「テイルズ オブ レジェンディア」の版間の差分

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『'''テイルズ オブ レジェンディア'''』(TALES OF LEGENDIA、略称<ref>『テイルズ オブ クロニクル』3頁。</ref>:TOL / レジェンディア)は、[[ナムコ (1955年設立の企業)|ナムコ]]から[[2005年]][[8月25日]]に発売された[[PlayStation 2]]用[[コンピュータRPG|RPG]]。[[テイルズ オブ シリーズ|『テイルズ オブ』シリーズ]]のマザーシップタイトル(本編作品)第7作目1つで、シリーズ内で作品ごとに掲示されるジャンル名称は「絆が伝説を紡ぎだすRPG」<ref>{{Cite web|url=http://tales-ch.jp/pc/special_index.php?ms_id=43|title=テイルズチャンネル+|publisher=バンダイナムコゲームス|accessdate=2012-09-13}}</ref>。
 
開発はこれまでのシリーズとは異なるスタッフにより新規に編成されたプロジェクトチーム・メルフェスにより行われ、様々な違いから従来作とは全体的な雰囲気を異なるものとしている<ref name="dengeki502">{{Cite book|和書|year=2011|title=電撃PlayStation Vol.502|publisher=[[アスキー・メディアワークス]]|page=37}}</ref>。ストーリーは「絆」をテーマとしており、街や遺跡を有し島ほどの大きさを持つ巨大な船「遺跡船」を舞台に、主人公の少年セネルがヒロインの少女シャーリィを巡る勢力同士の戦いや2つの種族の対立を描く「メインシナリオ」全7章と、セネルおよびシャーリィ以外のパーティーキャラクターたちに焦点を当てた物語「キャラクタークエスト」全6話が展開される。戦闘システムはこれまでと同じくアクションゲームのような操作性だが、本作ではアクションが苦手でも簡単に楽しめるシンプルなものとなっている<ref name="dengeki502" />。
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相手にダメージを与えたり味方がダメージを受けたりすることで溜まる「クライマックスゲージ」を満タンにすることで、敵が一定時間無防備の状態で停止する「クライマックスモード」を任意で発動できるようになる。発動中には味方の状態異常が回復し、敵に当てた攻撃は全て連続ヒットしたものとみなされ、ゲージが多く残っているほど大きなダメージを与えられる連携攻撃「クライマックスコンボ」を繰り出すことが出来る。
 
その他のシステムとして、「敵キャラクターの残存体力の円グラフによる表示」、敵の周囲に展開され、入ると状態異常や能力低下といった変化を引き起こす円陣「FOE(フィールド オブ エフェクト)」、「術者操作時の特殊操作による詠唱時間短縮」といったものがある。また従来との違いとして「マルチタップ未対応による協力プレイの不可」、「戦闘中の操作キャラクターの変更不可」という点があり、マザーシップタイトル第3作『[[テイルズ オブ エターニア]]』以降搭載されていたキャラクターごとの強力な術技「[[テイルズ オブ シリーズの術技形態#秘奥義|秘奥義]]」は本作では没となった<ref>{{Cite web|date=2010-08-02|url=http://www.gpara.com/article/cms_show.php?c_id=21924&c_num=56|title=操作可能キャラが76人!PSP『レディアントマイソロジー 3』2011年発売|publisher=Gpara.com|accessdate=2011-03-13}}</ref>。
 
=== 料理 ===
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: 「人食い遺跡」の最奥で眠っていたところをセネルたちに介抱され、以降いつの間にかついてくるようになる。正体は「時の紡ぎ手」と言われる世界の存続と繁栄を司る女神。虚無と破壊を司る女神'''シュヴァルツ'''(声 - 川澄綾子)から世界を守るために降臨したが、自身の力の影響によって世界の均衡が崩れることを恐れ、自ら力の大部分を封印し、その際に記憶も失った。記憶を失って以降の性格は元の性格とは似ても似つかぬもので<ref>『ファイナルマニアックス』541頁。</ref>、記憶を取り戻した後には自身が付けていた日記(あらすじ)の文章の違いに驚いている。
: 戦闘では[[水瓶]]を[[鈍器]]のように使用し、呪系と海系を中心に攻撃呪文のみのブレス系爪術を習得する。
: シナリオ担当の田中豪はマザ同シリシップタイトル第1作ズの『[[テイルズ オブ ファンタジア]]』や同第3作『[[テイルズ オブ エターニア]]』でゲスト出演していた『[[ワルキューレの冒険 時の鍵伝説]]』の[[ワルキューレ (ゲームキャラクター)|ワルキューレ]]を正式なパーティーキャラクターとして本作に登場させたいと考えたことがあったが、このアイデアはプロデューサーに一蹴された<ref name="viva20123">『ビバ☆テイルズ オブ マガジン 2012年3月号』132頁。</ref>。そこで形を変えて生まれたのがグリューネであり、イメージカラーが緑であるところなどに片鱗が残っている<ref name="viva20123" />。またシュヴァルツは「ワルキューレにはブラックワルキューレというライバルがいる」という図式を踏襲して生まれたキャラクターである<ref name="viva20123" />。
 
