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{{出典の明記|date=2015年5月}}
[[ファイルFile:Praezession歳差運動.svgpng|thumb|地球の自転(R)、300px|極軸に働くトルクと歳差(P)、章(N)(太陽概念図場合)]]
[[ファイル:Praezession.svg|thumb|300px|地球の自転(R)、歳差(P)、章動(N)の概念図]]
'''章動'''{{R|astro-dic}}(しょうどう、{{Lang-en-short|nutation}})とは、物体の[[回転]]運動において、[[歳差]]運動をする[[回転軸]]の動きの短周期で微小な成分をさす。ここでは、[[地球]]における章動について記述する。
 
== 概要 ==
[[File:歳差運動.png|thumb|極軸に働くトルクと歳差運動(太陽の場合)]]
 
地球は、南極と北極を結ぶ極軸([[自転軸]])を中心に自転している。地球は完全な球形ではなく南北に潰れた[[回転楕円体]]であるため、地球の公転軌道面([[黄道|黄道面]])に近い方向にある[[太陽]]や[[月]]、[[惑星]]からの引力が潮汐力として働き、極軸の傾斜を起こそうとするトルクが働く{{sfn|片山真人|2017|p=71}}。歳差と章動は、このトルクによって引き起こされるものであり{{sfn|片山真人|2017|p=71}}、太陽や月、惑星が位置を変えていくことによって起こる短い周期で複雑な変動を章動と呼んでいる{{sfn|片山真人|2017|p=74}}。
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== 研究史 ==
 
[[イギリス]]の[[天文学者]][[ジェームズ・ブラッドリー]]は、1727年から1747年までの20年間の[[りゅう座ガンマ星|りゅう座γ星]]の観測記録から約9秒の章動を発見した{{R|Bradley1748}}。これは、彼が1725年から1726年にかけて思いもかけず発見した[[年周光行差]]{{R|Bradley1728}}についてさらに確証を得るために続けた観測から偶然発見されたものである{{R|Bradley1748}}。
 
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<ref name="Bradley1748">{{cite journal
|last=Bradley |first=James |authorlink=ジェームズ・ブラッドリー
 
|title=I. A letter to the Right honourable George Earl of Macclesfield concerning an apparent motion observed in some of the fixed stars; by James Bradley D. D. F. R. S
|journal=[[フィロソフィカル・トランザクションズ|Philosophical Transactions of the Royal Society of London]]
 
|volume=45|issue=485|year=1748|pages=1-41|issn=0261-0523|doi=10.1098/rstl.1748.0002}}</ref>
<ref name="Bradley1728">{{cite journal
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|journal=[[フィロソフィカル・トランザクションズ|Philosophical Transactions of the Royal Society of London]]
|volume=35|issue=406|year=1728|pages=637–661|issn=0261-0523|doi=10.1098/rstl.1727.0064}}</ref>
 
 
 
}}