチスプリング''')の力によってクラッチシューがドラムから離れトルク伝達が遮断される。接続と遮断を入力軸の回転速度の増減のみで行えるため、エンジン式の[[刈払機]]や[[チェーンソー]]などの[[農業機械]]、[[無線操縦ヘリコプター]]などの飛行型[[ラジコン]]で採用されている。
 
またホンダ・スーパーカブ(ただし旧式のもの)などに代表される小型のオートバイで、変速時にシフトペダルに連動してクラッチを切る機能も持たせたものでは、湿式多板クラッチにカム式の遠心ウェイトを組み合わせて、遠心ウェイトのラジアル荷重をアキシャル荷重に変換してクラッチ板を圧着させている。(現在のスーパーカブは発進・停止用と変速用のクラッチを独立させ構造のため、内部拡充式の遠心クラッチを用いている)
 
オートバイや自動車では、遠心クラッチは発進の際にクラッチを独立して操作する必要がなく、何らかの方法で変速操作と同時に強制的に遠心クラッチを断続する機構を併設する事により、変速の際のクラッチ操作も省略できるため、[[クラッチペダル]]やクラッチレバーそのものを省略する事が可能となる。
<!--オートバイでは[[ホンダ・カブ]]が代表的で、シフトペダルが遠心クラッチと連動しており、ペダルを踏んでギアを変速する際には遠心クラッチが強制的に断続される事でクラッチレバーの省略を実現している。-->
<!--カブは遠心力を利用した機構を持ってはいますが、クラッチ自体は湿式多板の円盤式であって、上述されるような「ドラムクラッチの一種」というわけではありませんので…/どなたかうまいこと加筆をお願いします-->
 
自動車においては2016年現在「2ペダル式MT」と分類される機構のごく初期の事例にて遠心クラッチが採用された事があり、[[1950年代]]後半に{{仮リンク|ZFザックス|en|ZF Sachs}}が開発したオートクラッチ機構を、[[サーブ・オートモービル]]を始め多くの[[欧州車]]が{{仮リンク|サキソマット|en|Saxomat}}の商標で採用していた<ref>[http://www.enginesandgearboxes.co.uk/makes/sabb-gearboxes.aspx Saab Gearbox: new & used Monster car gearboxes 99, 900 models.]</ref>。日本車ではRT20型[[トヨタ・コロナ]]や310型[[日産・ブルーバード]]、AF7型[[コニー・360]]などでサキソマットの採用例がある<ref>http://www.aichikikai.co.jp/club/vintage/file-07.html</ref>。サキソマットは[[シフトレバー]]の操作と同時に、[[真空|負圧]]式[[アクチュエータ]]によって遠心クラッチを強制的に断続する事でクラッチペダルの操作を省略していたが、[[急制動]]などによりエンジンが高回転のまま停車すると[[エンスト]]を起こす可能性があった。