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2018-2019年の成績の加筆など。
棋歴の欄に記録節を設け転記。ほか一部編集。
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'''許 家元'''(きょ かげん / Hsu Chia Yuan、[[1997年]][[12月24日]] - )は、[[日本棋院]]東京本院所属の[[囲碁]][[棋士 (囲碁)|棋士]]。[[高林拓二]]六段門下。[[台湾]]出身。
 
主な実績に第43期[[碁聖|碁聖位]](史上最年少碁聖)、第40期[[新人王戦 (囲碁)|新人王戦]]優勝、2015年第22期[[阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦]]準優勝など。
 
[[棋士採用試験|入段]]から[[囲碁のタイトル在位者一覧|七大タイトル]]獲得までの[[囲碁の記録一覧|最短記録保持者]](5年4ヶ月)。史上3番目の若さでの七大タイトル獲得(20歳7ヶ月)。[[碁聖|碁聖戦]]挑戦最年少記録保持者(20歳5ヶ月)<ref name=":1" />。
 
== 来歴 ==
1997年4月24日、台湾に生まれる。4歳の頃に兄とともに囲碁教室に通い、囲碁を覚える<ref name=":2">{{Cite book|和書|title=碁ワールド 2014年6月号|publisher=日本棋院|pages=44-45}}</ref>。小学3年生の頃から本格的に囲碁に取り組むようになり、4年生で[[台湾棋院]]のプロ試験を受けるも1勝差の3位で次点に終わり、合格を逃す<ref name=":2" />。5年生時も合格には至らず、6年生の時に[[王立誠]]九段に日本でプロを目指す道を示され、来日を決意する<ref name=":2" />。2012年11月、日本棋院の平成25年度冬季[[棋士採用試験]]本戦で初戦から12連勝で合格を確定させ(最終成績は14勝1敗)<ref>{{Cite web|title=平成25年度冬季棋士採用試験 本戦|url=http://archive.nihonkiin.or.jp/profile/saiyou/2013/honsen.htm|website=日本棋院のアーカイブ|accessdate=2019-04-26}}</ref>、2013年4月、15歳で入段。
 
2013年7月14日、[[本因坊秀策囲碁まつり|本因坊秀策杯]](非公式戦)で優勝(15歳の優勝は大会史上最年少記録)。8月から2014年2月にかけて第23期[[竜星戦]]で7連勝して決勝トーナメントに出場し、第2回戦で[[山下敬吾]]竜星を倒す(2014年7月17日)。10月27日、非公式棋戦の第10回[[中野杯U20選手権]]で優勝。12月、日韓交流戦で4勝1敗(申旻埈、偰玹准、崔精、崔暎讚に勝ち、黄宰淵に負け)。
 
2014年4月、中国国内棋戦である丙級リーグ戦に参加し、7戦全勝。5月、第1回[[グロービス杯世界囲碁U-20]]では[[李欽誠]]初段(中国)・[[夏晨コン|夏晨琨]]三段(中国)に勝利し準優勝。第23期[[竜星戦]]では、前間成績8月から2014年2月にかけて本戦で7連勝し、決勝トーナメントに出場。7月17日の2回戦では、[[山下敬吾]]竜星に勝利した。2014年は45勝12敗(勝率 .7895 )という成績を残し、2014年の[[棋道賞]]勝率第1位賞を受賞する
 
2015年4月10日、[[LG杯世界棋王戦]]の20周年記念大会「LG挑戦者杯」で準決勝に進む。5月4日、第63期[[王座戦]]において、予選初出場で本戦入り。6月、[[竜星戦]]決勝トーナメントで準決勝に進む。8月20日、[[棋聖 (囲碁)#棋聖戦|棋聖戦]]挑戦者決定トーナメントに進出。
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2017年6月5日、第43期天元戦本戦ベスト4。8月10日、第56期[[十段戦]]予選決勝で[[高尾紳路]]名人に勝って本戦入り。9月7日、第42期棋聖戦Aリーグで2位になりSリーグ入り昇格<ref>[http://www.nihonkiin.or.jp/match/kisei/042.html 第42期 棋聖戦]</ref>、規定により七段に昇段<ref name=":3">{{Cite web|title=【昇段】許 家元七段に、伊藤健良二段に昇段|url=https://www.nihonkiin.or.jp/player_news/dan/post_255.html|website=日本棋院|accessdate=2020-01-26|date=2017-09-08}}</ref>。2017年の年間成績は41勝10敗(勝率 .8036 )で、自身2回目となる棋道賞勝率第1位賞を受賞した。
 