=== 水の民 ===
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== 開発・スタッフ ==
企画の発端は「シリーズをナムコの格闘ゲーム部門が作ったらどうなるか」という期待からだった<ref name="c496497" />。そのため、ナムコの格闘ゲーム「[[鉄拳シリーズ]]」や「[[ソウルシリーズ]]」のスタッフが参加し、格闘ゲームではないが「[[エースコンバットシリーズ|エースコンバット]]」や「[[リッジレーサーシリーズ|リッジレーサー]]」の開発に携わったメンバー<ref name="c496497" />、さらに[[プロデューサー]]の[[豊田淳]]をはじめマザーシップタイトル第3作『[[テイルズ オブ エターニア]]』のストーリー周りなどを作っていたスタッフ<ref name="viva">『ビバ☆テイルズ オブ マガジン Vol.1』21頁。</ref>が参加し、これらのスタッフによって新規に編成されたプロジェクトチーム・メルフェス{{refnest|作中に登場するオリジナルの言語「古刻語」で「輝く波」を意味し、日本語では「輝ける青」と表記する<ref name="fm575" />。|group="注釈"}}により本作は開発された。
 
制作は『テイルズ オブ エターニア』の後に始められた<ref name="viva" />。開発ラインはマザーシップタイトル第4作『[[テイルズ オブ デスティニー2]]』および第5作『[[テイルズ オブ シンフォニア]]』のラインと同時に動いていたため、キャラクターデザインもゲームの方向性も異なっている<ref name="viva" />。明確な開発期間は不明だが、『[[ファミ通PSP+PS3|ファミ通PS2]] vol.185 2005年3月11日号』での発表の時点で3年以上前から制作が行われていたこと<ref>『ファミ通PS2 vol.185』197頁。</ref>、2012年がプロジェクト立ち上げ10周年であること<ref name="viva20123" />が明かされている。
 
シナリオは[[田中豪 (ゲームシナリオライター)|田中豪]]と[[松元弘毅]]によるシナリオ作成チーム「Romancework」による。田中は絆というテーマを掲げ、「誰かが誰かに向ける想いが繋がって絆が生まれ、それがいくつも重なりあうことで大きなうねりを生み出す」ということの過程を描きたいと思ったと述べている<ref name="c496497">『公式コンプリートガイド』496-497頁。</ref>。本作のテーマを絆とするにあたり松元は「絆とは何か」をまず考え、それについて「人と人の間に生まれるもの」という結果を出し、それを表現するにはキャラクター1人1人を丁寧に描かなければならないという考えに達し、主人公とヒロインのストーリーの他に、パーティーキャラクターごとのストーリーであるキャラクタークエストを描くこととなった<ref name="c496497" />。デザインの統括は過去に「エースコンバットシリーズ」に参加した鈴木隆晴により行われ、鈴木は遺跡船を「見た目は島だが船のよう」と思って貰えるようデザインした<ref name="c496497" />。
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== 他のシリーズ作品との関連 ==
; [[テイルズ オブ デスティニー]](PS2版)(2006年11月30日発売)
: マザーシップタイトル第2作のリメイク版。第2部開始後「リーネの村」にてミミーが食材屋を開き、パンに関する[[テイルズ オブ デスティニー#その他の変更点・追加要素|フードストラップ]]を販売する。
; [[テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー]](2006年12月21日発売)
: シリーズキャラクター共演作品。セネルがプレイヤーキャラクターとして登場し、シャーリィが名前のみ登場。
; [[テイルズ オブ ハーツ]](2008年12月18日発売)
: マザーシップタイトル第11作。貴重品「螺子の手袋」を入手すると戦闘中にセネルを援護キャラクターとして呼ぶことができるようになり、呼び出すと投げ技「軽岩砕落撃」を使用する<ref>{{Cite book|和書|year=2009|title=テイルズ オブ ハーツ 公式コンプリートガイド|publisher=バンダイナムコゲームス|page=81|id=ISBN 978-4-902372-20-5}}</ref>。
; [[テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー2]](2009年1月29日発売)
: シリーズキャラクター共演作品。セネルとクロエがプレイヤーキャラクターとして登場。
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: シリーズキャラクター共演作品。セネルがプレイヤーキャラクターとして登場し、投げ技「万物神追撃」が秘奥義となった。
; [[テイルズ オブ ヴェスペリア]](PS3版)(2009年9月17日発売)
: マザーシップタイトル第10作の移植版。クロエの衣装がエステル、ワルターの衣装がリタのコスチュームとして登場する。
; [[テイルズ オブ グレイセス]](2009年12月10日発売)
: マザーシップタイトル第12作。登場キャラクター・リチャードの偽名「タイガーフェスティバル」はモーゼスの没技からきている<ref>{{Cite book|和書|year=2010|title=テイルズ オブ グレイセス 公式コンプリートガイド|publisher=バンダイナムコゲームス|page=512|id=ISBN 978-4-902372-27-4}}</ref>。
; [[テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー3]](2011年2月10日発売)
: シリーズキャラクター共演作品。セネル、シャーリィ、ウィル、クロエ、ノーマ、ジェイがプレイヤーキャラクターとして、キュッポ、ピッポ、ポッポ、ミミーがノンプレイヤーキャラクターとして登場。セネルからジェイまでの6人は原作で没となった秘奥義を使用できる。