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== バグとソフトウェア工学 ==
ソフトウェアでバグを出さない最も良い方法は、そもそもバグが起こりにくい開発を心がけることだといえる。バグが起こりにくい環境では、その分工数に余裕が持てる上、ソフトウェア自体の性能も良好になりやすいという、正の相関性が見られる。正しい環境の追求は非常に重要な問題なのである。
 
どのような方法論をとれば開発過程にひずみを産まないか、安全なプログラムを書くにはどのような言語を用いるべきか、適切な人員配置とコミュニケーションはどのように行われるべきか、等々、そのような知見を扱う分野は[[ソフトウェア工学]]と呼ばれる。
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== コンピュータゲームにおけるバグ ==
 
[[コンピュータゲーム]]も一般的なソフトウェアに含まれるためのひとつであり、同様にバグは存在する。進行やセーブデータ保全に影響するようなものの場合はゲーム雑誌などで告知されたり、影響力が大きい人気ゲームの場合は新聞でも取り上げられたり<!--例:FF8-->重大なバグだとメーカーが判断した場合は対策がなされる。本体ハードディスクなどの書き換え可能なストレージに[[インストール]]する汎用[[ナルコンピュータ|PC]]向けソフトウェアならば公式ウェブサイト上で修正パッチを配布する事でも対応できるが、[[メディア (媒体)|メディア]]から直接起動するのが原則であるパッケージ販売の家庭用ゲームソフトのバグは以前はアップデートが困難<!--例:セーブデータのある数値を書き換えることでバグの影響を実質無効化したポケモンRS-->あるいは不可能であったため、無償で修正版との交換が行われることもあった。近年ではほとんどの家庭用ゲーム機がネットワーク機能に対応し、またパッチデータを後からインストールする余裕のある大容量ストレージを搭載するようになったため、パッケージ販売のソフトでもパソコンPCソフトと同様にネットワークを通じて修正パッチを配布して対応されるようになった。しかし、発売後に発覚したバグは再出荷の際にも放置されるゲームもあ<!--り、ユーザ同士の情報交換が対策となりう-->る。
 
また、ユーザがバグを[[裏技]]や小技として利用することがある。中には『[[スペースインベーダー]]』の「[[スペースインベーダー#名古屋撃ち|名古屋撃ち]]」等のように、元々はバグにより発生した作成開発者の意図しない現象であったものが、後に正式な仕様の裏技として認知されるケースもある。
 
さらに、画面表示が異常になった状態を俗に「バグる」と呼ぶことがあるが<ref>[https://kotobank.jp/word/%E3%83%90%E3%82%B0%E3%82%8B-672959 バグるとは - デジタル大辞泉 コトバンク]</ref>、本来はバグ(もしくは他の要因)の結果、表示が異常になったものである。ほかにも、意図的に動作不良を起こさせた状態をバグと呼んだり、異常な形で現れた要素を「バグキャラ」「バグ[[アイテム]]」等ということもある。これらは、コントローラーや本体のスイッチなど利用者に公開されている操作によって発生すればバグであるが、本体に衝撃を与える、端子を短絡させる、動作中にカセットを挿抜する、電源電圧を不安定にする等して引き起こす現象をバグと表現するのは適切ではなく、[[英語]]ではこのような現象を指す場合はbugではなく[[:en:Glitch|glitch]]を用いる。
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非電子系ゲーム(ボードゲーム、実際のスポーツ等)をコンピューター上で再現する類のゲームの場合、実際のゲームと異なる動きをする場合にバグと呼ばれることがある。多くの場合そういったものはメーカーは「バグ」という表現を避け、「異なる仕様がある」という説明にとどめる傾向にある。
 
3D[[2次元コンピュータグラフィックス]]を使った作品(2Dゲーム)物体同士の衝突判定や画面表示位置などの座標計算処理が比較的簡単である一方、[[ポリゴ3次元コピュータグラフィックス]]を使った作品(3Dゲーム)は次元が1つ増えるだけで空間の複雑度が急激に増加するため、座標計算処理の実装ミスやハードウェアの表示限界などによりバグを引き起こしやすくなり、壁ポリゴン壁の間に挟まりキャラクターが移動できなくなる、本来表示されるものべきオブジェクトが表示されなくなるなどの不具合現象が発生する場合ことが多くなる傾向がある。
 
オンラインゲームでは、参加プレイヤーのスコアをもとにランク付けや報酬分配をしたり、作品内の通貨やアイテムなどを購入するためにユーザーがゲーム本体とは別に追加料金を支払う[[課金]]システムを採用したりするものが多い。このシステムにバグを引き起が生じるとでランキングを不正に操作したり、課金なしで無制限に購入るこ何らかができてしまったりするなど措置不都合発生するられ、ゲームとして致命的な問題になるため、ゲームサーバーを一時停止してでもバグを修正する必要がある。オンラインゲームの中には、利用規約でユーザーがバグを意図的に発生させる行為を禁止しているものもある。これらは[[不正行為]]と言われる。
 
バグによって引き起こされた裏技(バグ技)については[[裏技#バグ技|バグ技]]も参照。