2018年、第43期碁聖戦本戦では[[張栩]]九段・山下敬吾九段・高尾紳路九段を破り決勝進出<ref name=":0">[https://www.nihonkiin.or.jp/match/gosei/043.html 第43期 碁聖戦]</ref>。5月16日、第43期碁聖戦本戦決勝で[[本木克弥]]八段に中押し勝ちし自身初の七大タイトル挑戦手合進出を果たした<ref name=":0" />。20歳5ヶ月での碁聖戦挑戦は史上最年少記録(それまでの記録は第25期山下敬吾七段(当時)の21歳10ヶ月)<ref name=":1">[https://www.nihonkiin.or.jp/match_news/match_result/42_36.html 許家元七段が初の挑戦権獲得!【第43期碁聖戦挑戦者決定戦】]</ref><ref group="注">それまでの記録は第25期[[山下敬吾]]七段(当時)の21歳10ヶ月。</ref>。8月3日、第43期碁聖戦五番勝負では、井山裕太七冠に対し3勝0敗のストレートで勝利し自身初の'''七大タイトルを獲得'''。許は入段から5年4ヶ月での七大タイトル獲得となり、2015年4月に入段から6年0ヶ月で十段位を獲得した[[伊田篤史]]八段の最短記録を更新した。20歳7ヶ月での七大タイトル獲得は史上3番目の年少記録(当時)<ref>[https://mainichi.jp/articles/20180804/k00/00m/040/084000c 井山6冠に後退 碁聖戦、許家元が奪取 毎日新聞]</ref>。また、挑戦手合で井山にストレート勝ちで勝利した初の棋士となった<ref>[http://www.sankei.com/life/news/180803/lif1808030034-n1.html 井山裕太七冠陥落 碁聖戦、許家元七段が最速タイトル]</ref>。碁聖位獲得により、8月4日付で八段に昇段<ref name=":4">{{Cite web|title=【昇段】許 家元八段に昇段|url=https://www.nihonkiin.or.jp/player_news/dan/post_287.html|website=日本棋院|accessdate=2020-01-26|date=2018-08-07}}</ref>。2018年はその他の棋戦においても第66期[[王座戦 (囲碁)|王座戦]]で本戦準決勝進出<ref>{{Cite web|title=第66期 王座戦|url=https://www.nihonkiin.or.jp/match/oza/066.html|website=日本棋院|accessdate=2020-01-26}}</ref>、第44期天元戦で挑戦者決定戦進出<ref>{{Cite web|title=第44期 天元戦|url=https://www.nihonkiin.or.jp/match/tengen/044.html|website=日本棋院|accessdate=2020-01-26}}</ref>、第43期棋聖戦Sリーグで3勝2敗の4位で残留<ref>{{Cite web|title=第43期 棋聖戦|url=https://www.nihonkiin.or.jp/match/kisei/043.html|website=日本棋院|accessdate=2020-01-26|publisher=}}</ref>など、タイトル獲得や挑戦手合進出には至らないものの、結果を残した。碁聖位獲得を始めとする活躍が評価され、棋道賞優秀棋士賞を受賞。
 
2019年、第44期碁聖戦では[[羽根直樹]]九段の挑戦を受ける。2連敗のあと2連勝としたものの、8月23日の最終第5局で敗退、防衛はならなかった<ref>{{Cite web|title=第44期碁聖戦|url=https://www.nihonkiin.or.jp/match/gosei/044.html|website=囲碁の日本棋院|accessdate=2020-01-26}}</ref>。羽根は2011年の第36期碁聖位以来、8年ぶりの七大タイトル獲得。一方で、第75期本因坊戦では9月12日に最終予選を制し許自身初の本因坊戦リーグ入りを決めると、10月31日には第45期名人戦でも最終予選を制しリーグ入りを決めた<ref>{{Cite web|title=第75期 本因坊戦|url=https://www.nihonkiin.or.jp/match/honinbo/075.html|website=日本棋院|accessdate=2020-01-26}}</ref><ref>{{Cite web|title=第45期 名人戦|url=https://www.nihonkiin.or.jp/match/meijin/045.html|website=日本棋院|accessdate=2020-01-26}}</ref>。4月から9月にかけて行われた第44期棋聖戦Sリーグでも3勝2敗の3位で残留しており、三大リーグ全てでリーグ入りを果たした<ref>{{Cite web|title=第44期 棋聖戦|url=https://www.nihonkiin.or.jp/match/kisei/044.html|website=日本棋院|accessdate=2020-01-26}}</ref>。第67期王座戦では挑戦者決定戦まで進出したものの、9月20日、既に10代での名人戦挑戦を決めていた[[芝野虎丸]]八段と対戦し、敗退<ref>{{Cite web|title=第67期 王座戦|url=https://www.nihonkiin.or.jp/match/oza/067.html|website=日本棋院|accessdate=2020-01-26}}</ref>。また、第45期天元戦では、本戦で[[孫まこと|孫喆]]七段・羽根直樹九段・[[坂井秀至]]八段・[[余正麒]]八段・[[佐田篤史]]四段に勝利し、井山裕太四冠との挑戦手合に進出。五番勝負の最終局までもつれたものの、12月18日の第5局で敗れ天元位獲得はならなかった<ref>{{Cite web|title=第45期 天元戦|url=https://www.nihonkiin.or.jp/match/tengen/045.html|website=囲碁の日本棋院|accessdate=2020-01-26}}</ref>。
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| 国際タイトル
|- style="background:#"
| 他大会棋戦
|}
 
133 ⟶ 131行目:
|井山裕太天元
|2-3
 
|}
 
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* [[碁聖戦]] 1期(第43期)
 
* [[新人王戦 (囲碁)|新人王戦]] 1期(第40期)
 
151 ⟶ 147行目:
* [[王座戦 (囲碁)|王座戦]] 挑戦者決定戦進出(第67期)
* [[天元戦]] 挑戦手合出場(第45期)、挑戦者決定戦進出(第44期)
* [[阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦]] 準優勝(第22期)
* [[グロービス杯世界囲碁U-20]](非公式戦) 準優勝(第1回)
* [[棋戦優勝者選手権戦]](非公式戦) 準優勝(第3回)
* [[ゆうちょ中野囲碁ユースU20選手権]](非公式戦) 優勝(第210回)
* [[ゆうちょ杯囲碁ユース選手権]](非公式戦) 優勝(第2回)
 
=== 受賞歴 ===
*[[阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦]] 準優勝(第22期)
*[[棋戦優勝者選手権戦]](非公式戦) 準優勝(第3回)
 
* [[棋道賞]]勝率第1位賞 2回(2014年、2017年)
*[[グロービス杯世界囲碁U-20]](非公式戦) 準優勝(第1回)
* 棋道賞最多勝利賞 1回(2015年)
*[[ゆうちょ杯囲碁ユース選手権]](非公式戦) 優勝(第2回)
* 棋道賞新人賞(2015年)
* 棋道賞優秀棋士賞 1回(2018年)
 
=== 受賞歴記録等 ===
{{See also|囲碁の記録一覧}}
 
* 最年少での[[碁聖|碁聖戦]]挑戦手合出場(20歳5ヶ月)<ref name=":1" />
*[[棋道賞]]勝率第1位賞 2回(2014年、2017年)
* 最年少碁聖位(20歳7ヶ月)
*棋道賞最多勝利賞 1回(2015年)
* 史上3番目の若さでの七大タイトル獲得(20歳7ヶ月、当時)
*棋道賞新人賞(2015年)
* 入段から七大タイトル獲得までの最短記録(5年4ヶ月、当時<ref group="注">2019年に[[芝野虎丸]]が入段から4年11ヶ月で名人位を獲得し、記録を更新している。</ref>)
*棋道賞優秀棋士賞(2018年)
 
=== 昇段履歴 ===
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== 脚注 ==
 
=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
{{Reflist|2}}